ベンチャーやスタートアップにこそ必要な加速成長でリスクゼロの広報3つのポイント
コラム
経営戦略×PR
2023.02.27

ベンチャーやスタートアップにこそ必要な加速成長でリスクゼロの広報3つのポイント

令和時代に入った昨今、このところの元気なベンチャーの特徴は、
今の時代の環境やツールをフルに使っている事だ。

ネットを使いこなし、従来の枠組みで正面から戦うのではなく、

シェアリングエコノミーのようにコストをかけず従来の枠組みを上手く使いこなす、
平成時代後半にも顕在化してきていたが、それがより加速していくイメージだ。

事業をドライブさせるには、その事業やサービスを社会の皆さんに知って頂く必要があるが、
その流れも以前のそれとは大きく変わってきている。

そんなスタートアップに必要不可欠な広報について、同じボードメンバーとして考えてみたい。

 

強烈な体験に基づくインパクトある発信

昭和時代もそれ以前も、事業を起こす人は往々にして強烈な体験に基づいているものだが、
昨今は個人がネットやSNSの力を手に入れた事により爆発的な発信力を得るようになっている。

シェアリングエコノミーを使い強烈な発信をしているといえば、
サバ好き、サバ博士として知られる『SABAR』右田社長。

元々は魚が大嫌いだったらしいのですが、ある時スーパーの鮮魚市場が人手不足で頼まれて渋々働く事に。。。

魚の配達で行った割烹料理店で食べた煮つけに衝撃を受けたとか。
嫌いだったがゆえにそのインパクトも大きかったようです。

その後、紆余曲折があり、居酒屋店をオープンしたのですがなかなかうまくいかず、
なんとメニューのうち「サバ」一本に絞ることに。

会社の名前も「鯖や」、配達で使う天井にサバ模型が載った「サバイク」、移動販売のバスは「サバス」など、斬新な広報ネタを次々に発案。

社長の想いが乗っている上に、ネーミングも画もインパクトがかなり大きいです。
それらをリアルだけでなく、ネットも通じて発信、そのユニークさと面白さで拡散が拡散を呼んでいきました。

 

シェアリングエコノミーの概念を取り入れスケール化

「鯖や」右田社長は、シェアリングエコノミーの1つであるクラウドファンディングの使い方も秀逸です。
クラウドファンディングでエッジの効いたビジョンを発信する事により、
多くの人に知れ渡ると共に、共感した人達のファンを作り、またそれらの人から数千万円単位での出資を受ける事ができました。

まさに一石二鳥いや三鳥の、ベンチャー企業にとってお手本のようなやり方ですね。

また、東京オリンピック・パラリンピックを前に訪日外国人の増えてきていますが、
「荷物を預けたい人」と「荷物を預るスペースを持つお店」をつなぐシェアリングサービス
「ecbo cloak(エクボクローク)」が注目を集めています。

「シェア」にする事により、ユーザーはリーズナブルな価格で荷物を預けられると共に、
店舗は空きスペースに荷物を預るだけで利用料の数十%が入り、インバウンド顧客との接点を増やす事もできる。

既存の社会的な資産を活用しコストをかけない為スケール化する事ができます。
また、こうした時事や社会にインパクトや誘引性があるコンテンツは、
メディアの興味も引きやすい。

 

マスメディアからの取材を受け更に拡散

テレビに代表されるような、視聴者や読者が多いマスメディアは、
その視聴者や読者が興味関心あるトピックを中心に放映したり掲載します。
それはそうですよね。そうでないと視聴率や部数が伸びませんか

SNSやネット、クラウドファンディング等で、ある一定の関心ある層でバズが起きている状況が作れると、
マスメディアも視聴者や読者が見込める為、リスクなくそのトピックを取り上げる事ができます。

元々バズが起きている状況がある上にマスメディアで取り上げるわけですから、
取り上げられれば取り上げられる程、更に大きな輪となって広がっていくわけです。

何か始める際、従来のようにとりあえず広告展開ではなく、
令和時代に適合した、より効果的なパブリシティ展開に挑戦してみてはいかがでしょうか?


執筆者・監修者
上岡正明
経済記者・経済コメンテーター
戦略PRプランナー・著書26冊累計105万部のビジネス作家
登録者25万人のYoutuber
上岡正明

MBA(多摩大学院経営情報学修了)
テレビコメンテーター
多摩大学客員講師(18,19)
帝塚山大学客員講師(19)
登録者24万人のビジネス系YouTube

「スーパーJチャンネル」「めざましテレビ」「王様のブランチ」「クイズミリオネア」等の元放送作家。日本を代表するPR戦略の専門家で、企業広報のスペシャリスト。未上場から上場企業まで戦略PRを手掛けたクライアントは300社以上。

広報ブランディング、新規事業構築、外資系企業の国内イベント、海外プロモーション支援のコンサルティング会社代表。現在まで約20年間、実業家として会社を経営。これまでに三井物産、SONY、三菱鉛筆、日本瓦斯など200社以上の広報支援、スウェーデン大使館やドバイ政府観光局などの国際観光誘致イベントなどを行う。

代表的なコンサルティング案件としては、日本中の女性たちの心を動かした「表参道のパンケーキブーム」、1年で200万台以上を売り上げた「ふとん専用掃除機レイコップ」、世界が注目する食イベント「肉フェス」、1カ月で6000万人(日本の約半分)にバズらせた「ジャポニカ学習帳“昆虫の表紙が変わった?”」がある。

経営と並行してMBA(情報工学博士前期課程)取得。東京都中小企業振興公社講師。成蹊大学、多摩大学、帝塚山大学の客員講師。東洋経済新報社、ダイヤモンド社、朝日新聞出版社、PHP出版、総合法令出版社、アスコム社、大和出版、すばる舎、宝島社から累計21冊80万部の著書を上梓。

日本神経心理学会、日本行動心理学学会、行動経済学学会、一般社団法人日本行動分析学会、日本社会心理学会、一般社団法人日本小児心身医学会、認知神経科学会の各学会員。

日経ヴェリタス・東洋経済オンライン・ダイヤモンドオンライン・プレジデントの4大経済メディアで専門家として記事連載もおこなっております。お読みになりたい方はこちらからご覧下さい。

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