世界観を指し示す重要性~PRが世界を変えられたらカッコイイ
コラム
成功事例×PR
2019.01.24

世界観を指し示す重要性~PRが世界を変えられたらカッコイイ

先日改めて考えさせられるニュースがありました。

いつものようにテレビを見ていると、
「アップルの時価総額が1兆ドルに達した」というニュースが飛び込んできました。
なんと日本最大の企業であるトヨタ自動車の5倍の時価総額になります。

トヨタ自動車は誰もが知っているように「カンバン方式」という洗練された生産方式を確立した
世界トップの自動車会社であり、日本企業の中ではダントツの規模を誇っています。
株式の価値としては、アップルはそのトヨタの5倍の価値があるというのです。
しかもアップルの従業員1人当りの時価総額はトヨタの30倍とも50倍とも言われています。

何でこのような差が生まれてしまったのでしょうか?
世界中の優れた技術力を安価に機動的に手に入れられる国際的水平分業モデルを採用しているから、
とか、意思決定のスピードが格段に速い、など色々と理由があると思いますが、
コンセプト思考、世界観を指し示し、その世界観に合わせる形で各パーツを組み合わせる力が
大変強いのだと思います。

また、これらの考え方は、PR戦略やコミュニケーション設計にも十分応用できます。
PR会社への依頼でも、持続可能性の社会を構築するための企業活動を、
世界中にPRしていきたい、というコーポレートブランディングの依頼も増えてきています。

Google、facebook、Amazon、tesla、なども同様にコンセプト思考が大変強い企業だと思います。
アメリカという国は、貧富の差や、人種、治安問題など数多くの問題を抱える国ではありますが、
IT革命を起こすなど各分野で世界観を指し示し、世界のトップを走り続ける力は流石だといえます。

第2次大戦後、世界は先進国を中心にかなり豊かになりモノが溢れるようになりました。
モノやサービスを単体で“機能説明”していたのでは売れないようになり、
日本のお家芸である“高機能化”では価値を示しずらくなってきました。
東芝やSHARPの衰退もそういった大きな文脈の中では同じといえます。

前掲のアメリカ企業みたいにはいかないまでも、
どうあるべきか、どう生きるべきかを考え、世界観を指し示す事ができる企業であれば、
人・モノ・金・情報、そしてPRやマーケティングなど、あらゆるものが有機的につながり、吸い寄せられ、
次世代へ生き残っていくのではないでしょうか。


執筆者・監修者
上岡正明
経済記者・経済コメンテーター
戦略PRプランナー・著書26冊累計105万部のビジネス作家
登録者25万人のYoutuber
上岡正明

MBA(多摩大学院経営情報学修了)
テレビコメンテーター
多摩大学客員講師(18,19)
帝塚山大学客員講師(19)
登録者24万人のビジネス系YouTube

「スーパーJチャンネル」「めざましテレビ」「王様のブランチ」「クイズミリオネア」等の元放送作家。日本を代表するPR戦略の専門家で、企業広報のスペシャリスト。未上場から上場企業まで戦略PRを手掛けたクライアントは300社以上。

広報ブランディング、新規事業構築、外資系企業の国内イベント、海外プロモーション支援のコンサルティング会社代表。現在まで約20年間、実業家として会社を経営。これまでに三井物産、SONY、三菱鉛筆、日本瓦斯など200社以上の広報支援、スウェーデン大使館やドバイ政府観光局などの国際観光誘致イベントなどを行う。

代表的なコンサルティング案件としては、日本中の女性たちの心を動かした「表参道のパンケーキブーム」、1年で200万台以上を売り上げた「ふとん専用掃除機レイコップ」、世界が注目する食イベント「肉フェス」、1カ月で6000万人(日本の約半分)にバズらせた「ジャポニカ学習帳“昆虫の表紙が変わった?”」がある。

経営と並行してMBA(情報工学博士前期課程)取得。東京都中小企業振興公社講師。成蹊大学、多摩大学、帝塚山大学の客員講師。東洋経済新報社、ダイヤモンド社、朝日新聞出版社、PHP出版、総合法令出版社、アスコム社、大和出版、すばる舎、宝島社から累計21冊80万部の著書を上梓。

日本神経心理学会、日本行動心理学学会、行動経済学学会、一般社団法人日本行動分析学会、日本社会心理学会、一般社団法人日本小児心身医学会、認知神経科学会の各学会員。

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