商品・サービスが「埋もれない広報・PR」をするためのコツと3つの注意点
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2025.03.29

商品・サービスが「埋もれない広報・PR」をするためのコツと3つの注意点

➡記事を書いた人:Youtube登録者30万人【MBA保有の現役記者】上岡正明プロフィール

この記事では広報・PR担当者の皆さんに向けて、商品・サービスの「埋もれない広報・PR」をするための注意点などについてお伝えしていきます。

特に「商品・サービスの発売予定がある」、「商品・サービスの広報・PRをしても思うような反応が得られなかった経験がある」という広報・PR担当者におすすめの内容となっています。

本記事では「埋もれない広報・PR」をするための注意点、そして商品・サービスの広報・PRをする上で大事な考え方などに関して解説しますので、ぜひ参考にしてください。

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商品・サービスの「埋もれない広報・PR」をするための注意点3選

それでは商品・サービスの広報・PRについての注意点をいくつか紹介していきます。「商品・サービスの宣伝」というわかりやすい目的があるものの、勢いだけで動くと失敗する可能性があるので注意してください。

注意点①:企業や商品・サービスのイメージに合う企画を行う

SNSなどが発展するにつれて、商品・サービスの広報・PR方法の幅がかなり広がりました。しかし、だからこそ企業や商品・サービスのイメージに合う広報・PR施策を実施する必要があります。

目先のインパクト狙いや「やっている感」だけでイメージに沿わないような企画を実施すると、ファンには「イメージと違って幻滅」と思われるかもしれません。また、新規層には「何かしっくりこない」「必死すぎてなんとなく嫌だ」などと思われる恐れがあります。

イメージと合わない企画の例をいくつか挙げます。

  • 高級感や特別感の商品にも関わらずライトなプレゼントキャンペーンを行う
  • 宣伝を頼んだインフルエンサーが商品のイメージに合わない
  • 「エンターテインメント性のある低価格商品」にも関わらずSNS投稿の内容・文体が硬すぎる

もちろんこれでも内容によってはイメージに合う場合もありますが、そうでなければ施策が逆効果になるケースさえあります。

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注意点②:「ただの紹介」にせず「メディアが価値を感じるポイント」を作る

特に新商品・新サービスの広報・PRの場合、企業側はテンションが上がっていることでしょう。また、自社の商品・サービスの価値を信じてもいるはずなので、つい「単なる紹介」でもメディア関係者や一般消費者からの良い反応があると思いがちです。

ただ、実際には「商品」も「サービス」も溢れ返っている時代ですから、ただ紹介するだけでは埋もれてしまう可能性が高いです。

そのため広報・PRの企画を考える際には、いわゆる「メディアフック」を作りましょう。つまり「この情報の価値は高く、人々に発信したい」とメディア関係者に思わせるポイントのことです。

具体的には例えば以下の通りです。

  • プレリリースのタイトルや本文にトレンドキーワードを入れる
  • 「○○の日(記念日)」や季節ネタ・時節ネタなどに絡める
  • 可能であれば地域性をアピールする

他にもメディアフックを作る方法は様々にありますので工夫してみましょう。

✅良いネタを「待つ」のではなく、良いネタに「する」

「そのまま紹介するだけでもメディア関係者が飛びついてくる商品・サービス」が自社から定期的に発売されるのであれば、広報・PR担当者としてこれほど楽なことはありません。

しかし実際には、話題性の高いネタが頻繁に自社から出てくることはないのではないでしょうか。

そのため広報・PR担当者には良いネタを「待つ」のではなく、良いネタに「する」ことが求められます。上で解説しているメディアフックを作ったり、切り口を変えたり、他の広報・PR戦略を組み合わせたりして、ネタのパワーを底上げするのです。

注意点③:ターゲットを決めて広報・PRをする

特にSNS系の広報・PR施策の場合「多くの人に見てもらうだけでいい」と考えて、見切り発車のように企画を決めて、実行してしまう広報・PR担当者もいるのではないでしょうか。

しかしそれでは「誰のためなのかわからない発信」になり、思うような広報・PR効果が出ない可能性が高いです。そのためターゲットを決めて広報・PRをすることが大事です。

