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この記事では広報担当者やPRマーケティングに興味のある方に向けて、ウェブマーケティング目的のYouTube動画タイトルを設定する際のポイントなどについてお伝えしていきます。
特に「他の部分は比較的スムーズにできても、タイトル決定でいつも時間がかかってしまう」という方におすすめの内容となっています。また、「ユーチューバー経験があるのでタイトル決めにも自信がある」という方には意外な落とし穴が潜んでいる可能性があるのでご注意ください。
本記事では、広報起点やウェブマーケティング活動者とユーチューバーの動画投稿の目的の違い、タイトル決定のポイント、そして動画投稿後のタイトルの扱い方などに関して解説しますので、ぜひ参考にしてください。
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大前提:ウェブマーケティング活動者とユーチューバーではYouTube動画投稿の目的が違う
まず大前提として一般的なユーチューバーとしてYouTubeを利用する場合と、ウェブマーケティング目的で活用する場合とではYouTube動画投稿の目的が違います。この違いを理解していないと、ウェブマーケターとしてはピントの外れたタイトルにしてしまう恐れがあります。
では、ユーチューバーとウェブマーケティング活動者に関してそれぞれ簡単に解説しましょう。
ユーチューバーの目的は?
ユーチューバーが動画投稿をする目的は基本的に、少しでも動画再生回数・チャンネル登録者数を伸ばして利益につなげることです。言い換えると、「動画そのものを注目させることが第一」なのです。
ウェブマーケティング活動者の目的は?
ウェブマーケティング活動で利益を出すスタイルも様々ですが、一般的な「高額商材販売が利益のメイン」というタイプのマーケターの場合、動画再生回数やチャンネル登録者数を伸ばすことは最優先事項ではないケースが多いです。
具体的には以下のステップで利益を出すのがスタンダードです(細かな過程は飛ばしています)。
- まずはSNS投稿などで「商材に興味を持ちそうな人」を集客する
- 集客した人をYouTube動画へと誘導する
- 「YouTube動画を最後までスキップせずに見た人」を商材購入に誘導する
「YouTube動画を途中までしか見てない人」はそれほど興味が強くないと判断できるので、商材販売はしない方が結果的に高効率になりやすいです。そしてこの流れの場合、そもそも「ある程度興味がある人」をYouTube動画に誘導するのがメインなので、「タイトルで強い興味を引くこと」はそれほど重要ではありません。
やり方によっては、「ウェブマーケティングの月収は月100万円以上で、動画の再生回数は軒並み1000回以下」などもあり得ます。もちろん「動画自体」での収入はわずかで構いません(そもそも収益化が必須ではない)。
ウェブマーケティング目的のYouTube動画のタイトルの付け方のポイント7選
それではウェブマーケティングの目的のYouTube動画のタイトル設定のポイントをいくつか紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。すでにお伝えしていますが、ユーチューバー的な発想でタイトルを付けるわけではないので注意が必要です。
ポイント①:タイトルで煽りすぎないようにする
意外かもしれませんが動画タイトルで煽りすぎないようにしてください。
なぜなら「煽るタイトルの動画がおすすめ表示される」→「興味がない人も再生する」→「そういう人はすぐに離脱する」→「離脱率が高くなる」→「YouTubeのアルゴリズムに嫌われる」→「おすすめ表示されにくくなる」という流れになり得るからです。
わかりやすく言い換えると「悪目立ちはNG」ということ。「とはいえ動画に誘導するのだから、アルゴリズムに嫌われてもいいのでは?」と感じるかもしれません。しかし「誘導を受けておらず、かつ商材に興味を持ちそうな人」のもリーチしたいところなので、アルゴリズムを度外視していいとはいえません。
ポイント②:タイトルは28文字以内にする
YouTube動画のタイトルは28文字以内にするのがおすすめです。それ以上になると、たとえシンプルなタイトルでも視認性が悪くなって避けられてしまう可能性があるからです。また、特にスマートフォンの場合は28文字をオーバーした部分が表示されない場合もあります。
✅短すぎるのもNG
かといってタイトルが短すぎるのも好ましくありません。マーケター側のやる気がないように見えるのは当然として、よくYouTube動画を視聴する人の中には「短すぎるのもそれはそれで釣りタイトルかもしれない」と思う方もいます。
目安としてYouTube動画のタイトルは20文字~28文字くらいにしましょう。これよりも短いと違和感が強くなります。
ポイント③:内容がわかるキーワードを選ぶ|無理に検索性重視のキーワードを入れない
動画の内容がわかるキーワードを選びましょう。無理に検索性重視のキーワードを入れると、先ほどお伝えしたように巡り巡ってアルゴリズムに嫌われる可能性があるので気を付けてください。
