報道研究とは?広報担当者は必ずテレビを買う!新聞を読む!メディア研究のポイントをおさらい
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2020.08.15

報道研究とは?広報担当者は必ずテレビを買う!新聞を読む!メディア研究のポイントをおさらい

今回は報道研究について、詳しく解説していきますね♡

最近の広報担当者の傾向として、「広報のメディア離れ」は良くありません!

近年、広報担当者のなかにも「新聞を購読しておらず、全く読んでいない」「自宅にテレビがないので、ほとんど見ない」という人が少なくなくなりました。広報担当者の姿勢としてはさすがに非常もマズいので、やはりテレビや新聞くらいは買いましょう。

新聞も日経関連、中央紙、そしてできれば地方紙も購読してください。これらを全部定期購読するとなると無視できない費用になりますが、読むのは仕事の一環ですから会社に頼めば経費になるかもしれません。

 

報道研究とは?広報担当者がすべき方法は?5つの報道研究について解説

テレビ、雑誌、新聞、ラジオ、ウェブメディアなど、掲載してほしい・掲載される可能性がある・将来的に掲載されるかもしれない報道を研究することを、一般的に「報道研究」あるいは「媒体研究」と言います。

しかし、やみくもに研究していては1日24時間をそのまま使い果たすことになります。
効率よくB報道研究するためのポイントを挙げていきます。

■報道研究のポイント1:新聞を重視する

「いや、こんな時代だし、ウェブニュースを重視すべきでは?」と思えるかもしれませんが、そのウェブニュースも大元をたどれば新聞から情報を拾っているケースが目立ちます。
また、テレビマンや雑誌の編集者も、新聞から必死にネタを見つけようとしています。

それに「情報の正確性」で言えば、新聞に勝るメディアはありません。

特に若い世代の広報担当者は「人々の新聞離れが進んでいる」と感じるかもしれませんが、それでも他の媒体に比べれば、圧倒的に読んでいる人が多いです。

企業によっては、新聞ではなくネットメディア・雑誌・ラジオなどを狙うべきなのかもしれません。しかし、上記のような特長を踏まえて考えると、「広報担当者が新聞に触れない」というのはどんな企業でもあり得ません。

とりあえず、冒頭で紹介した日経関連、中央紙、地方紙の「経済面」と「社会面」だけ読めば十分ですので、できる範囲から始めてみましょう。

■報道研究のポイント2:テレビとの付き合い方は?

ベンチャー・中小企業が全国ネットのテレビに取り上げられるのは、現実的に言って非常に難しいです。ですから、まずは地元のローカルチャンネルに詳しくなっておきましょう

都心部のローカルチャンネルの場合はそれでも厳しいかもしれませんが、地方であれば比較的競争率が低いため、あっさり取り上げてもらえる可能性もあります。また、エリア次第ですが盛んに再放送される場合もあるので、コストパフォーマンスも悪くありません。

そして、全国ネット進出も諦めずにいましょう。特にベンチャー企業からすればお声がかかるのは「奇跡」ですが、その奇跡を活かすためにも、番組名を聞いただけで「放送時刻」「番組の概要」「主な視聴者層」だけは思い浮かぶようにしておきましょう。

ちなみに、テレビを効率よく観るポイントはズバリ「早送り」です。早送りしつつ「だいたいの内容」を理解し、必要がないと感じたらスキップします。筆者の経験上、この方法であれば1時間番組でも2~3分ほどでチェックが完了します。

■報道研究のポイント3:雑誌との付き合い方は?

「日経ビジネス」「週刊東洋経済」「週刊ダイヤモンド」などのビジネス誌をメインに、色々な週刊誌に目を通してみましょう。

そして、「この雑誌の、この欄に載せたい!できればライターが○○さんのときに!」くらいまでターゲティングします。雑誌側としても「載せてください!」とだけ言われても困りますからね。

「社長の趣味」「社長が使っている文房具」「社長の愛読書」などなど、ほとんどの雑誌に数か所は変わったコーナーがあるものです。「ベンチャーだし普通に紹介してもらうのは無理……」などと感じるのであれば、まずはそういったコーナーを狙ってみましょう。

