SEO結果の構成要素を知り、Google検索でできること・できないことを知りましょう
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2020.04.25

SEO結果の構成要素を知り、Google検索でできること・できないことを知りましょう

ここ数年でGoogleの検索結果にはさまざまな表示要素が増えてきています。

Googleは検索を行った私たちユーザーがなるべく簡単に早く「答え」にたどり着けることを目指しています。そのため、検索クエリ(入力する言葉)によっては検索結果をクリックしなくてもある程度情報を取得できたり、アクションを起こせるような検索結果を表示しているのです。よく見かけるいくつかの表示例を見ていきましょう。

 

ユーザーのニーズに応えるさまざまな検索結果

① ユニバーサル検索

時事的なクエリに対してはニュース検索が表示されるようになっています。

人名やキャラクター名などでは画像検索結果やYouTubeの動画検索結果が出ることもあります。Webページだけではなく、さまざまな結果がブレンドして表示されることをユニバーサル検索と呼んでいます。何を表示するかはGoogleが決めるのでサイト運営者ができることはありません。

② サイトリンク

検索結果の下に表示されるリンクは、サイトリンクと呼ばれています。

これはユーザーのためになるとGoogleが判断した場合のみ、自動的に選ばれて表示されます。確かではないですが、クリック率の高いリンクが自動的に選ばれるといった印象でしょうか。このサイトリンクをサイト運営者が選ぶことはできません。

③ ナレッジグラフ

2012年から導入されたのがナレッジグラフです。

これは「モノ」についてユーザーが必要と思われる属性情報を表示するもので、表示されている枠をナレッジパネルと呼びます。メインエリアの上部に出るナレッジカードもあります。有名人、場所、映画などの作品、動物などの生物などかなりの種類のクエリで表示されます。この表示もGoogleが決めているのでサイト運営者が選ぶことはできません

④リッチリザルト

自分のページのレビューや商品情報などを特定のタグでマークアップすることで、星や評価点、価格などを検索結果に出すことができるようになっています。

以前はリッチスニペットと呼ばれていたものです。リッチ検索結果とも呼ばれます。このような目立つ表示が出るとユーザーのクリックを促すことができるので、レビューやイベントやレシピ、動画などを持つサイトはやったほうがいいと思います。これはサイト運営者が実装すれば表示することができるので、実装にあたっては「リッチリザルトのドキュメント」などのキーワードで検索するなどして方法を学びつつ、制作担当の人と相談してみてください。

⑤強調スニペット

主に質問に関するクエリで検索すると検索結果上部に回答が表示されます。

これは強調スニペットと呼ばれるものです。サイト運営者が設定することはできず、Googleが自動で判断して表示しているものです。

⑥店舗運営者は意識したいローカルパック

検索結果の中で特に大きな変化はローカルパックと呼ばれるローカル検索結果の表示です。場所に関する検索の場合には、地図と具体的な店舗が表示されます。特にスマートフォンでは大きな影響力を持ちます。持ち歩いてどんな場所でも使える端末だからこそ、多くの人は場所の情報を探していることが多いからです。

この表示と掲載順位の改善にはまずはGoogleマイビジネスへの登録が必要となります。詳しくは後日触れていきたいと思います。最近はエリア名を入れなくても現在地近辺の店舗情報が表示されます。スマートフォンでは特に現在地近辺の情報が検索されるのでローカル検索の対策が重要になってきます。

 

ニーズはあっても言葉にならないと検索されない

ここからは、SEO向きではないサイトの例をいくつか挙げていきたいと思います。

検索エンジンは、何か目的があって初めて利用されます。例えば「クリスマスや誕生日などのイベントのとき、家族やカップルに最高の体験を提案するサービス」。このようなサービスは実は存在しますが、人に相談はしたとしても、そうしたサービスの検索はあまりされません。

一方で、サービス自体が知られていなくても、SEOが有効な場合もあります。例えば、「羽田空港から成田空港へプライベートな車で快適な移動を提供するサービス」があったとします。サービス自体は知られていないとしても、「羽田 成田」というキーワードは検索されているのです。すでにこの路線にはリムジンバスが運行していて、「移動する」というニーズが存在しているからです。

