ご当地PR_”ブーム”の後、どうする?
コラム
経営戦略×PR
2016.11.04

ご当地PR_”ブーム”の後、どうする?

こんばんは。
11月に入り、かなり寒くなってきましたね。

皆さんはいかがお過ごしでしょうか?

年末年始にかけて、
「今年はどこで過ごそうか?」と考え始める人も多いのではないでしょうか?

さて、今日は「ご当地PR」について考えてみたいと思います。

これまで様々な自治体や町で実施されたいわゆる「ご当地PR」や「町おこし」を色々見てきた中で、
ふと考えたことがあるのです。

「ここ数年、ゆるキャラやアニメ作品等を題材にしたご当地PRの事例は多いが、”ブーム”がひと段落した後、どうなるんだろうか?」
と。

今大ヒット中の映画「君の名は。」の舞台の一つである、岐阜県飛騨市。

大ヒットアニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」の舞台とされる静岡県沼津市および淡島。

ゆるキャラPRで成功した
熊本市(くまモン)
今治市(バリィさん)
等・・・。

日本中のいたるところで
浸透している、作品やキャラクターを活用したご当地PR。

アニメ作品に登場する魅力的なキャラクターや世界観に未了されたり、可愛いゆるキャラがきっかけで
いわゆる”聖地巡礼”をする人が増えている、という現象があります。

そんな中、異変が起きているのが、「ゆるキャラのリストラ」です。

明日、11月5日より開催予定の「ゆるキャラグランプリ」では
開催依頼、初めてキャラクターのエントリー数が減少しました。

一体何が起きているのでしょうか?

その背景には、各自治体の厳しい現実と疲弊感が表れています。

例)
・ゆるキャラがあまりにも増えている

・ご当地の知事すら知らない、ゆるキャラも多い
(北海道庁だけでも44以上のキャラがいるそうです)

・とある自治体では、商工会議所や大学と応援協定を結んで
「組織票」固めに入り、選挙カーまで走らせて市民に投票を訴える、
といった”本気すぎる選挙運動”にまで発展

・キャラクターの制作開始年度の予算は、
約3割の自治体で100万円を超える

・「グランプリに出場しても、何百位では逆効果」となったら怖いので、
辞退する
等・・・。

う~ん、確かに厳しいですね~・・・。
安易な発想で手出しすると痛い目に遭うようです。

大切なのは、
PRで成功している事例の表面的な部分だけでなく、
その裏側にある、綿密な仕掛け、計画、ビジネスモデル等をよく研究・分析し、応用することではないか、と思います。

あとは、仮にキャラクターがヒットした後、
それに付随するご当地に関連するもの(おみやげ、名所など)に対し、宣伝色を出しすぎずに、ファンをいかに自然に定着化させ、
リピーターにつなげるかが今後の課題と言えるのではないでしょうか。


執筆者・監修者
上岡正明
経済記者・経済コメンテーター
戦略PRプランナー・著書26冊累計105万部のビジネス作家
登録者25万人のYoutuber
上岡正明

MBA(多摩大学院経営情報学修了)
テレビコメンテーター
多摩大学客員講師(18,19)
帝塚山大学客員講師(19)
登録者24万人のビジネス系YouTube

「スーパーJチャンネル」「めざましテレビ」「王様のブランチ」「クイズミリオネア」等の元放送作家。日本を代表するPR戦略の専門家で、企業広報のスペシャリスト。未上場から上場企業まで戦略PRを手掛けたクライアントは300社以上。

広報ブランディング、新規事業構築、外資系企業の国内イベント、海外プロモーション支援のコンサルティング会社代表。現在まで約20年間、実業家として会社を経営。これまでに三井物産、SONY、三菱鉛筆、日本瓦斯など200社以上の広報支援、スウェーデン大使館やドバイ政府観光局などの国際観光誘致イベントなどを行う。

代表的なコンサルティング案件としては、日本中の女性たちの心を動かした「表参道のパンケーキブーム」、1年で200万台以上を売り上げた「ふとん専用掃除機レイコップ」、世界が注目する食イベント「肉フェス」、1カ月で6000万人(日本の約半分)にバズらせた「ジャポニカ学習帳“昆虫の表紙が変わった?”」がある。

経営と並行してMBA(情報工学博士前期課程)取得。東京都中小企業振興公社講師。成蹊大学、多摩大学、帝塚山大学の客員講師。東洋経済新報社、ダイヤモンド社、朝日新聞出版社、PHP出版、総合法令出版社、アスコム社、大和出版、すばる舎、宝島社から累計21冊80万部の著書を上梓。

日本神経心理学会、日本行動心理学学会、行動経済学学会、一般社団法人日本行動分析学会、日本社会心理学会、一般社団法人日本小児心身医学会、認知神経科学会の各学会員。

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