大前研一氏の言葉「誰も気づかない答えを出すときは想像力や直感が大切」
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2020.12.31

大前研一氏の言葉「誰も気づかない答えを出すときは想像力や直感が大切」

問題解決をするにあたり、ロジカル・シンキングが役立つのは間違いのないことです。

特に問題箇所をブレークダウンしたり、原因を検討する、または最終的な提案を文書やスライドの形へと落とし込み、人々に説明・説得をする際に、ロジカル・シンキングは非常に大きなパワーを発揮します。

しかし、ここぞというときには、創造力や直観がものをいいます。コンサルタントやマーケティング担当者、現場を指揮する広報責任者にぜひ知っておいてほしいスキルです。

 

誰も気づかない答えを出すときに必要なのは想像力や直感

「グローバルな共通語は英語ではなくて、数字とロジックである」という言い習わしもあるように、普遍的で陳腐化しないスキルであるという点も非常に重要であるといえます。

一方で、ロジカル・シンキングが強ければ問題解決力が強いのかと言われると、強い相関はあるのですが、正比例するということはありません。単純なアイデアの見落としを防いだりする際にもロジカル・シンキングは有効ではあるのですが、時には「天啓」とも言えるひらめきがあって初めて有効なアクションにつながったという事例も少なくありません。

私自身、考えた挙げ句に「空から解が降ってきた」というような感触を抱いたことも少なくありません。

 

どれだけロジカルに考えても出てこないアイデアは無数とある

たとえば、阪急の始祖である小林一三氏が新サービスとして劇団を作ろうと考えた際に、諸事情があって有名な役者さんなどと契約ができない中、若い(無名の)女性を中心とした劇団、しかも学校方式で自前で育てる歌劇団(現在の宝塚歌劇団)を発明したのは、やはり想像力や「これはいけるぞ」という直感があってこそのものでしょう。

これは、どれだけロジカルに考えてもなかなか出てくるアイデアではありませんよね。

 

信念は徹底的に考え抜いた末に至るもの

そのことを示唆しているのが、コンサルタントの大前研一氏による見出しの言葉です。

世の中には水平思考に代表されるクリエイティブ・シンキング系のハウツー本もあふれていますが、それを読んだからといってひらめきが生まれるわけではありません。

常日頃から問題意識を持って考え続けるという「準備」ができているからこそ、機会が生じ(あるいは気づき)、その際に粘りをもってさらに考え続けるからこそユニークなアイデアが「降ってくる」という側面がやはり大きいのです。

ある会社では、信念は徹底的に考え抜いた末に至るものという考え方があります。最後の拠り所がロジックなのか直感なのかは別にしても、結局のところ考えること(一度やってみてそこからの学びを含めてサイド考えることも含む)こそが効果的なアクションに結びつくのだということを忘れてはいけません。

◆まとめ

問題解決にロジカル・シンキングは役立つのですが、根本的に、誰も気づかないような答えを出すときにものをいうのは想像力や直感であると考えられるということを知りました。

常日頃から問題意識を持って考え続け、さらに粘りをもって考え続けるからこそユニークなアイデアが「降ってくる」のです。


執筆者・監修者
上岡正明
テレビコメンテーター・経済記者
戦略PRプランナー・著書26冊累計105万部のビジネス作家
登録者25万人のYoutuber
上岡正明

MBA(多摩大学院経営情報学修了)
テレビコメンテーター
多摩大学客員講師(18,19)
帝塚山大学客員講師(19)
登録者24万人のビジネス系YouTube

「スーパーJチャンネル」「めざましテレビ」「王様のブランチ」「クイズミリオネア」等の元放送作家。日本を代表するPR戦略の専門家で、企業広報のスペシャリスト。未上場から上場企業まで戦略PRを手掛けたクライアントは300社以上。

広報ブランディング、新規事業構築、外資系企業の国内イベント、海外プロモーション支援のコンサルティング会社代表。現在まで約20年間、実業家として会社を経営。これまでに三井物産、SONY、三菱鉛筆、日本瓦斯など200社以上の広報支援、スウェーデン大使館やドバイ政府観光局などの国際観光誘致イベントなどを行う。

代表的なコンサルティング案件としては、日本中の女性たちの心を動かした「表参道のパンケーキブーム」、1年で200万台以上を売り上げた「ふとん専用掃除機レイコップ」、世界が注目する食イベント「肉フェス」、1カ月で6000万人(日本の約半分)にバズらせた「ジャポニカ学習帳“昆虫の表紙が変わった?”」がある。

経営と並行してMBA(情報工学博士前期課程)取得。東京都中小企業振興公社講師。成蹊大学、多摩大学、帝塚山大学の客員講師。東洋経済新報社、ダイヤモンド社、朝日新聞出版社、PHP出版、総合法令出版社、アスコム社、大和出版、すばる舎、宝島社から累計21冊80万部の著書を上梓。

日本神経心理学会、日本行動心理学学会、行動経済学学会、一般社団法人日本行動分析学会、日本社会心理学会、一般社団法人日本小児心身医学会、認知神経科学会の各学会員。

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