今回は広報担当者の憧れ、テレビ取材されて番組で取り上げられるための秘訣を紹介していきます。
ここで紹介した事を意識して売り込んで頂ければと思います。
テレビ取材のためには「とにかく撮影する」以外を考える
テレビ番組ですから、当然「撮影をする」わけですよね。
そのため、「【画(え)=映像】を撮れる」ことが大事です。
- 商品の開発現場
- 会議の現場
- 製造工場の様子
- サービスを提供している場面
- オフィスの外観
- 多くの人がデスクで忙しく仕事をしている様子
- 廊下を通っていくスタッフ
などなど。
とにかく「画をかき集める」くらいの気持ちでいましょう。
「廊下を通る社員に何の意味が……」と感じるかもしれません。ですが、「場面を繋いで、廊下を映しつつナレーションを入れる」といった使い方はできるかもしれません。
もちろん、このような細かい演出については、広報担当ではなくテレビ関係者が決める可能性が高いです。
ただ、「ちょうど多くの社員が社内にいる時間帯に取材に来てもらう」などの工夫は必要かもしれません。
それから、売り込む場合には「撮れるシーン一覧」として文章(や写真)でまとめて、分かりやすく提示できるようにしておきましょう。
一例としてテレビ東京の「カンブリア宮殿」については、撮れるシーンが少なくとも8つくらいはないと厳しいとされています。一つ一つのネタがそれほど強くないのであれば10も15もシーンを作れるようにしておくことも大事です。
*関連リンク:元テレビ放送作家が教える!プレスリリースの全基本
「ワールドビジネスサテライト対策」から見えること
さて、テレビ東京の「ワールドビジネスサテライト」という番組がありますよね。
広報担当者であれば必ずチェックしておく番組です。
しっかり視聴していれば分かりますが、ワールドビジネスサテライトは「記者発表会」に尺を使う傾向にあります。そのため、ワールドビジネスサテライトの収録のためだけに、記者発表会の「日」を変更する企業も少なくないそうです。
●ワールドビジネスサテライト対策として記者会見をメインにもってくる
記者発表会に関わる全てのスタッフが変更対応に追われることになります。
「ワールドビジネスサテライトに取り上げられる」という事には、それだけの価値があると考える企業が多いということですね。
また、ワールドビジネスサテライトの放送時間は午後11時ですから、余裕を持って編集できるように記者発表会の「時間」をズラす会社もあるようです。
そして、ワールドビジネスサテライト側もこういった心遣いをする企業が好きなようで、優先して取材しているのではないかと見られています。
ですから、「ワールドビジネスサテライトの取材が決まったら、予定をゼロから考え直す」ことをおすすめします。
もちろん、あなたが強く出したい番組にがあれば、ワールドビジネスサテライトに限りませんが。
ただし、大企業であって「テレビに取り上げられるのが当たり前」という状態なのであれば、一回の取材・収録にそこまでコストを割く必要はないかもしれません。
テレビ取材を誘致するその他のポイント4つ
○1:テレビコマーシャルを確認しましょう
テレビ局の取材を受けたり売り込みをしたりする際は、その番組のテレビコマーシャルをきちんとチェックしてください。
「コマーシャル」と言いますか、正確に表現するのであれば「スポンサーはどこか」ということですね。
競合他社がスポンサーである場合は、その番組で取り上げて貰うことは諦めたほうが良いです。
もしかしたら途中まで番組制作が進行するかもしれませんが、ギリギリになって「やっぱりスポンサーに迷惑はかけられないからボツ!」と言われてもおかしくありません。
そうなると、そこまでに掛けたコストは全部無駄になってしまいますよね。
○2:季節感を意識する
「冬向きの商品・サービスなのであれば、冬直前の10~11月辺りに放送できるように売り込む」という感じですね。
また、例えば「ある歴史的な出来事の、たとえば10周年に合わせた商品・サービスなのであれば、その時期に間に合うように売り込む」というイメージです。
言うまでもありませんが「クリスマス用の商品をクリスマスになってから売り込む」のは論外ですので、早めに、少なくとも2ヶ月前には動き出しましょう。
○3:社長の個性をアピールする
「こんな面白い人が社長です!」というのはテレビにとって良いネタになるので、できれば社長の個性が分かる資料を用意しておきましょう。
視聴者は「どん底から這い上がったエピソード(例:高校を中退した、社会人1年目でクビになって起業した、など)」が好きなので、もしあればそういった部分を重視して資料を作ります。
*参考リンク:社長PRのコツとポイントとは?
●補足:「まずは雑誌・新聞から」というのも手です
ここまで色々な工夫をしてもテレビ番組に取り上げられない可能性が高いです(競争率が高いため)。
ですから、まずはテレビに比べれば難易度の低い雑誌・新聞での掲載を狙うというのも有効です。
テレビ局関係者は、案外、「テレビ以外の媒体」からもネタを見つけようとしているのですから。