取材の事前準備って?広報担当者がメディアの取材前にすべきこと6選
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2020.11.26

取材の事前準備って?広報担当者がメディアの取材前にすべきこと6選

特に「初めて取材を勝ち取ることができた!」という場合は、舞い上がってそのあと何もしなくなりがちです。

しかし、取材が決まってからも忙しさが変わることはありません。むしろ、取材後のほうがバタバタすると言っても過言ではありません。

では、広報担当者が取材前にすべきこと何か。今回は簡潔に6つ紹介します。

 

広報担当者が取材前にすべきこと3選

○1:取材してもらう媒体の最新号(番組)をチェックする

少なくとも最新号、テレビであれば最新回には目を通しておきましょう。

余裕があれば2~3号分、番組であれば2~3回分、新聞であれば1週間分くらいは読んでおきます。
そうして「どのような媒体なのか」を完全に把握しておかないと、「取材当日、なんとなくメディア関係者との話が噛み合わない」という事になり兼ねません。

ちなみに、この「相手の媒体を確認する」という行動は、プレリリースを送る前の段階でしておくべきです。
そうして、例えば「この雑誌のこのコーナーに掲載してもらえるように動く」などと方針を決めてから、プレリリースを作るわけですね。

ただ、取材前→雑誌や番組全体を数号、数回分チェックして「全体のカラー」を掴むことが大事
プレリリースを送る前→特定のコーナーや記事をピンポイントで3~6カ月分読んで、「局所的なカラー」を掴むことが重要、という差があります。

もちろん「プレリリースを送る前」の段階で、全体のカラーまで掴んでおくのが理想ですが。

○2:取材相手(記者等)のこれまでの記事に目を通しておく

「1」で解説した通り、「特定のコーナーの記事を数カ月分読んでおけば十分」という可能性もあります。
ただ、その記者が色々なコーナーで記事を書いているのであれば、それらに全て目を通しておきたいところです。

そして、取材前の段階でできれば、「○号の記事を読ませていただきました。○○の部分が特に面白かったです」など簡単なもので良いので感想を伝えておくと、相手からの印象が良くなります。

「わざとらしくてむしろ嫌われるのでは?」と感じるかもしれませんが、「的外れな感想・何にでも言えそうな薄い感想」でさえなければ記者は喜んでくれます。「自分の記事によって読者の感情を動かすこと」が記者にとって最大の喜びですので。

○3:当日取材相手に渡す追加資料の準備

「プレリリースの補足」や「会社のパンフレット」など、取材当日に追加で渡せるものがあれば準備しておきましょう。
ただ、特にプレリリースについては「取材前にきちんと渡しておけば、追加は出ない」というケースも少なくないので、無理に増やす必要はありません。

 

もう慌てない!取材前日に確認すべきこと3選

○4:「取材時に必ず伝えること」を確認しておく

社長や各部署のトップなどと打ち合わせをして、「取材時に必ず伝えること」を確認しておきます。

「今さらそんなことをしなくても大丈夫」と感じるかもしれませんし、実際そうなのかもしれません。
ですが、広報担当の仕事は、究極的に言えば「社長やトップの考えを世に広めること」です
から、いくら打ち合わせをしてもし過ぎることはありません。

・1カ月前
・1週間前
・前日

など3回くらいは打ち合わせをするのが理想です。

また、少し打算的ではあるのですが、「広報担当としてきちんと仕事をしていますよ」とアピールする意味もあります。
他の部署と違って、広報は基本的に「得体の知れない部署」ですからね。

○5:取材時に絶対に言ってはいけないことも確認しておく

・新商品情報
・他のメディアに売り込む情報
・「事実だが、明かすとイメージが悪くなりそうな情報」

など、取材のNGワードも確認しておきます。特に「社長インタビュー」が入る場合は、社長が話す時間が長くなるので気を付けましょう。

○6:取材の「想定受け答え(Q&A)」を作っておく

「こう質問された、こう答える」という感じで、「想定受け答え集」を作っておきます。

広報担当本人が質問に答える場合は「ざっくり」作っておけば問題ないかもしれませんが、他の部署の方が答えるのであれば、できる限り細かく作成しておきましょう。

もちろん広報担当が独断で作るのではなく、きちんと相談して作りましょう。


執筆者・監修者
上岡正明
経済記者・経済コメンテーター
戦略PRプランナー・著書26冊累計105万部のビジネス作家
登録者25万人のYoutuber
上岡正明

MBA(多摩大学院経営情報学修了)
テレビコメンテーター
多摩大学客員講師(18,19)
帝塚山大学客員講師(19)
登録者24万人のビジネス系YouTube

「スーパーJチャンネル」「めざましテレビ」「王様のブランチ」「クイズミリオネア」等の元放送作家。日本を代表するPR戦略の専門家で、企業広報のスペシャリスト。未上場から上場企業まで戦略PRを手掛けたクライアントは300社以上。

広報ブランディング、新規事業構築、外資系企業の国内イベント、海外プロモーション支援のコンサルティング会社代表。現在まで約20年間、実業家として会社を経営。これまでに三井物産、SONY、三菱鉛筆、日本瓦斯など200社以上の広報支援、スウェーデン大使館やドバイ政府観光局などの国際観光誘致イベントなどを行う。

代表的なコンサルティング案件としては、日本中の女性たちの心を動かした「表参道のパンケーキブーム」、1年で200万台以上を売り上げた「ふとん専用掃除機レイコップ」、世界が注目する食イベント「肉フェス」、1カ月で6000万人(日本の約半分)にバズらせた「ジャポニカ学習帳“昆虫の表紙が変わった?”」がある。

経営と並行してMBA(情報工学博士前期課程)取得。東京都中小企業振興公社講師。成蹊大学、多摩大学、帝塚山大学の客員講師。東洋経済新報社、ダイヤモンド社、朝日新聞出版社、PHP出版、総合法令出版社、アスコム社、大和出版、すばる舎、宝島社から累計21冊80万部の著書を上梓。

日本神経心理学会、日本行動心理学学会、行動経済学学会、一般社団法人日本行動分析学会、日本社会心理学会、一般社団法人日本小児心身医学会、認知神経科学会の各学会員。

日経ヴェリタス・東洋経済オンライン・ダイヤモンドオンライン・プレジデントの4大経済メディアで専門家として記事連載もおこなっております。お読みになりたい方はこちらからご覧下さい。

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