「木を見て森を見ず」に陥らないためには?3つのビジネス視点をマスターしよう
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2020.11.02

「木を見て森を見ず」に陥らないためには?3つのビジネス視点をマスターしよう

問題解決というとMECE(モレなく、ダブりなく)の概念を用いたロジックツリーで物事を細かく見ていくイメージをお持ちの方も多いことでしょう。

その上で、分解した要素を比較するなどすることで検討していき、効果的な問題解決に至るといったイメージです。

この【俯瞰→分解→比較】の方法は、コンサルタントはもちろん、それらを武器にするマーケティング責任者や広報担当者など誰にでも必要な方法です。しっかりとマスターしましょう♡

 

「木を見て森を見ず」にならない方法とは?

要素分解、要素還元的な思考方法、方法論は、西洋発であり近代科学にも通じる大事は発想です。

これは、徹底的に要素分解するからこそ、全体に影響を与えている一見すると微細でありつつも重要な事柄に気づくことができるのです。医学などでは特に重要な思考方法です。

しかし、この考え方は、ビジネスの世界においては、それだけでは往々にして「木を見て森を見ず」になりがちであるという罠があります。

医学であれば「人間の体」というように当面の対象の全体像は明確化されていますから、それを徹底的に要素分解していけば何かしらのヒントは得られるものです(もちろん、原因は花粉や細菌などの外部の要素ということも多いでしょうが、器官や臓器の様子をブレークダウンして見れば、ある程度当たりもついてきます)。

一方で、ビジネスの場合では、たとえば自分だけを見ていても、そこにトラブルの原因があるとは限りません。適切なアクションを起こしているのに、経営環境や業界環境が予想以上に激変をしてしまったという経験をお持ちの方もいらっしゃるかも知れません。

 

俯瞰、分解、比較の三段階のアプローチとは?

そういったときに必要なのが、一段引いて、より高い視点から全体を俯瞰して見るということです。

個々の人間ではなく企業、企業だけではなく業界、業界だけではなく隣接業界も含めた社会の変化全体を捉えるという視点の上げ方は効果的な手法となっています。

たとえば、あるファーストフード店が苦戦しているのは、業界内の競争が問題というわけではなく、コンビニとの競争に負けつつあるということがわかるなどです。

また、上司やライバルの立場から自分自身を見る、あるいは国内の競争だけではなく、もっとグローバルな視点から物事を見るのも大事な視点の変換です。

■俯瞰と微視、2つ視点を持とう

たとえば、自社が人海戦術でバグをつぶしている間に、地球の裏側ではその非効率に気がついたライバルがイノベーションを模索している可能性もあるのです。

ただ、いたずらに広い範囲を見ればいいというわけではありません。

しかし、物事を微視的に見る要素還元的な方法論と、全体を見ようとする(何が「全体」かを正しく設定するのは難しいことではありますが)俯瞰的な思考の2つを併せ持つことが、問題を適切に理解し、問題解決を劇的に早めるということは覚えておくべき事柄でしょう。

なお、タイトルの「俯瞰、分解、比較」はコンサルティングファームのA.T.カーニーで用いられているものです。

 

【まとめ】物事を一旦俯瞰的に見てから、分析して、比較する

問題解決を行うにあたり、ビジネスの業界では、要素分解の考えをそのまま適用するのではなく、物事を一旦俯瞰的に見て、分析を行い、比較を行っていくことが必要であることを学びました。


執筆者・監修者
上岡正明
経済記者・経済コメンテーター
戦略PRプランナー・著書26冊累計105万部のビジネス作家
登録者25万人のYoutuber
上岡正明

MBA(多摩大学院経営情報学修了)
テレビコメンテーター
多摩大学客員講師(18,19)
帝塚山大学客員講師(19)
登録者24万人のビジネス系YouTube

「スーパーJチャンネル」「めざましテレビ」「王様のブランチ」「クイズミリオネア」等の元放送作家。日本を代表するPR戦略の専門家で、企業広報のスペシャリスト。未上場から上場企業まで戦略PRを手掛けたクライアントは300社以上。

広報ブランディング、新規事業構築、外資系企業の国内イベント、海外プロモーション支援のコンサルティング会社代表。現在まで約20年間、実業家として会社を経営。これまでに三井物産、SONY、三菱鉛筆、日本瓦斯など200社以上の広報支援、スウェーデン大使館やドバイ政府観光局などの国際観光誘致イベントなどを行う。

代表的なコンサルティング案件としては、日本中の女性たちの心を動かした「表参道のパンケーキブーム」、1年で200万台以上を売り上げた「ふとん専用掃除機レイコップ」、世界が注目する食イベント「肉フェス」、1カ月で6000万人(日本の約半分)にバズらせた「ジャポニカ学習帳“昆虫の表紙が変わった?”」がある。

経営と並行してMBA(情報工学博士前期課程)取得。東京都中小企業振興公社講師。成蹊大学、多摩大学、帝塚山大学の客員講師。東洋経済新報社、ダイヤモンド社、朝日新聞出版社、PHP出版、総合法令出版社、アスコム社、大和出版、すばる舎、宝島社から累計21冊80万部の著書を上梓。

日本神経心理学会、日本行動心理学学会、行動経済学学会、一般社団法人日本行動分析学会、日本社会心理学会、一般社団法人日本小児心身医学会、認知神経科学会の各学会員。

日経ヴェリタス・東洋経済オンライン・ダイヤモンドオンライン・プレジデントの4大経済メディアで専門家として記事連載もおこなっております。お読みになりたい方はこちらからご覧下さい。

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