あくまで「動画の趣旨がわかるだけのキーワード」にするようなイメージ。例えば「ダイエット向けの運動方法をいくつか紹介する動画」である場合、キーワードは「ダイエット」「運動」「食事制限なし」などになるはず。
後は「6カ月で10キロ」など、実際の実績などもキーワードとして選んでおくと、「煽りすぎず、かつ適度にインパクトを出す」ということができます。そして「閲覧注意」「神回」「削除覚悟」などの煽る目的しかないキーワードを入れることは避けましょう。
✅トレンドキーワードを無理矢理入れることも避ける
また、トレンドキーワードを無理矢理入れることも避けましょう。例えばダイエット系の動画において、それが要点でないにもかかわらず、「AIを使ったダイエットプラン」という言葉を入れるなど。
ポイント④:数字を入れる
例えば「6カ月で大きくダイエット」よりも「6カ月で10キロ」、「○○の方法を徹底紹介」よりも「○○の方法5選」、「中高年の婚活」よりも「40代からの婚活」など、数字を入れる方がインパクトが出て再生されやすくなります(しかも煽りすぎていない)。
ポイント⑤:キーワードや数字はタイトルの前半に入れる
選定したキーワードや数字はタイトルの前半に入れることをおすすめします。タイトルはたった20~28文字ほどですが、それでも文字列の後ろの方は目立ちにくく、タイトルを含める効果が低くなってしまうためです。
例えば「ダイエット」「5選」「6カ月で10キロ」あたりがキーワードなら、そのまま「6カ月で10キロダイエットする方法5選」を前半にしつつ、後半には例えば「累計1000人が試した」など別の実績を載せるなどするといいでしょう。もしくは「食事制限なし」など、優先順位が低いキーワードを入れるなど。
ポイント⑥:キーワードを【】などで囲う
例えば「6カ月で10キロダイエットする方法5選|累計100人が成功」が元タイトルなら、「【6カ月で10キロ】楽々ダイエット方法5選|累計100人が成功」にするなど。
また、「6カ月で10キロダイエットする方法5選【累計100人が成功】」など目立ちにくい後半をカバーするつもりで【】を使うのもいいでしょう。
ポイント⑦:可能ならターゲットをよりハッキリさせる
例えば「累計1000人が成功」が元タイトルの文言であり、主なターゲットが30代女性なら「30代女性の300人以上が成功」にするなど。
1000人から300人へと数は減ってしまいますが、ターゲットが明確になっている方がより刺さる、つまり「クリック数は下がるものの、離脱率も下がる」ので、YouTubeのアルゴリズムに好かれやすくなると考えられます。
もちろんアルゴリズムのことを抜きに考えても、特定の人を刺す方が、その人が購入などに至ってくれる可能性は上がるので、結果的に利益につながりやすくなるといえます。
ウェブマーケティング目的のYouTube動画のタイトルに関してもPDCAサイクルを回す
今回紹介したものがウェブマーケティング目的のYouTube動画のタイトル設定のポイントであることは確かです。しかしあなたのウェブマーケティングのスタイルによって、本当に適切なタイトル付けの方法は違ってくることでしょう。
また、今後アルゴリズムの仕様が変化したり、世の中のトレンドの影響を受けて「良いタイトル・悪いタイトル」の在り方も変わっていったりする可能性があります。そのためYouTubeタイトルについてもPDCAサイクルを回して、できる限り「そのとき最適なもの」へと近付けていっていただければと思います。
投稿後に動画のタイトルのみ変えることも可能
また、YouTubeの場合は動画投稿をしてから再生回数などをリセットすることなく、タイトルのみ変更することも可能です。投稿後しばらく経過してから、再生回数の動きが悪い、離脱率が異様に高いなどの場合はタイトル変更の検討をおすすめします。
そしてYouTubeに投稿した動画は原則として半永久的に残り続けます。そのためたびたびタイトルをチェックして、そのタイミングにおけるご自身のウェブマーケティングのスタイルや、世の中のトレンドに合わせて調整することをおすすめします。
その際、もしも「ウェブマーケティングよりもユーチューバー的活動によって利益を出す」というやり方になっていたのであれば、そのようにタイトルも変えて構いません(煽りを強めにする、トレンドキーワードを積極的に入れるなど)。
広報や企業マーケ担当ならタイトルが過剰にならないように注意(まとめ)
お伝えしたようにウェブマーケティング目的のYouTube動画のタイトル設定の方針は、ユーチューバー的な動画のタイトル決定のそれとは少し違うので気を付けてください。特にユーチューバーの経験がある場合は「煽り」「トレンド乗り」をしたくなるでしょうが、広報やウェブマーケティング目的なのであれば過剰にならないように注意しましょう。
また、最初から良いタイトルで投稿できるに越したことはありませんが、YouTubeの動画タイトルは後から変更することも可能です。そのため例えば「○日経過して□□再生以下なら変更を検討する」などと基準を決めておくことをおすすめします。
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