Google検索とYouTubeの決定的な広告効果の違いを現役YouTuberがわかりやすく解説
コラム
動画PR・YouTube
2020.08.03

Google検索とYouTubeの決定的な広告効果の違いを現役YouTuberがわかりやすく解説

インターネット広告には、リスティング広告、ディスプレイ広告、SNS広告、ネイティブ広告といったものがあります。これらの宣伝効果を高めるために、YouTubeを活用しはじめている企業が出始めました

また、何か物事を調べるとき、Googleなどの検索エンジンとYouTubeでは使い方に違いがあります。YouTubeでは、キーワードで検索し、動画が一覧で表示され、その中からこれと思った動画を視聴し、その後関連動画が表示され、その動画を観るといった流れになります。

解説するのは、広報論の大学客員教授で人気ユーチューバー累計55万部ビジネス作家で、めざましテレビ元放送作家でもあります)の上岡正明です

 

Google検索とYouTube検索の一番の使い方とは?

企業にとって、自社の商品やサービスを消費者に認知してもらうことは、販促活動の初歩、最初のステップになります。

そこで企業はテレビCMや新聞、雑誌・ラジオなどを活用して宣伝広告を打ってきました。インターネットが普及してくると、Web上でも検索エンジンやWebサイトに表示されるような広告などを行うようになってきました。

■インターネットにおけるこれまでのプロモーションはテキストと画像が中心

Web上での広告にはさまざまな種類があります。リスティング広告は、ユーザーの検索キーワードに対してテキストで広告を表示するもので、事業規模に関わらず広く利用がされています。ディスプレイ広告は、Webページの中に画像で表示されている広告を指します。

いずれの広告も、Webページが基本的にテキストと画像で構成されていることから、目に触れるものはテキストと画像が主体となっています。

 

動画によるコンテンツとしての情報伝達

最近では、Web上での広告だけでなく、動画による広告を配信する企業も増加してきています。

YouTubeにはTrueView動画広告と呼ばれる広告配信の仕組みが存在します。TrueView動画広告には、「動画による広告」と「画像による広告」の、主に2つのタイプが存在します。動画を視聴する前に自動的に再生されたり、動画を視聴している途中で再生される動画が「動画による広告」です。YouTubeの検索結果画面に表示される画像や、動画を視聴している最中に右上に表示される画像が「画像による広告」です。

動画広告は、ユーザーが視聴している動画に差し込む形となるために、多くのユーザーに対して認知度の向上を期待することができます。また、期間と予算を決めて配信できるために、短期間で多くのユーザーにプロモーションすることが可能です。

動画広告はユーザーにとっては、視聴したい動画に差し込む形で広告が再生されるため、受動的な視聴ということができます。これに対して、現在企業が取り組みを始めているのは、CMではなくコンテンツとして動画を制作して、ユーザーの能動的な視聴を獲得するためのプロモーション手法です。

 

GoogleとYouTubeでは使い方が異なる

何かを調べるときに、Googleなどの検索エンジンとYouTubeでは、使い方が異なります。

■動画による検索ユーザーの動線は?

検索エンジンを用いる場合は、ユーザーは知りたい情報のキーワードを入力して、表示されたWebページの一覧の中から自分に有用な情報を与えてくれそうなサイトを選んで閲覧します。欲しい情報がそのWebページになければ、再度Webページの一覧に戻って、別のページを閲覧します。

一方、YouTubeを用いる場合、まずはキーワードを入力して検索を行います。そして知りたい情報を与えてくれそうな動画を発見したら、クリックして動画を視聴します。ここまでは検索エンジンと同じなのですが、YouTubeの場合、その動画で求める情報が手にはいらなければ、ユーザーは動画の右や下に表示されている動画の一覧から動画を与えてくれそうな動画を選んで視聴を続けていきます。

■ユーザーは似ている動画を見続ける

検索エンジンとYouTubeは、情報を検索する際の起点は、いずれもキーワード検索なのですが、YouTubeはコンテンツに触れた後の行動が異なります。

検索エンジンではWebページの一覧に戻りますが、YouTubeでは視聴中の動画に表示されている中の、別の動画を視聴していきます。このような別の動画は関連動画と呼ばれ、YouTubeによって「現在視聴中の動画と関連性がある」と判断されたものが表示される仕組みとなっています。

YouTubeは世界中で1日に約10億時間の視聴がなされています。米YouTubeのCPOであるNeal Mohan氏は、その視聴時間の70%がYouTubeによっておすすめされた動画(関連動画やトップページに表示される動画)であることをCES 2018で発表しています。

YouTubeを利用しているユーザーは知りたい情報について自ら検索するものの、その実、視聴時間の大半はYouTubeからユーザーにおすすめされた動画なのです。

 

いかに回遊する動画ユーザーの目に留まるかが勝負 まとめ

これまでの広告はテキストと画像が中心でした。しかし、TrueView動画広告を中心に動画広告が活発化してきました。そして、これからは企業はコンテンツとしての動画制作に注力しはじめています。

また、GoogleとYouTubeの違いとして、Googleは検索によって情報収集を行う一方で、YouTubeは関連動画によって情報収集を行う傾向があることがわかりました。そのことは、YouTube全体の視聴時間の内、70%がアルゴリズムがおすすめした動画であるということからもわかります。


執筆者・監修者
上岡正明
経済記者・経済コメンテーター
戦略PRプランナー・著書26冊累計105万部のビジネス作家
登録者25万人のYoutuber
上岡正明

MBA(多摩大学院経営情報学修了)
テレビコメンテーター
多摩大学客員講師(18,19)
帝塚山大学客員講師(19)
登録者24万人のビジネス系YouTube

「スーパーJチャンネル」「めざましテレビ」「王様のブランチ」「クイズミリオネア」等の元放送作家。日本を代表するPR戦略の専門家で、企業広報のスペシャリスト。未上場から上場企業まで戦略PRを手掛けたクライアントは300社以上。

広報ブランディング、新規事業構築、外資系企業の国内イベント、海外プロモーション支援のコンサルティング会社代表。現在まで約20年間、実業家として会社を経営。これまでに三井物産、SONY、三菱鉛筆、日本瓦斯など200社以上の広報支援、スウェーデン大使館やドバイ政府観光局などの国際観光誘致イベントなどを行う。

代表的なコンサルティング案件としては、日本中の女性たちの心を動かした「表参道のパンケーキブーム」、1年で200万台以上を売り上げた「ふとん専用掃除機レイコップ」、世界が注目する食イベント「肉フェス」、1カ月で6000万人(日本の約半分)にバズらせた「ジャポニカ学習帳“昆虫の表紙が変わった?”」がある。

経営と並行してMBA(情報工学博士前期課程)取得。東京都中小企業振興公社講師。成蹊大学、多摩大学、帝塚山大学の客員講師。東洋経済新報社、ダイヤモンド社、朝日新聞出版社、PHP出版、総合法令出版社、アスコム社、大和出版、すばる舎、宝島社から累計21冊80万部の著書を上梓。

日本神経心理学会、日本行動心理学学会、行動経済学学会、一般社団法人日本行動分析学会、日本社会心理学会、一般社団法人日本小児心身医学会、認知神経科学会の各学会員。

日経ヴェリタス・東洋経済オンライン・ダイヤモンドオンライン・プレジデントの4大経済メディアで専門家として記事連載もおこなっております。お読みになりたい方はこちらからご覧下さい。

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