YouTubeのアルゴリズムは何を見ているのか?トラフィックで異なる最適化の手順とコツ
コラム
動画PR・YouTube
2020.08.05

YouTubeのアルゴリズムは何を見ているのか?トラフィックで異なる最適化の手順とコツ

YouTubeのアルゴリズムは何を見ているのでしょうか。明確にわかる範囲で答えると、YouTube動画の視聴回数・表示回数・クリック率・視聴者の性別・視聴者の年齢・過去の試聴動画傾向などを見ています。

また、YouTubeのアルゴリズムはトラフィックにより異なります。YouTube検索や関連動画といった部分ではアルゴリズムの最適化を行うことが可能ですが、トップページはユーザーの過去の視聴傾向から動画を表示するため、直接的なアルゴリズム最適化を行うことはできないのです。

広報やマーケティング担当者でもわかるように詳しく解説してきます。

 

YouTubeのアリゴリズムとは?ユーザーに最適化された動画の視聴環境

YouTubeのアリゴリズムはユーザーひとりひとりに最適化された、パーソナルな視聴環境を提供することを重要視しています。

たとえば、「過去に視聴した動画はどのような動画なのか」「最近視聴した動画は何か」といった視聴データや、「どんなキーワードで検索をしているのか」「どんなトピックの動画を視聴しているのか」などといった、さまざまなデータを基にユーザーが視聴する可能性の高い動画を表示しています。

各ユーザーに最適化された動画の視聴環境は、そのユーザーの視聴データだけを参考にしているというわけではありません。YouTubeは毎月20億人に利用されていて、類似する視聴傾向を持つ他のユーザーの視聴状況をふまえて、おすすめとして表示されていることもあります。

 

YouTubeのアルゴリズムは何を重視するのか

アルゴリズムは2種類の重視するデータが存在します。

1つはユーザーからの明確なフィードバックです。これは、たとえば「高評価」や「低評価」などが挙げられます。このほかにも、SNSへのシェアやコメントなど、ユーザーが明確に起こしたアクションがあります。

もう1つは、ユーザーからの潜在的なフィードバックです。これは明確なフィードバックである「高評価」などとは異なり、ユーザーが主に視聴において起こしたアクションを言います。たとえば、「1本の動画を最後まで視聴したかどうか」や「関連動画などで表示した結果、クリックされたかどうか」などといったものです。

YouTubeアルゴリズムは、ユーザーが動画に対して意図的に起こしたアクションだけでなく、潜在的に動画に起こしたアクションも計測されています。

YouTubeのアルゴリズム最適化ができるトラフィックとは

「YouTube検索」「関連動画」「トップページ」の3つの主なトラフィックのうち、私たちによってアルゴリズム最適化が可能となるトラフィックは、「YouTube検索」と「関連動画」です。

■常に更新することの重要性

「YouTube検索」は、主にユーザーが入力したキーワードを参照する傾向にあります。それに加え、動画が公開された日付を重要視する傾向があります。これはYouTubeが新しい動画を検索上位に表示させることで、ユーザーに新鮮な動画を届けるということを目的としているためです。

検索キーワードと動画が公開された日付などをもとに検索順位が決まる傾向があります。

■タグの重要性を理解する

もう一つが「関連動画」です。「関連動画」は主に動画内に含まれたタグを参照する傾向にあります。

ユーザーが視聴している動画に設定されているタグと、自分の動画のタグがどの程度共通しているかを重要視していると考えられます。タグを重要視することで、動画同士の情報的な関連性を計算し、その上でユーザーの視聴傾向を分析して、どの動画を関連動画として表示するかどうかを決めていると考えられています。

■公開している動画全体が重要となるトラフィック

「トップページ」は、直接的なアルゴリズム最適化が困難なトラフィックです。

それは自分のチャンネルで公開されている全ての動画が関係しているからです。トップページに表示されるあなたへのおすすめは、ユーザーが普段視聴している動画と類似した動画や、過去に視聴したことのある動画を公開しているチャンネルの未視聴の動画が表示されています。

つまりは、ユーザーの視聴傾向が最も重要視されるトラフィックであるといえるため、データ設定によってトップページに表示しやすくすることは困難です。ただし、直接的に最適化は困難だったとしても、間接的にアルゴリズムを活用することは可能です。あなたのチャンネル内で公開している動画をコンテンツとして関連性を持たせることで、間接的にアルゴリズムを活用することが可能なのです。

動画同士のコンテンツの関連性とは、公開する動画の全てに一定のテーマを持たせて、そのテーマに沿った動画を公開することで動画同士を相互に関連させるといった手法です。

 

YouTubeのアリゴリズムには最適化可能なものと不可能なものがある まとめ

YouTubeはユーザー一人ひとりに適した視聴環境を提供しています。類似するユーザー群の傾向から一人に対して適切な動画の視聴環境を提供しています。

そして、アルゴリズムはユーザーからの明確なフィードバックと潜在的なフィードバックを見ています。

また、トラフィックには最適化可能なものと不可能なものがあります。可能なものは、YouTube検索と関連動画で最適化が可能です。一方、トップページはチャンネル全体を最適化する必要があります。


執筆者・監修者
上岡正明
経済記者・経済コメンテーター
戦略PRプランナー・著書26冊累計105万部のビジネス作家
登録者25万人のYoutuber
上岡正明

MBA(多摩大学院経営情報学修了)
テレビコメンテーター
多摩大学客員講師(18,19)
帝塚山大学客員講師(19)
登録者24万人のビジネス系YouTube

「スーパーJチャンネル」「めざましテレビ」「王様のブランチ」「クイズミリオネア」等の元放送作家。日本を代表するPR戦略の専門家で、企業広報のスペシャリスト。未上場から上場企業まで戦略PRを手掛けたクライアントは300社以上。

広報ブランディング、新規事業構築、外資系企業の国内イベント、海外プロモーション支援のコンサルティング会社代表。現在まで約20年間、実業家として会社を経営。これまでに三井物産、SONY、三菱鉛筆、日本瓦斯など200社以上の広報支援、スウェーデン大使館やドバイ政府観光局などの国際観光誘致イベントなどを行う。

代表的なコンサルティング案件としては、日本中の女性たちの心を動かした「表参道のパンケーキブーム」、1年で200万台以上を売り上げた「ふとん専用掃除機レイコップ」、世界が注目する食イベント「肉フェス」、1カ月で6000万人(日本の約半分)にバズらせた「ジャポニカ学習帳“昆虫の表紙が変わった?”」がある。

経営と並行してMBA(情報工学博士前期課程)取得。東京都中小企業振興公社講師。成蹊大学、多摩大学、帝塚山大学の客員講師。東洋経済新報社、ダイヤモンド社、朝日新聞出版社、PHP出版、総合法令出版社、アスコム社、大和出版、すばる舎、宝島社から累計21冊80万部の著書を上梓。

日本神経心理学会、日本行動心理学学会、行動経済学学会、一般社団法人日本行動分析学会、日本社会心理学会、一般社団法人日本小児心身医学会、認知神経科学会の各学会員。

日経ヴェリタス・東洋経済オンライン・ダイヤモンドオンライン・プレジデントの4大経済メディアで専門家として記事連載もおこなっております。お読みになりたい方はこちらからご覧下さい。

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