この記事では、とくに社内外ネゴシエーションが必要な広報の仕事をする上で発生する「人間相手のトラブル&その対策」をいくつか紹介していきます。
1:社長が忙し過ぎて会えない!どうする?
多忙であまり時間が取れないタイプの社長もいると思います。
そういう場合は社長と会話することを諦めるしかないのでしょうか。
いいえ、そんなことはありません。
どれだけ忙しい人でも必ず
・移動
・食事
はしますので、そこを狙いましょう。
社長が移動するさいは同行する。
会食などがある場合は無理かもしれませんが、月に一度、社長と一緒にランチミーティングを提案する、などできることは色々あります。
ポイントは「広報担当と会社のPRについて話すための時間」を作らせることだと思います。
広報担当の場合は、社長と会うためだけにある程度の時間を消費しても構いません。
2:会議への出席を断られた場合は?
「広報担当などという部外者(ではないんですけど)を会議に参加させたくない」、という方針の部署の責任者もいるかと思います。
これ、とくに広報セクション立ち上げのさいに、実際によく起こります。
どうしても拒否されてしまうのであれば仕方ありませんが、その状況を打開するための方法は主に3つあります。
①おだて戦法
「広報担当者である私からすると、一番話題性がある商品を開発しているのはここなんですよね」と説明するわけです。
そうすると、相手も気分が良くなります。
ただ、2つ以上の部署の責任者に対して、同じお世辞をいうのは避けましょう。
「いろんなところで調子いいことを言っているだけじゃないか……」と思われてしまえば、信頼がガタ落ちします。
作戦を立ててみてくださいね。
②理詰め戦法
さらに、もう一つは「理詰め戦法」。
単刀直入に「これも広報担当としての仕事の一環です。どうか参加させてください」と、ストレートかつ論理的に頼み込むわけですね。
「お互いの仕事に対して、協力していきましょうよ。私も広報活動を頑張りますので」くらいのことは言っても良いかもしれません。
③ヨソで頑張る戦法
そして、変わり種は「ヨソで頑張る戦法」。
「これは一旦そこの部署の会議に参加するのは諦めて、他の部署の会議に出て、広報活動に専念にする」というものです。
このさい、広報活動が成功して露出が増えたとします。その成果がクチコミで社内に広がれば、「じゃあウチも……」となるかもしれません。
会議に参加して陰口を叩かれる場合は?
多くの人間が集まる以上、いくら理想を掲げたとしても組織が完全な一枚岩になることはありません。
先述の方法で責任者を説得して、会議に参加できたとしても、他の社員に陰口を叩かれるなどして雰囲気が悪くなる場合があります。
そういったケースでの対策方法の一つとしては、元も子もないですが「我慢」があります。
「人がたくさんいるのだから誰かには批判される」と割り切ってしまうわけですね。
その部署に関連する広報活動で結果を出すことができれば、いずれそういった陰口も消えていくことでしょう。
*参考リンク:広報活動は実力を示すのも近道!王道のプレスリリース全技法をマスター
豊臣秀吉に学ぶ!広報担当者が実践すべき人たらし術とは?
結局のところ、広報担当者は、自社の社員に愛されなければどうにもならない仕事だと言えます。
「広報担当がいないところで、社員同士が『広報担当の田中さんの活動やアイデアって面白いよね~』と盛り上がれる状態」になるのが理想です。
つまりは、そうした「人たらし」になりましょうという事です。
最後に、人に好かれるのが非常に上手かったと言われている豊臣秀吉のエピソードを2つ挙げていきます。
1:人が苦しいときは全力でサポート
豊臣秀吉はある戦において、とても危険な「おとり」になって、織田信長から好かれたと言われています。
もちろん、現代ではそんな事態にはなりません。が、広報の仕事で他部署と関わる際に「何か自分が助けられることはないか」と常に相手のメリットを探す意識を持っておきましょう。
それが面倒なことであればあるほど、好感度が上がります。
2:「嫌われている相手」と友達になる
社員全員に好かれるのは難しいです。ですが、「自分を煙たがっている相手」と積極的に交流を持ちましょう。
豊臣秀吉も、敵だった毛利輝元を手厚く歓迎(観光案内などをしたそうです)して、それにより輝元を支配下に置きました。
先ほど「飲み会に参加して」という話をしましたが、明らかに自分を嫌っている相手に対して、何食わぬ顔でガンガン話しかけたり、失礼にならない範囲で食事に誘ったりすると、好印象を抱いてくれる可能性があります。
以上、広報人脈術でした!