PRストーリーの作り方は?関心を引けない広報担当にありがちなミス3選
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広報活動/戦略PR
2020.02.15

PRストーリーの作り方は?関心を引けない広報担当にありがちなミス3選

PRストーリーを軸に、きちんと広報活動やPRできていますか?
ここでは、広報担当者に必要なスキル「PRストーリー」の作り方やその基本知識についてご紹介します。

*関連リンク:(一番重要)押さえてますか?広報部門の5つの役割と必須スキル

 

PRストーリーでPR広報する際に気をつけたいポイント3選

まずは、PRストーリーの基本から学んでいきましょう。

1:何か「完璧なPRストーリー」があると思っている

それなりに方法論がある事は確かですが、誰が相手でも通用するような「完璧なPRストーリー」はありません。ですが、PRストーリーに関心を持ってもらえないとなると、「サービスや商品のほうに欠陥があるのでは」と感じる広報も少なくないようです。

しかし、広報という職業についたからには、PRストーリーのほうに問題がある事を心に留めておきましょう。

それに、万が一本当にサービス・商品に大きな欠点があったとしても、それをカバーできるPRストーリーを作るのが広報の仕事です。
そもそも広報担当の立場では、コミュニケーションデザインから始める必要があり、プロダクトがローンチされたあとで商品やサービスをどうにかできる事はないでしょう。

2:いきなりPRストーリーを伝え始める

最初からPRストーリーを話し始める広報が少なくありません。
ですが、それでは相手をしてくれているメディア関係者が「ちょうどそういうネタが欲しかった!」という場合にしか良い反応がもらえません。

ですから、聞き手に回ることから始めましょう。
そのためには、まず相手が作成している記事をチェックする事を推奨します。

そして「現在もこの題材を追っているのでしょうか?」などと質問してみます。
そうすれば、「自分のこと調べてくれるなんて」と感じてもらえて、快く返答してもらえる場合が多いです。

その上で、

○同じ題材を追っている場合→「さらに深く追求していくとすればどのような部分でしょうか?」

○別の題材を追っている場合→「これから取材していくご予定の題材はどのようなものでしょうか?」

などとさらに質問してみましょう。

そして「記者が関心を抱いている事柄」を掴んだら、それに沿ったPRストーリーを再構築します。
とはいえ、相手に合わせようと思うあまり「コンセプトから根本的に違うようなPRストーリー」になっては意味がないので注意しましょう。

3:5秒でPRストーリーを再構築する力がない

その「再構築」にかける時間は5秒もないと考えてください。
なぜなら、単純にディレクターや記者には時間がないからです。ですから、最長で5秒、できれば1秒でPRストーリーを改良して、伝えられるようになりましょう。

「5秒なんて滅茶苦茶過ぎる!」と感じるかもしれませんが、案外長いです(ピンと来ない場合は、一旦本記事から目を離して5秒数えてみてください)。

そのためには、まず元々のPRストーリーを確固たるものにしましょう。
最初からブレているようではどうにもなりません。

そして、完成したPRストーリーの要点をご自身なりに「整理」しましょう。
「整理」する際のポイントは、重要なキーワードを抜き出してみるということです。そうすれば、PRストーリーを全部暗記する必要がなくなります。

複数のPRストーリーを作ると思いますが、「それぞれのキーワードを組み合わせて、瞬時に別のPRストーリーを作成する」という事も、慣れればできるようになりますよ。

とはいえ、最初から5秒でPRストーリーを練る・再構築するというのも無理のある話です。ですから訓練するしかないわけですが、具体的にはどうすれば良いのでしょうか。それを、次章で解説していきます。

*参考リンク:情報クリエイティブの基本知識とは?

