広報担当者と記者との人間関係を保つ秘訣5選
コラム
女性視点×PR
2020.01.11

広報担当者と記者との人間関係を保つ秘訣5選

引用画像_取材イメージ

取材や撮影を終えて、新聞記事やテレビ番組にしてもらい、見事世間に紹介されたあと……。

広報担当者としては、
「せっかく取り上げてもらえたのだから、これからも関係を継続したい」
「打ち解けられたのだから関係を絶ちたくない」
「これからもどんどん特集してほしい」
などと感じるかもしれません。

ですが、記者やディレクターとしては
「他にも客(他者の広報担当など)はたくさんいる」
「同じ会社の特集をするわけにもいかないし」
「関係を続けることにメリットがないし」
などと思うものです。

広報からすれば記者との関係を保つことにはメリットしかありませんが、記者やディレクターとしてはむしろその逆。普通に考えるとデメリットのほうが大きくなるのですよね。

ですから、関係を長く続けるためには記者に対して「自分と付き合うことの利点」を提供する必要があります。具体的に見ていきましょう。

 

記者との関係を保つ方法は極端に言えば一つしかない

記者コミュニケーションのイメージ

記者やディレクターとの関係をキープする手段は、一つしかないと言っても過言ではありません。

「常に自社から新たなネタを出し続けること」でしょうか。
いいえ、違います。「新たなネタを出し続けること」は正解ですが、自社から出す必要はありません。

正解は、「他社もこんな面白い活動をしていますよ」と紹介すれば良いのです。では、そのための具体的な方法やポイントをいくつか挙げていきます。

●1:全く違う業界でも構いません

もちろん「同業他社」からネタを探すほうが楽でしょう。それができるように他社の広報と知り合っておいたり、調査しておいたりすることは大事です。

ですが、それだけではネタが枯渇する可能性があるので、自社とは違う業界からネタを拾ってきても構いません。

グルメ好きなら飲食業界、電化製品が好きなら電化製品業界など、「自分がもともと好きなジャンル」に手を出せば、仕事という事を半分忘れてリサーチできるでしょうし、ストレスも溜まりにくいはずです。

●2:他社の広報と記者を集めた交流会をしましょう

やはり最低でも1回は直接会っておいたほうが効果的です。
ですから、定期的に「他社の広報」と「記者」を集めて交流会をすると良いかもしれません(後述しますが、絶対に何回も会わなくてはならないわけではありません)。

「記者にメリットを与える」ためにも、最初は「記者1人に対して、広報担当者は最低2人」くらいの比率を守りましょう。

また、もちろん無理をする必要はありませんが、初回だけ「お酒の席」にしても良いでしょう。
「ネタは雑談の中に眠っている」と考えている記者も少なくないので、「アルコールが入ったほうが色々な話が聞けるかも……」という理由で出席してくれる可能性が高くなります。

と言いますか、むしろ記者やディレクターのほうから「どうせなら、飲みにしませんか?」と誘ってくる場合もあります。

●3:とりあえず3か月は頑張りましょう

もちろんすぐに成果は出ないかもしれません。
ですが、3~6カ月くらいこういった活動を続けていると、「仕事を抜きにしてもある程度親しい間柄」になることができます。

すると今度は記者のほうから、

・次回はこのジャンルの記事を作るつもりなのですが関係するネタはありませんか?
・この業界の取材をしたいのですが、受けてくれそうな企業を知りませんか?
・最近、あなたの業界に関連するネタはありませんか?

などと頼ってくる場合があります。
ちなみにこれくらいの段階になれば、「広報担当者と記者の交流会」は「1:1」程度の比率で行っても構いません。「優秀なネタをくれるあなた」に会えるのであれば、記者は喜んで駆けつけてくれます。

●4:自社のネタを出すチャンスを逃さない!

記者が「3」で紹介したようなリクエストを出してくるようになったら、
「自社からのネタ」を提案するチャンスです。

その際のポイントですが、「他社でなくウチを!」というスタンスで依頼すると嫌がられる可能性があります。
そうではなくて、「他社がこういう活動をしていますね。我が社も類似した活動(商品・サービス)をするのですが……」などと提案することを推奨します。

そのほうが、記者としては「一つのトレンド」として扱えるため記事が書きやすくなります。また、単純にそのほうが、ネタが広がりやすくなるので歓迎されます。
広報担当者が、「他社を出し抜こう」という気持ちを強く持つべき時代ではなくなったのです。

*参考リンク:こちらも人気!プレスリリースの全知識と全技法

 