ちなみにいくら広報担当の仕事の範囲とは言え、さすがに雑誌までは経費で落ちない会社も多いと思います。その場合は、漫画喫茶などで集中して雑誌を漁りましょう。

■報道研究のポイント4:ラジオとの付き合い方

ラジオはさすがに触れる人が少ないため、「切り捨てる」という選択肢があっても良い媒体です。本当に切り捨てるのであれば、余計な費用・労力・時間をかけないためにバッサリいきましょう。

ラジオでの露出を狙うとしても、研究の仕方はテレビや雑誌とほぼ一緒です。とはいえ、テレビと違って「早送りで概要をチェックする」のが難しいので、最初からある程度狙い撃ちして聴く番組を選ぶ必要があります。

■報道研究のポイント5:ネットメディアとの付き合い方

「ネットメディア」は無数に存在するので、整理して考えないと研究方法や売り込み方が分からなくなります。

しかし、することは実はそこまで多くありません。

・ステップ1:大手のインターネットメディアをできるだけ読む
・ステップ2:自社業界に関係する記事を見つける
・ステップ3:その記事の「大元のネタ」がどの媒体のものなのかを調べる
・ステップ4:その媒体にプレリリースを送る

つまり「情報の大元の発信源」に売り込もうということです。

ちなみに「大手」として、まずはYahoo!トピックス、LINEニュース、スマートニュース、グノシーあたりをチェックするのがおすすめです。

 

報道研究ではちょうどいいタイミングでギアを上げましょう

ギアを上げる。

例えば、

〇売り込む雑誌のコーナーが決まった→その雑誌のコーナーを1~2年分くらい読む

〇いきなりテレビで取材してもらえることになった→その番組を観る・調べ上げる→

〇新聞記者に会えることになった→その記者の過去の記事を読み漁る

などのことです。

もちろん毎回こんなことをしていては日が暮れるので、「勝負時」を見逃さないようにしましょう。

普段は広く研究をして、ここぞのタイミングで深掘りする。これが、広報担当者の媒体研究のセオリーです。


執筆者・監修者
上岡正明
経済記者・経済コメンテーター
戦略PRプランナー・著書26冊累計105万部のビジネス作家
登録者25万人のYoutuber
上岡正明

MBA(多摩大学院経営情報学修了)
テレビコメンテーター
多摩大学客員講師(18,19)
帝塚山大学客員講師(19)
登録者24万人のビジネス系YouTube

「スーパーJチャンネル」「めざましテレビ」「王様のブランチ」「クイズミリオネア」等の元放送作家。日本を代表するPR戦略の専門家で、企業広報のスペシャリスト。未上場から上場企業まで戦略PRを手掛けたクライアントは300社以上。

広報ブランディング、新規事業構築、外資系企業の国内イベント、海外プロモーション支援のコンサルティング会社代表。現在まで約20年間、実業家として会社を経営。これまでに三井物産、SONY、三菱鉛筆、日本瓦斯など200社以上の広報支援、スウェーデン大使館やドバイ政府観光局などの国際観光誘致イベントなどを行う。

代表的なコンサルティング案件としては、日本中の女性たちの心を動かした「表参道のパンケーキブーム」、1年で200万台以上を売り上げた「ふとん専用掃除機レイコップ」、世界が注目する食イベント「肉フェス」、1カ月で6000万人(日本の約半分)にバズらせた「ジャポニカ学習帳“昆虫の表紙が変わった?”」がある。

経営と並行してMBA(情報工学博士前期課程)取得。東京都中小企業振興公社講師。成蹊大学、多摩大学、帝塚山大学の客員講師。東洋経済新報社、ダイヤモンド社、朝日新聞出版社、PHP出版、総合法令出版社、アスコム社、大和出版、すばる舎、宝島社から累計21冊80万部の著書を上梓。

日本神経心理学会、日本行動心理学学会、行動経済学学会、一般社団法人日本行動分析学会、日本社会心理学会、一般社団法人日本小児心身医学会、認知神経科学会の各学会員。

日経ヴェリタス・東洋経済オンライン・ダイヤモンドオンライン・プレジデントの4大経済メディアで専門家として記事連載もおこなっております。お読みになりたい方はこちらからご覧下さい。

①:東洋経済オンラインでの連載記事
②:ダイヤモンドオンラインでの連載記事
③:プレジデントでの連載記事
④:日本経済新聞での連載記事