【2022最新】2分でわかる「プレスキット」の作り方!作業のポイントと事例を紹介
PR戦略とは
戦略から実行まで「ソリューションの種類」
2023.02.27

【2022最新】2分でわかる「プレスキット」の作り方!作業のポイントと事例を紹介

プレスキットとはなんでしょうか?

広報担当をしているとメディア用にさまざまな資料を作る必要が出てきます。プレスキットもその1つ。
公式ウェブサイトやパンフレットでは不十分なのです。詳しいことは後述していきますが、公式ウェブサイトやパンフレットは一般向けのものであり、メディア用資料としては相応しくありません。

たとえばどこの企業でもいいので、思いついた会社の公式ウェブサイトをチェックしてみましょう
「一般人の目を引く構成・情報掲載」にはなっていると思いますか。さらに、「メディア向けの構成・情報掲載」になっている企業はほとんどないはずです。

もちろん最初からそんな戦略広報を知っているはずもなく、またその必要はないので、責めるようなことではありません。
ただ、戦略的な広報をする限りは、ウェブサイトやパンフレットの作成はその分野のプロや外注に任せて、広報担当者は素メディア向けの資料を作りましょう。それが、プレスキットになります。

ぎゃくに、ウェブサイトやパンフレット作成では、広報はより俯瞰的な視点から、アドバイザーに回るほうが役立つことが多いものです。広報担当であればそれらに載っているような情報は知っていて当たり前です。
WEB制作会社と一緒になって、企業の魅力の掘り下げや、そのストーリーづくり、あるいは競合との差別点の明確化に注力するとよいでしょう。

では、本題。プレスキットについて3分で解説していきます。

プレスキットの基本知識!ポイントはズバリ1つ

プレスキットのイメージ

メディア用資料を作成するとき、色々と注意すべきことはありますが、大前提となるポイントが1つあります。

それは「できるだけ早く読み終えてもらうこと」です。

メディアに携わる業界の人は誰しも多忙であり、一つの資料をそれほど長く読むことはできません。また、業界の人は目が肥えています。
「きちんとまとまっていない資料だな」と判断されてしまえば、後回しにされるか、最悪の場合、中身を読んでもらえなくなる恐れがあります。

  • 余計な情報は入れず
  • 無駄な写真、図などは入れず
  • 妙なユーモアを入れず(センスが合わなければ苛立ちを与えるだけです)

シンプルな資料を作ることを心がけてください。

プレスキットで作成すべき3つのメディア別資料

では、「広報担当が作るべき3種類の資料」を具体的に紹介していきます。
もちろん、絶対に本記事でお伝えするようなフォーマットで作らなければならないわけではありません。必要に応じてアレンジしてください。

1:アイテム・サービスに関する資料

特に力を入れているアイテム・サービスに関する情報を載せます。
具体的には、

  1. 今の業界やマーケットの状態
  2. ライバル商品やサービスの具体名、それらと比較して勝っている部分
  3. どこでユーザーに評価されているのか
  4. 売上などの各種数値的データの変遷

 

などを載せてください。
また、必要に応じて写真や画像も掲載しましょう。

ここで重要になるのが「商品を買ってもらうための資料ではない」ということです。
一般向けの資料の場合は、商品・サービスのメリットなどを強調して購入を促しますが、メディア向け資料であれば、それはあまり必要ありません。メディアが欲しがっているのは、あくまで社会の必要性に照らしての「データ」「競合との違い」「比較材料」「機能面」です。

2:企業概要

企業の売上成績、事業内容の変遷などを載せます。
業界の成長率や販売数などは、とくにメディアが好む情報ですので欠かせません(累計○億個突破!など、日本人は好きですよね)。

図や表を交えてできる限りシンプルにまとめましょう。ちなみに、一度作成したら、「その都度書き足せばいいだけ」の状況にしておくために、テンプレートとして保存しておくことをおすすめします。