 

5秒でPRストーリーを作れるスゴ腕広報になるための3つの方法

1:とにかくPRストーリーをストックし続ける

「複数のPRストーリーを作る~」という話をしましたが、基本的に多ければ多いほど良いです。
芸能人のねづっちさん等で有名な、いわゆる「謎かけ」もトレーニングをすればするほど上達しますが、発想としてはそれと一緒です。

PRストーリーをどんどん作っていけば、それだけ瞬発力がアップします。

*参考リンク:ストックしたストーリーを適切な方法でメディアに発信する方法!

2:誰かと協力するという手もあります

他の広報担当などと、一緒に訓練することもできます。

例えば、

複数人で集まる→全員が紙に違うキーワードを書く→キーワードを全て使ってPRストーリーを作ってみる、などなど。1セット2~3分を目安に取り組みましょう。

最初のうちは「とりあえずPRストーリーを練る」事だけに専念しても構いませんが、慣れてきたら「現在の流行」なども意識して作成してみましょう。

また、全員が紙に違う「商品名」を書く→全ての商品を一度にPRするための仮想の共同企画書を作る、というトレーニングもあります。こちらはより本格的な訓練になるので60~90分くらいかけてみましょう。

3:あとは本番の練習する

また、誰かにメディア関係者役をしてもらって、「PR練習」をするのもおすすめです。
その人と話して「何に関心を抱いているのか」を推測しつつ、PRストーリーを話していきましょう。

就活などで面接練習をするのと同じです。どれだけ、PRストーリーを作る力が身についていても、慣れていないと本番で何も話せなくなる恐れがありますよね。

「誰か」とは言いましたが、「メディア関係者ってどんな言動を取るの……?」という事になりかねないので、できれば自社の別の広報担当か、仲の良い他企業の広報スタッフにお願いしましょう。


執筆者・監修者
上岡正明
経済記者・経済コメンテーター
戦略PRプランナー・著書26冊累計105万部のビジネス作家
登録者25万人のYoutuber
上岡正明

MBA(多摩大学院経営情報学修了)
テレビコメンテーター
多摩大学客員講師(18,19)
帝塚山大学客員講師(19)
登録者24万人のビジネス系YouTube

「スーパーJチャンネル」「めざましテレビ」「王様のブランチ」「クイズミリオネア」等の元放送作家。日本を代表するPR戦略の専門家で、企業広報のスペシャリスト。未上場から上場企業まで戦略PRを手掛けたクライアントは300社以上。

広報ブランディング、新規事業構築、外資系企業の国内イベント、海外プロモーション支援のコンサルティング会社代表。現在まで約20年間、実業家として会社を経営。これまでに三井物産、SONY、三菱鉛筆、日本瓦斯など200社以上の広報支援、スウェーデン大使館やドバイ政府観光局などの国際観光誘致イベントなどを行う。

代表的なコンサルティング案件としては、日本中の女性たちの心を動かした「表参道のパンケーキブーム」、1年で200万台以上を売り上げた「ふとん専用掃除機レイコップ」、世界が注目する食イベント「肉フェス」、1カ月で6000万人(日本の約半分)にバズらせた「ジャポニカ学習帳“昆虫の表紙が変わった?”」がある。

経営と並行してMBA(情報工学博士前期課程)取得。東京都中小企業振興公社講師。成蹊大学、多摩大学、帝塚山大学の客員講師。東洋経済新報社、ダイヤモンド社、朝日新聞出版社、PHP出版、総合法令出版社、アスコム社、大和出版、すばる舎、宝島社から累計21冊80万部の著書を上梓。

日本神経心理学会、日本行動心理学学会、行動経済学学会、一般社団法人日本行動分析学会、日本社会心理学会、一般社団法人日本小児心身医学会、認知神経科学会の各学会員。

日経ヴェリタス・東洋経済オンライン・ダイヤモンドオンライン・プレジデントの4大経済メディアで専門家として記事連載もおこなっております。お読みになりたい方はこちらからご覧下さい。

①:東洋経済オンラインでの連載記事
②:ダイヤモンドオンラインでの連載記事
③:プレジデントでの連載記事
④:日本経済新聞での連載記事