◆オンラインだけでは目的を達成できないサービスも難しい

オンラインだけで目的を達成しきれないというサービスもSEOで効果をあげにくいもののひとつです。

現在はネットで申し込める保険が増えてきていますが、一部の保険サービスは紙でしか契約できず、サイトでは、申込書類の送付しかできません。せっかくサイトで集客しても、訪問者は競合のパンフレットも取り寄せ、納得のいった会社に申し込むだけでしょう。

逆に、複数の保険会社の代理店として、保険の相談会に申し込んでもらうサービスであれば、SEOでサイトに集客しても無駄にならず、相談会の参加者に保険会社のいずれかには申し込んでもらえるでしょう。

◆SEO向きではないサイトでもできることはある

SEO向きのサイトでなくても、できることはあります。それは、例えばブランド名やサイト名にキーワードを含めることや、起業する場合に会社名やブランド名をありがちな名前にしないこと、ドメイン名は入力しやすいものにするなどです。

SEO向きではないとはいえ、新規顧客を検索エンジンから集客できないだけで、既存顧客は会社名などで検索して訪問してくれます。これも一種のSEOです。

 

まとめ

自分のサイトのトップページになりうる検索結果ですが、最近特に多種多様になってきたGoogleの検索結果画面について理解を深めてみました。このことを知ることで、あなたのサイトの露出機会を増やせるかもしれませんね。

「SEOをやればどんなサイトでも集客できるんでしょ?」という勘違いもよく耳にします。実はSEO向きのサイトとそうではないサイトがあるのです。SEO向きでないサイトは、ここで学んだ最低限の対策だけやればOKということを学びました。


執筆者・監修者
上岡正明
経済記者・経済コメンテーター
戦略PRプランナー・著書26冊累計105万部のビジネス作家
登録者25万人のYoutuber
上岡正明

MBA(多摩大学院経営情報学修了)
テレビコメンテーター
多摩大学客員講師(18,19)
帝塚山大学客員講師(19)
登録者24万人のビジネス系YouTube

「スーパーJチャンネル」「めざましテレビ」「王様のブランチ」「クイズミリオネア」等の元放送作家。日本を代表するPR戦略の専門家で、企業広報のスペシャリスト。未上場から上場企業まで戦略PRを手掛けたクライアントは300社以上。

広報ブランディング、新規事業構築、外資系企業の国内イベント、海外プロモーション支援のコンサルティング会社代表。現在まで約20年間、実業家として会社を経営。これまでに三井物産、SONY、三菱鉛筆、日本瓦斯など200社以上の広報支援、スウェーデン大使館やドバイ政府観光局などの国際観光誘致イベントなどを行う。

代表的なコンサルティング案件としては、日本中の女性たちの心を動かした「表参道のパンケーキブーム」、1年で200万台以上を売り上げた「ふとん専用掃除機レイコップ」、世界が注目する食イベント「肉フェス」、1カ月で6000万人(日本の約半分)にバズらせた「ジャポニカ学習帳“昆虫の表紙が変わった?”」がある。

経営と並行してMBA(情報工学博士前期課程)取得。東京都中小企業振興公社講師。成蹊大学、多摩大学、帝塚山大学の客員講師。東洋経済新報社、ダイヤモンド社、朝日新聞出版社、PHP出版、総合法令出版社、アスコム社、大和出版、すばる舎、宝島社から累計21冊80万部の著書を上梓。

日本神経心理学会、日本行動心理学学会、行動経済学学会、一般社団法人日本行動分析学会、日本社会心理学会、一般社団法人日本小児心身医学会、認知神経科学会の各学会員。

日経ヴェリタス・東洋経済オンライン・ダイヤモンドオンライン・プレジデントの4大経済メディアで専門家として記事連載もおこなっております。お読みになりたい方はこちらからご覧下さい。

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