広報担当者必見!プレリリースにトレンドキーワードを含める方法とコツ4選
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2025.02.20

広報担当者必見!プレリリースにトレンドキーワードを含める方法とコツ4選

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この記事では広報・PR担当者の皆さんに向けて、プレリリースなどにトレンドキーワードを入れる方法やコツなどについてお伝えしていきます。

「トレンドキーワードを入れると簡単に言うものの、具体的にどうすればいいかわからない」という広報・PR担当者は少なくないのではないでしょうか。

そこで本記事では、トレンドキーワードの定義・概要、プレリリースなどにトレンドキーワードを入れるメリット、そしてトレンドキーワードを入れる方法やコツなどに関して解説します。

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そもそもトレンドキーワードとは?

明確な定義はありませんが、トレンドキーワードとは「直近で盛んにインターネット検索されているキーワード」「SNSの投稿に含まれている・SNS検索されているキーワード」「リアルの場で盛んに出てくるキーワード」などのこと言います。

3番目についてですが、特に近年は「リアルの場の会話」と「オンライン会話」がそれほど変わらないので、「リアルの場限定のキーワード」は基本的に考慮しなくていいはずです(そもそもリアル限定のキーワードを割り出す難易度が高すぎます)。

「業界ごとのトレンドキーワード」もある

また、「業界ごとのトレンドキーワード」もあります。これは言い換えると、「その業界では盛んに出てくるものの、他の業界ではあまり出てこないキーワード」のこと。

そのため「業界特有のトレンドキーワード」が、例えば全国紙や全国ネットなどでも通用する(反応が良い)とは考えないようにしましょう。全国紙や全国ネットなどを通じて幅広い層に情報を発信した場合は、「一般的なトレンドキーワード」を軸にするのがセオリーです。

ただ、特に専門雑誌・新聞にプレリリースなどを送って掲載を狙う場合や、「業界関係者・知識がある人しか見ないようなブログ記事」などを書くのであれば、意識しておくことをおすすめします。

プレリリースにトレンドキーワードを入れるメリット4つ

続いてはプレリリースなどに無理なくトレンドキーワードを入れることのメリットをいくつか紹介していきますので、広報・PR担当者の皆さんはぜひ参考にしてください。

逆に考えると、これらのメリットを得られないようなトレンドキーワードの使い方をしてもほぼ意味がないということなので気を付けましょう。

メリット①:そもそもプレリリースなどを作成しやすくなる

「外向け」の効果に注目しがちですが、トレンドキーワードを入れることでプレリリースを作成しやすくなる場合が多いという「内向け」の効果もあります。

まず、「トレンドキーワード=多くの人が扱うキーワード」であるため情報が手に入りやすいです。また、キーワードという軸があるため、作成者本人としても全体の「芯」を見失いにくくなります(これはトレンドでないキーワードでなくても同じですが)。

メリット②:メディア関係者からの反応も良い傾向にある

やはりトレンドキーワードが含まれている記事・番組などは人々からの反応が良い傾向にあるため、メディア関係者もそういった情報が入っているプレリリースなどを好む場合が多いです。

また、「この人はトレンドキーワードが、我々メディア関係者に好まれると理解している人である」=「最低限のノウハウがある広報・PR担当者である」と判断されて、信頼されやすくなる可能性もあります。

メリット③:インターネット検索でもヒットしやすくなる

オウンドメディアのコンテンツにトレンドキーワードを入れたり、トレンドキーワードを含んだプレリリースをPR TIMESなどで一般公開したりすれば、インターネット検索でもヒットしやすくなります。

すると当然多くの人に目に触れるため購入・登録などにつながる可能性がありますし、メディア関係者や未来の取引相手が読むケースもあります。

メリット④:SNSでの拡散も狙える

特にトレンドキーワードはSNSで拡散されやすい(ハッシュタグ投稿も期待できる)ため、想像以上の勢いでビジネスチャンスにつながる可能性があります。

そのためプレリリースやオウンドメディアなどだけでなく、企業公式SNSアカウントにおける普段のライトな投稿においても、できそうであれば自然にトレンドキーワードを入れるといいでしょう。

プレリリースなどに自然にトレンドキーワードを入れる方法・コツ4選

続いてはプレリリースなどに自然にトレンドキーワードを入れる方法やコツをいくつか紹介していきます。ポイントを抑えて取り組まないと、表層だけ取り繕うことになり意外と効果が出ない可能性があるのでぜひチェックしてください。

コツ①:トレンドやキーワードのリサーチをする

例えばGoogleトレンドなどでキーワードの検索数、X(Twitter)のトレンド、Instagramのハッシュタグ、TikTokの人気動画などをこまめにリサーチして、トレンドやキーワードを探しましょう。

もう少し専門的な分野のトレンドに関して探る場合は、業界ニュースや最新技術などに特化したニュースサイト・ニュース記事などにあたるのがおすすめです。

どこまで厳密にトレンドキーワードをリサーチするかは広報・PR担当者の方針次第ですが、さすがに例えば「この言葉を最近ネットでよく目にする気がする」程度では根拠として弱いです。その「感覚」自体は軽視するようなものではなくむしろ大事にするべきですが、「本当に多くの人が注目している言葉なのか」、つまりトレンドキーワードなのかはしっかりチェックする必要があります。