ちなみに、これに関しては公式ウェブサイトに詳細な情報を載せている企業もあります。それが十分読みやすいものであるならば、あえてメディア向け資料としてまとめ直す必要はありません。メディア向けのファクトブックでは、同じ内容をコンパクトにまとめておきましょう。

「会社概要はこちら:http~」などと、URLを紹介しておけばOKです。こうした場合、メールで記者やディレクターとコンタクトを取る場合に便利です。

3:社長のプロフィール

まず、経歴を載せますが、それだけでは「一般人から見てもメディアから見ても」全く面白くありません。
「会社を立ち上げた理由」「その動機や情熱」「そのときの苦労話」は絶対に掲載してください。

このさい、例えば「当時の日本には○○が不足していたから」だけだと、感情が伝わらない可能性があります。ですので、「当時の日本には○○が不足しており、自身も苦しい思いをしていたから」など、社長の気持ちと企業のストーリーが重なるような文章にするのがおすすめです。

あとは、社長の失敗経験やこれまで感じてきた迷い、業界から撤退しようと思っていた時期のことなども載せましょう。つまり、「失敗エピソード」や「V字回復」などの物語ですね。
人間は単なる成功エピソードよりも「辛いことがあったけれど、頑張って成功した」という話のほうが好きだからです。

むしろ、「○○で成功した!」「○○が大ヒットした!」など、プラスのエピソードばかり強調すると、なんだか自慢話のようで胡散臭くなります(相手がメディアですから、あまり色眼鏡で見られることはありませんが)。

ただ、この「社長のプロフィール」に関しては筆が乗りやすい部分なので、不必要に長くならないように気を付けましょう。
また、あまりにも情熱的だと、やはり読んでいて何となく鬱陶しくなるので、それに関しても注意してくださいね。


執筆者・監修者
上岡正明
経済記者・経済コメンテーター
戦略PRプランナー・著書26冊累計105万部のビジネス作家
登録者25万人のYoutuber
上岡正明

MBA(多摩大学院経営情報学修了)
テレビコメンテーター
多摩大学客員講師(18,19)
帝塚山大学客員講師(19)
登録者24万人のビジネス系YouTube

「スーパーJチャンネル」「めざましテレビ」「王様のブランチ」「クイズミリオネア」等の元放送作家。日本を代表するPR戦略の専門家で、企業広報のスペシャリスト。未上場から上場企業まで戦略PRを手掛けたクライアントは300社以上。

広報ブランディング、新規事業構築、外資系企業の国内イベント、海外プロモーション支援のコンサルティング会社代表。現在まで約20年間、実業家として会社を経営。これまでに三井物産、SONY、三菱鉛筆、日本瓦斯など200社以上の広報支援、スウェーデン大使館やドバイ政府観光局などの国際観光誘致イベントなどを行う。

代表的なコンサルティング案件としては、日本中の女性たちの心を動かした「表参道のパンケーキブーム」、1年で200万台以上を売り上げた「ふとん専用掃除機レイコップ」、世界が注目する食イベント「肉フェス」、1カ月で6000万人(日本の約半分)にバズらせた「ジャポニカ学習帳“昆虫の表紙が変わった?”」がある。

経営と並行してMBA(情報工学博士前期課程)取得。東京都中小企業振興公社講師。成蹊大学、多摩大学、帝塚山大学の客員講師。東洋経済新報社、ダイヤモンド社、朝日新聞出版社、PHP出版、総合法令出版社、アスコム社、大和出版、すばる舎、宝島社から累計21冊80万部の著書を上梓。

日本神経心理学会、日本行動心理学学会、行動経済学学会、一般社団法人日本行動分析学会、日本社会心理学会、一般社団法人日本小児心身医学会、認知神経科学会の各学会員。

日経ヴェリタス・東洋経済オンライン・ダイヤモンドオンライン・プレジデントの4大経済メディアで専門家として記事連載もおこなっております。お読みになりたい方はこちらからご覧下さい。

①:東洋経済オンラインでの連載記事
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③:プレジデントでの連載記事
④:日本経済新聞での連載記事