プロダクト・ポートフォリオ・マネジメントの意味と使い方は?3分で理解する
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2023.02.27

プロダクト・ポートフォリオ・マネジメントの意味と使い方は?3分で理解する

プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント分析とは、1970年代に戦略コンサルティング会社として有名なボストン・コンサルティング・グループが提唱した事業管理の手法です。

自社の製品、または行っている事業を、市場の成長率と相対的なマーケットシェアから、「スター」「金のなる木」「問題児」「負け犬」の4つのポジションに分類して、それぞれに見合った事業展開を検討するというものです。

3分で理解可能です。詳しく見て参りましょう。

 

プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント~4つの象限

プロダクト・ポートフォリオ・マネジメントは略してPPMとも呼ばれます。市場の成長率が高く、市場におけるマーケットシェアが低いのが「問題児」、マーケットシェアが高いのが「スター」、市場の成長率が低く、市場におけるマーケットシェアが低いのが「負け犬」、マーケットシェアが高いのが「金のなる木」という区分になります。

各事業は、市場の成長率と市場におけるマーケットシェアによってプロットされます。スクエア(マトリクス)か円で示され、その大きさはそれぞれの事業規模を示します。

■2軸上にプロットされた経営資源の分配の目安とは?

それぞれの象限に入る事業の経営資源の分配の目安は、以下のようになります。
・スター:継続して投資し、金のなる木を目指している
・問題児:市場シェアを高めて、スターを目指している
・負け犬:早期に撤退の検討をと考えられる
・金のなる木:稼げるだけ稼いで利益を他の事業へと分配する
です。

 

PPM分析で2軸が創り出す4つの象限の意味や特徴

まずは、プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント(略してPPM)の2つの軸である「市場の成長率」と「市場におけるマーケットシェア」について理解を深めてみましょう。

市場の成長率ですが、成長している市場は企業にとって魅力があります。市場の成長率が高ければ、新規参入がしやすく、ある一定の市場シェアを獲得しているだけで売り上げは右肩上がりになっていきます。

しかし、その一方で、市場の成長率が高い市場は競争も激しくなります。従って、市場成長率が高い市場をターゲットとする事業では、積極的な投資が必要となります。成長率が低い場合は、その逆となります。

次に市場におけるマーケットシェアですが、経験曲線による効率と、スケールメリットが影響します。大きな市場シェアを獲得している場合、同じ製品やサービスを数多く展開するため、その製品の製造やサービスの提供において作業効率が良く、エラー率が低くなっています。これは、経験曲線が影響していて、他社より生産効率が上がっていることを指しています。

つまりは、市場におけるマーケットシェアが大きければ大きいほど、利益を出しやすくなるのです。

■プロダクト・ポートフォリオ・マネジメントにおけるスターの事業

市場の成長率、市場におけるシェアともに高いのが「スター」事業となります。この事業は売り上げが増え、キャッシュもどんどん流入をしてきますがシェアを維持するには設備投資や販促費も増やす必要があるため、キャッシュアウトも増加します。今後の成長の鍵を握る事業となります。

■プロダクト・ポートフォリオ・マネジメントにおける問題児の事業

市場の成長率が高く、市場におけるシェアが低いのが「問題児」事業となります。市場は成長しているので、設備投資や販促費も増やす必要があるため、キャッシュアウトも増加します。自社のシェアが低いのでキャッシュインは小さく、金食い虫となります。ただ、この事業は将来のスター候補なので、じっくりと育てていくことが重要です。新規参入当時は問題児になることがほとんどです。

■プロダクト・ポートフォリオ・マネジメントにおける負け犬の事業

市場の成長率も、市場におけるシェアも低いのが「負け犬」事業となります。撤退の対象となりますが、撤退した合理化などにより他社が撤退するまで生き残っていれば「金のなる木」になりうる事業です。

■プロダクト・ポートフォリオ・マネジメントにおける金のなる木の事業

市場の成長率は低く、市場におけるシェアが高いのは「金のなる木」事業です。自社のシェアが高いために売り上げは大きく、キャッシュインは増加し、市場の成長率が低く競争が鈍化しているため、設備投資や販促費などのキャッシュアウトは減少します。今は最も儲かる事業といえますが、いずれは衰退していく可能性がある事業です。

 

プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント まとめ

プロダクト・ポートフォリオ・マネジメントの使い方は、十分理解できたかと思います。

プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント分析を使いこなせれば、あなたの企業の全体的な経営資源をどの事業へどのように分配すべきかが明確になります。「会社の資源をどのように振り分けるのか」のガイドラインを作るのが、今回ご説明したプロダクト・ポートフォリオ・マネジメントとなります。


執筆者・監修者
上岡正明
経済記者・経済コメンテーター
戦略PRプランナー・著書26冊累計105万部のビジネス作家
登録者25万人のYoutuber
上岡正明

MBA(多摩大学院経営情報学修了)
テレビコメンテーター
多摩大学客員講師(18,19)
帝塚山大学客員講師(19)
登録者24万人のビジネス系YouTube

「スーパーJチャンネル」「めざましテレビ」「王様のブランチ」「クイズミリオネア」等の元放送作家。日本を代表するPR戦略の専門家で、企業広報のスペシャリスト。未上場から上場企業まで戦略PRを手掛けたクライアントは300社以上。

広報ブランディング、新規事業構築、外資系企業の国内イベント、海外プロモーション支援のコンサルティング会社代表。現在まで約20年間、実業家として会社を経営。これまでに三井物産、SONY、三菱鉛筆、日本瓦斯など200社以上の広報支援、スウェーデン大使館やドバイ政府観光局などの国際観光誘致イベントなどを行う。

代表的なコンサルティング案件としては、日本中の女性たちの心を動かした「表参道のパンケーキブーム」、1年で200万台以上を売り上げた「ふとん専用掃除機レイコップ」、世界が注目する食イベント「肉フェス」、1カ月で6000万人(日本の約半分)にバズらせた「ジャポニカ学習帳“昆虫の表紙が変わった?”」がある。

経営と並行してMBA(情報工学博士前期課程)取得。東京都中小企業振興公社講師。成蹊大学、多摩大学、帝塚山大学の客員講師。東洋経済新報社、ダイヤモンド社、朝日新聞出版社、PHP出版、総合法令出版社、アスコム社、大和出版、すばる舎、宝島社から累計21冊80万部の著書を上梓。

日本神経心理学会、日本行動心理学学会、行動経済学学会、一般社団法人日本行動分析学会、日本社会心理学会、一般社団法人日本小児心身医学会、認知神経科学会の各学会員。

日経ヴェリタス・東洋経済オンライン・ダイヤモンドオンライン・プレジデントの4大経済メディアで専門家として記事連載もおこなっております。お読みになりたい方はこちらからご覧下さい。

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