コツ②:自社や商品・サービスとトレンドキーワードの関連性を見つける

探し出したトレンドキーワードと、自社や商品・サービスとの関連性を見つける必要があります。そのものずばり自社の取り組み、商品・サービスなどの内容やトレンドキーワードと合致している場合は簡単ですが、実際にはそうではないケースが大半のはず。

よって新たな切り口を作り出して、自然にトレンドキーワードとの接点を確保することが大事です。

一例として近年では「生成AI」が安定してトレンドキーワードとなっています。この場合、例えば自社の商品・サービスなどについて、「製造過程・提供過程のどこかで生成AIを活用していないだろうか」という視点で探るなど。

✅競合他社のトレンドキーワード活用が参考になる|差別化もできる

競合他社の広報・PR担当者もトレンドキーワードについて同じように取り組んでいる可能性もあるので、チェックして参考にさせてもらいましょう。また、「似たような切り口を避ける(差別化を図る)」という意味合いもあります。

コツ③:無理にトレンドキーワードを入れない

あくまで自然にトレンドキーワードを入れることが大事なので、不自然に含めないようにしましょう。特にインターネット上で公開する記事やプレリリースなどにトレンドキーワードを入れる場合、とにかくキーワードの登場回数を多くしたくなるかもしれません。

ですが現在は、「人々が求める内容を発信している記事に」「自然な回数キーワードを入れること」を追求する方が、検索順位も上がりやすくなると言われています。つまり、SEO(検索上位を狙う施策)のことを置いておいても、「真っ当に喜ばれる記事」であることを重視するのがセオリーなのです。

一昔前は「とにかく無理にでもキーワードを入れる」「強引にキーワードの登場回数を増やす」などのSEOが効果的とされていましたが、現在ではそのような小手先の記事は、むしろアルゴリズムに嫌われやすくなっています。

コツ④:情報発信の時期にも気を配る

特にトレンドキーワードを軸にプレリリースなどを作成する場合、その発信の時期にも気を配ることをおすすめします。

極端な例ですが「夏のトレンドアイテム」に関する記事を、9月上旬などの夏が過ぎた時期に出してもほとんど意味がありません。この場合、基本的に5月下旬~7月上旬など、「これから」のタイミングで記事が出るように、プレリリースなどを配信するべきです。

また、各メディアの研究をしていると、例えば「○○(キーワード)の話題がメディアから出るのは毎年□月が中心になっている」。「だから逆算して、△月のうちにメディア関係者に目に触れるようにプレリリースなどを配信しておけば……」などの戦略を立てられるようになる場合もあります。

プレリリースにトレンドキーワードを含める方法まとめ

広報・PR活動やSEOの世界ではよく「トレンドを意識」「キーワードを入れる」などと言われますが、それほど簡単なことではありません。きちんとキーワードを分析し、それをプレリリースなどに適度に入れ、効果も測定しつつ調整していくことが大事です。

ただ、トレンドキーワードを含めることで軸ができ、プレリリースなどが書きやすくなることも事実です。特にプレリリースなどのネタ(情報)がないタイミングでは、トレンドキーワードから考え始めてみてはいかがでしょうか。

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執筆者・監修者
上岡正明
経済記者・経済コメンテーター
戦略PRプランナー・著書26冊累計105万部のビジネス作家
登録者25万人のYoutuber
上岡正明

MBA(多摩大学院経営情報学修了)
テレビコメンテーター
多摩大学客員講師(18,19)
帝塚山大学客員講師(19)
登録者24万人のビジネス系YouTube

「スーパーJチャンネル」「めざましテレビ」「王様のブランチ」「クイズミリオネア」等の元放送作家。日本を代表するPR戦略の専門家で、企業広報のスペシャリスト。未上場から上場企業まで戦略PRを手掛けたクライアントは300社以上。

広報ブランディング、新規事業構築、外資系企業の国内イベント、海外プロモーション支援のコンサルティング会社代表。現在まで約20年間、実業家として会社を経営。これまでに三井物産、SONY、三菱鉛筆、日本瓦斯など200社以上の広報支援、スウェーデン大使館やドバイ政府観光局などの国際観光誘致イベントなどを行う。

代表的なコンサルティング案件としては、日本中の女性たちの心を動かした「表参道のパンケーキブーム」、1年で200万台以上を売り上げた「ふとん専用掃除機レイコップ」、世界が注目する食イベント「肉フェス」、1カ月で6000万人(日本の約半分)にバズらせた「ジャポニカ学習帳“昆虫の表紙が変わった?”」がある。

経営と並行してMBA(情報工学博士前期課程)取得。東京都中小企業振興公社講師。成蹊大学、多摩大学、帝塚山大学の客員講師。東洋経済新報社、ダイヤモンド社、朝日新聞出版社、PHP出版、総合法令出版社、アスコム社、大和出版、すばる舎、宝島社から累計21冊80万部の著書を上梓。

日本神経心理学会、日本行動心理学学会、行動経済学学会、一般社団法人日本行動分析学会、日本社会心理学会、一般社団法人日本小児心身医学会、認知神経科学会の各学会員。

日経ヴェリタス・東洋経済オンライン・ダイヤモンドオンライン・プレジデントの4大経済メディアで専門家として記事連載もおこなっております。お読みになりたい方はこちらからご覧下さい。

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