記者と「お友達」になるのも考えもの?注意点を5つ紹介

引用画像_広報コンサルタント

ここまで記事をお読みになって、「いやいや……これは危険なのでは」と感じた人もいるかと思います。そうです。お察しのとおり、記者と「お友達」になってしまう事にはリスクも潜んでいます。
それでも「仕事は仕事、プライベートはプライベート」という線引きがきちんとできれば良いです。

相手の趣味が分かれば、
例:記者がテレビドラマ好きだと判明→「そういえばあのドラマのあの回で、ウチの商品が使われていましたよ」

などと話を広げられる可能性があります。

上記のような関係であれば、「お友達」であっても健全です。ですが、実際にはそうはいかないかもしれません。
広報自身がその辺りのことに気を使っていても、記者が全くためらわずに距離を詰めてくる場合があるからです。

●1:依存してくる記者がいる

先ほど「情報提供をしていると、記者が頼ってくるようになる」という話をしました。
ですが、「頼ってくる」どころか「依存してくる」記者もいないわけではありません。

そういった記者やディレクターを何人も抱えていると、本当に頻繁に「ネタをくれ」の電話やメールが来るようになるので大変です。

ですから、断るべきときはきちんと断ってください。
相手もプロです。難しい腹芸をせず「すみません。今はネタがないですね。また機会がありましたらよろしくお願いします」で構いません。

目安として「この記者はプロである視点を一時的に忘れて、自分でネタを探すことをサボっている」もしくは「こちらの事をボランティアか何かだと思っている」と感じたら、距離を置くことを考えてください。

大丈夫です。
一人の記者をここまで依存させる能力・魅力があるのですから、新たに良質な記者との関係を作っていくことがきっとできます。

●2:情報が漏れる可能性がある

例えば、記者とプライベートで遊ぶようになって、
「ウチの会社で今度新商品を発売する予定なんですけどね……」
などとお酒が入ったときなどに言ってしまうと、そのまま公式発表の前に記事などになってしまう恐れがあります。

中には最初から「ネタを引き出そう」というつもりで、仲良くしようとしてくれる記者も存在するので気を付けてください。
そうでなくても「この記者は信頼できる!」と感じて→「あなただけに相談するんですけどね……」と情報を漏らして→記者がビジネスを優先して記事にする

という事もありえます。

●3:体力的にもたなくなる恐れも

ここまでで、「広報担当者が主導しないと、記者との関係は構築されない」という印象を受けた方もいるかもしれません。

確かに、「ただ一回取材しただけの関係→定期的に会う関係」までに持っていくために広報担当の尽力が必要です。
しかし、それ以上になってくると、むしろ記者やディレクターのほうから、飲み会や遊びなどに誘ってくる可能性が出てきます。

参加したいのであれば、参加して構いません。
それが日頃のストレス発散になって、もっといい仕事ができるタイプの人もいるでしょう。

ですが、参加したくないのであれば、参加しなくて大丈夫です。
「そんな事をしたら相手に嫌われて、記事にしてもらえなくなる」と感じるかもしれません。ですが、先ほど紹介したような方法で、ネタを提供し続けていれば、「メリットをくれる相手」でい続けることができますから関係が途切れることはありません。

もちろん、本当に関係が断絶される場合もあるでしょう。
ですが、それは「仕事とプライベートを切り離すことができない場合もある」という事に他なりません。

●4:「飲み会」は初回だけにするのがおすすめ

先ほど、ちらっと「初回だけ飲み会にすると良いでしょう」と言いました。
飲み会形式にすれば、

・広報の口が軽くなって雑談からネタが探しやすくなるかも
・単純にお酒が飲みたい

という記者・ディレクターが参加してくれる可能性がアップするからです。

ただ、現実的には飲み会の席で、仕事の話が具体的に進捗することはあまりありません。
ですが、「関係が構築されること」そのものは大事ですから、やはり早いうちに飲み会を挟むというのは悪いことではないと感じます。

初回の飲み会をしたら、次回以降は普通に「昼の食事会」にすると良いでしょう。
また、そもそも「お酒を飲めない人」もいるという事をお忘れなく。

●5:極論、一回会えばそれで十分です

筆者はあくまで「一回は顔を合わせるべき」と主張しますが、
そのあとは別に会わなくても構いません。

1~2日に一度メールで軽いネタを送ったり、週1回程度TELしたりするくらいでも十分に関係は続きます。

そういった交流を続けていく中で、記者としても「今まで広報と関係を築いていくのが大変だったけれど、こういう負担が少ない方法もあるのだな」と思って、あなたを重宝してくれるかもしれません。
要するに、記者にとって「コストパフォーマンスのいい広報」になることも大事だということですね。