視聴率の問題点って?テレビ番組の新しい基準「視聴質」の意味も詳しく解説!
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2019.04.23

視聴率の問題点って?テレビ番組の新しい基準「視聴質」の意味も詳しく解説!

誰もが一度は耳にしたことのある視聴率。でも、その意味ってきちんと説明できますか?

デジタルマーケティング時代における新ワード「視聴率」の考え方や、質への変化についても説明していきます。

視聴率の問題点:テレビのスイッチがついていても、見ているかは別問題?

たとえば、リビングルームで1台のテレビの電源がついていた場合、もし4人家族だったら、そもそも誰がテレビの前にいるのかについては分かりませんよね。

また、テレビの前にいる人が、実際に画面を注視しているのかという点も不明です。

視聴率というのは、そうした細かい実態については計測していないし、データにも残っていません。
そのため、実態が数字で可視化されることはありませんでした。

テレビの電源がオンの状態になって、あるテレビ局の番組が流されていれば、その番組が視聴されていると仮定して数字を出しています。極端な話、テレビの前に誰もいない場合でも、家族全員で熱中して見ている場合でも、価値は同じとされているということになりますよね。

しかし、今は1人1台スマートフォンを持っているスマホ全盛時代です。たとえテレビがついていても、目はスマホの画面を見ているということが以前より頻繁に発生します。

ただスイッチがオンになって流れているだけで誰も見ていない番組と、家族で一緒になって楽しんでいる番組では、価値が大きく異なると考えるべきなのです。

そこで、今注目されているのが「視聴質」という概念です。

 

視聴質とは?今注目される理由

視聴質とは、誰が見ているのか(それを個人特定といいます)と、どのように見ているのか(これを視聴態勢といいます)を数値化したものです。

ここで必要な知識が2つ。みなさんはVI値やAI値が何を示すかご存知ですか?

■VI値・・・(Viewablity Index)日常の放映環境における視聴者の「滞在度合い」を 指標化し、放映枠の視聴質を評価。=メディア・プランニング

■AI値・・・(Attention Index)日常の放映環境における視聴者の「注目度」を 指標化し、コンテンツの視聴質を評価。=クリエイティブ・チェック

ここ数年、テレビの前にいる人の視聴態勢を指標化することで「視聴質」の概念や重要視される背景に意識が高まっています。
テレビのCMは見られているのか、つまり「視聴の質」を把握すべきではないかという視点は、テレビにおいても意識する企業が増えつつあります。

ある企業では、既存の購入番組に対してVI値・AI値に基づいた評価を導入し、滞在・注視の低い枠の購入を取りやめ、同時により効率によい枠を特定して次に購入する番組を選定しはじめました。

その結果、予算を変更せずに、購入枠の注視度が施策前に比べて改善し、金額換算で2億円相当の効果を出したそうです。
各時間帯、曜日枠のVI値・AI値をテレビ局ごとに見比べて、視聴質の獲得状況を調べることも、工夫によっては可能なわけです。

 

視聴質データをマーケティングデータとして機能するうえで重要な3つのこと

では、具体的にテレビの視聴質をマーケティングに転用することにより得られるメリットはなんでしょう。私たちが考える具体的な利点は次の3つです。

① これまで取得できていなかったテレビのデータが得られることで、テレビにもデータ活用した新しいマーケティングのニーズが生まれると考えられます。

② 以前は可視化できていなかった企業の潜在ニーズも顕在化され、今までよりもっとテレビというメディアの価値が高まります。

③ 広告が本当に見られていたのかどうか検証し、価値を再認識することで、テレビ番組・テレビCMといったコンテンツの進化もサポートできます。

デジタル急成長の根幹にデータ活用があることを踏まえると、テレビにも今までになかった「データを活用する」ということ、すなわちデジタルの常識を持ち込むことで、以前とは違う成長や発展も見込めるのではないでしょうか。

 


執筆者・監修者
上岡正明
経済記者・経済コメンテーター
戦略PRプランナー・著書26冊累計105万部のビジネス作家
登録者25万人のYoutuber
上岡正明

MBA(多摩大学院経営情報学修了)
テレビコメンテーター
多摩大学客員講師(18,19)
帝塚山大学客員講師(19)
登録者24万人のビジネス系YouTube

「スーパーJチャンネル」「めざましテレビ」「王様のブランチ」「クイズミリオネア」等の元放送作家。日本を代表するPR戦略の専門家で、企業広報のスペシャリスト。未上場から上場企業まで戦略PRを手掛けたクライアントは300社以上。

広報ブランディング、新規事業構築、外資系企業の国内イベント、海外プロモーション支援のコンサルティング会社代表。現在まで約20年間、実業家として会社を経営。これまでに三井物産、SONY、三菱鉛筆、日本瓦斯など200社以上の広報支援、スウェーデン大使館やドバイ政府観光局などの国際観光誘致イベントなどを行う。

代表的なコンサルティング案件としては、日本中の女性たちの心を動かした「表参道のパンケーキブーム」、1年で200万台以上を売り上げた「ふとん専用掃除機レイコップ」、世界が注目する食イベント「肉フェス」、1カ月で6000万人(日本の約半分)にバズらせた「ジャポニカ学習帳“昆虫の表紙が変わった?”」がある。

経営と並行してMBA(情報工学博士前期課程)取得。東京都中小企業振興公社講師。成蹊大学、多摩大学、帝塚山大学の客員講師。東洋経済新報社、ダイヤモンド社、朝日新聞出版社、PHP出版、総合法令出版社、アスコム社、大和出版、すばる舎、宝島社から累計21冊80万部の著書を上梓。

日本神経心理学会、日本行動心理学学会、行動経済学学会、一般社団法人日本行動分析学会、日本社会心理学会、一般社団法人日本小児心身医学会、認知神経科学会の各学会員。

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