広報担当者の社内評価を上げるためには「頑張ってますアピール」が必要?
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広報活動/戦略PR
2020.02.15

広報担当者の社内評価を上げるためには「頑張ってますアピール」が必要?

社内広報に取り組んでみるとわかりますが、快く協力してくれる社員ばかりではありません。むしろ露骨に嫌そうにしていても協力してくれるならマシだと言えます。

・取材させてほしい
・会議に出席させてほしい
・情報を教えてほしい
・メーリングリストに参加させてほしい

などと頼んでもあっさり断られる場合が少なくありません。

しかし、そうなるのは基本的に社員のせいではありません。
広報担当者の「私、頑張ってますアピールが足りないから」が理由の大部分です。

*関連リンク:きちんと押さえてますか?今さら聞けない広報部門の5つの役割

 

適切な「頑張ってますアピール」5選

「頑張ってますアピール」という言葉に嫌悪感を抱いた方が少なくないでしょう。

ですが、人間は「努力している人には協力したくなるもの」です。
そのため「周囲の協力」が不可欠である広報担当者の場合は、特に積極的にアピールする必要があります。

では、その方法を具体的にいくつか見ていきましょう。

○1:社内メルマガを作りましょう

たとえば毎日、

・中央5紙
・日刊工業新聞
・日経MJ
・東京新聞
・日経産業新聞

の中から、「自社記事」「自社業界に関する記事」を10個ほど集めて、それをメルマガで配信しましょう(ただし引用まで。記事の著作権には十分注意してください)。

大事なのは「この先、こういう動きが見えそうです」など、広報自身の予想を載せることです。そうでないと「意図不明な記事紹介」にしかなりません。

そして「広報担当者の見解」を作って、メルマガに「人間味」を持たせることが大事です。
引用部分だけでは、正直、新聞を読めば事足ります。また編集後記ですが、「アナと雪の女王2、本当に面白かったです。もう3回観ました」など、仕事とは全く関係のない事を書くのがおすすめ。いざ他の社員と顔を合わせた際に話のネタになる場合があるからです。

メルマガは慣れれば60分程度で作成できるようになりますが、初めのうちは中央5紙に絞っても構いません。また、毎日が難しければ週2~3回からでもOKです。

このメルマガを続けていくと、社員の商談時などに役立つ場合があります。
また、他の部署から「ウチの部署の活動を広めるにはどうすればいいか」などの質問を受けるかもしれません。

○2:社内報を作る

本記事では社内報それ自体については詳しく解説しませんが、これを作っていると頑張っていると思われやすいです。
ちなみに、社内報があると「社内報作成のための取材」という体裁で色々なヒアリングがしやすくなります。

*参考リンク:社内報の作り方7つのポイント

○3:当たって砕ける

「この社員さんに取材を頼んでも絶対拒否される」と感じても可能な限り依頼してください。万が一それで応じてもらえれば御の字です。
本当に断られても「あの広報に仕事への協力を頼まれた」という記憶がその人の中に残りますので意味があります。

また、一度断られても期間を置いて複数回頼んでも構いません。
大丈夫です。「仕事」ですから、礼儀とマナーさえ守っていれば相手は怒りません。

○4:大勢いるところで仕事依頼をしてみる

打算的なやり方ではありますが、たくさんの人が見ているところで「○○さん、協力をお願いしたいのですが」などと言えば、効率よく「あ、広報が頑張っている」と思ってもらう事ができます。

ただしわざとらしくなく、
「大勢が見ているせいで断れない雰囲気」を作らないようにしましょう。

○5:「私も頑張りますね」

これはもう「話術」なのですが、社員への取材などが終わったら、
「ありがとうございました。○○さんの部署の取り組みがよく分かりました。『私も頑張りますね』」と、「相手を褒めつつ、自分も頑張っていくという宣言」をする事をおすすめします。

こうする事で、自然と相手に「ああ頑張るのか」と刷り込むことができます。
ただし、毎回「頑張ります」では不自然になるかもしれないので、頃合いを見計らって「私も努力しないと」「私も励まないと」などの言葉も使いましょう。


執筆者・監修者
上岡正明
経済記者・経済コメンテーター
戦略PRプランナー・著書26冊累計105万部のビジネス作家
登録者25万人のYoutuber
上岡正明

MBA(多摩大学院経営情報学修了)
テレビコメンテーター
多摩大学客員講師(18,19)
帝塚山大学客員講師(19)
登録者24万人のビジネス系YouTube

「スーパーJチャンネル」「めざましテレビ」「王様のブランチ」「クイズミリオネア」等の元放送作家。日本を代表するPR戦略の専門家で、企業広報のスペシャリスト。未上場から上場企業まで戦略PRを手掛けたクライアントは300社以上。

広報ブランディング、新規事業構築、外資系企業の国内イベント、海外プロモーション支援のコンサルティング会社代表。現在まで約20年間、実業家として会社を経営。これまでに三井物産、SONY、三菱鉛筆、日本瓦斯など200社以上の広報支援、スウェーデン大使館やドバイ政府観光局などの国際観光誘致イベントなどを行う。

代表的なコンサルティング案件としては、日本中の女性たちの心を動かした「表参道のパンケーキブーム」、1年で200万台以上を売り上げた「ふとん専用掃除機レイコップ」、世界が注目する食イベント「肉フェス」、1カ月で6000万人(日本の約半分)にバズらせた「ジャポニカ学習帳“昆虫の表紙が変わった?”」がある。

経営と並行してMBA(情報工学博士前期課程)取得。東京都中小企業振興公社講師。成蹊大学、多摩大学、帝塚山大学の客員講師。東洋経済新報社、ダイヤモンド社、朝日新聞出版社、PHP出版、総合法令出版社、アスコム社、大和出版、すばる舎、宝島社から累計21冊80万部の著書を上梓。

日本神経心理学会、日本行動心理学学会、行動経済学学会、一般社団法人日本行動分析学会、日本社会心理学会、一般社団法人日本小児心身医学会、認知神経科学会の各学会員。

日経ヴェリタス・東洋経済オンライン・ダイヤモンドオンライン・プレジデントの4大経済メディアで専門家として記事連載もおこなっております。お読みになりたい方はこちらからご覧下さい。

①:東洋経済オンラインでの連載記事
②:ダイヤモンドオンラインでの連載記事
③:プレジデントでの連載記事
④:日本経済新聞での連載記事