「商品・サービスのターゲット」と「広報・PRのターゲット」は同じでも構いません。後者については例えば「中でも特にこの層に刺さらせたい」「この層へのアピールが弱いので集中的に広報・PRをしたい」など、あえてターゲットを狭める戦略もあります。

✅広報・PRのターゲットを狭めることは立派な戦略

広報・PRのターゲットを狭めると、それだけ刺さる人も減ってしまうように思えるかもしれません。ですが実際には特定の層には深く刺さり、そのまま売上につながる可能性もあります。イメージとしては以下の通り。

  • ターゲットが広い:浅い刺さり方になって売上につながりにくい場合も
  • ターゲットが狭い:深い刺さり方になって売上につながりやすい

もちろん一概にすべて上記に当てはまるわけではありませんが、イメージとして持っておくことをおすすめします。企業にとって最終的に重要なのは「売上アップ」であって、「発信情報を見てくれる人を増やすこと」はそのための手段であって目標ではありません。

商品・サービスに関する情報発信は多い。だからこそ埋もれない工夫が必要

企業の情報発信の中でも商品・サービスに関するものはやはり多いです。だからこそ広報・PR方法を工夫して埋もれないための工夫をしましょう。

大手企業であればある程度「単なる発信」でも元々の知名度によって見てもらえるかもしれません。ですが企業自体の知名度が低いベンチャー~中小については、工夫がなければ生き残れません。

「埋もれない広報・PR」のコツまとめ

特に新商品・新サービスの場合「新しい」というだけでも最低限のフックはあります。しかし、それでも商品・サービスが世の中にあふれ返っているため、普通に広報・PRをするだけでは埋もれてしまう可能性が高いです。

そのため今回紹介した内容を参考にして、「ただの紹介」に留まらない広報・PR施策をすることをおすすめします。広報・PRにあまり力を入れていない企業もいまだに多いため、それだけで競合他社の数歩先を行くことができるかもしれません。

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執筆者・監修者
上岡正明
経済記者・経済コメンテーター
戦略PRプランナー・著書26冊累計105万部のビジネス作家
登録者25万人のYoutuber
上岡正明

MBA(多摩大学院経営情報学修了)
テレビコメンテーター
多摩大学客員講師(18,19)
帝塚山大学客員講師(19)
登録者24万人のビジネス系YouTube

「スーパーJチャンネル」「めざましテレビ」「王様のブランチ」「クイズミリオネア」等の元放送作家。日本を代表するPR戦略の専門家で、企業広報のスペシャリスト。未上場から上場企業まで戦略PRを手掛けたクライアントは300社以上。

広報ブランディング、新規事業構築、外資系企業の国内イベント、海外プロモーション支援のコンサルティング会社代表。現在まで約20年間、実業家として会社を経営。これまでに三井物産、SONY、三菱鉛筆、日本瓦斯など200社以上の広報支援、スウェーデン大使館やドバイ政府観光局などの国際観光誘致イベントなどを行う。

代表的なコンサルティング案件としては、日本中の女性たちの心を動かした「表参道のパンケーキブーム」、1年で200万台以上を売り上げた「ふとん専用掃除機レイコップ」、世界が注目する食イベント「肉フェス」、1カ月で6000万人(日本の約半分)にバズらせた「ジャポニカ学習帳“昆虫の表紙が変わった?”」がある。

経営と並行してMBA(情報工学博士前期課程)取得。東京都中小企業振興公社講師。成蹊大学、多摩大学、帝塚山大学の客員講師。東洋経済新報社、ダイヤモンド社、朝日新聞出版社、PHP出版、総合法令出版社、アスコム社、大和出版、すばる舎、宝島社から累計21冊80万部の著書を上梓。

日本神経心理学会、日本行動心理学学会、行動経済学学会、一般社団法人日本行動分析学会、日本社会心理学会、一般社団法人日本小児心身医学会、認知神経科学会の各学会員。

日経ヴェリタス・東洋経済オンライン・ダイヤモンドオンライン・プレジデントの4大経済メディアで専門家として記事連載もおこなっております。お読みになりたい方はこちらからご覧下さい。

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