PRストーリーを軸に、きちんと広報活動やPRできていますか?
ここでは、広報担当者に必要なスキル「PRストーリー」の作り方やその基本知識についてご紹介します。
*関連リンク:(一番重要)押さえてますか?広報部門の5つの役割と必須スキル
PRストーリーでPR広報する際に気をつけたいポイント3選
まずは、PRストーリーの基本から学んでいきましょう。
1:何か「完璧なPRストーリー」があると思っている
それなりに方法論がある事は確かですが、誰が相手でも通用するような「完璧なPRストーリー」はありません。ですが、PRストーリーに関心を持ってもらえないとなると、「サービスや商品のほうに欠陥があるのでは」と感じる広報も少なくないようです。
しかし、広報という職業についたからには、PRストーリーのほうに問題がある事を心に留めておきましょう。
それに、万が一本当にサービス・商品に大きな欠点があったとしても、それをカバーできるPRストーリーを作るのが広報の仕事です。
そもそも広報担当の立場では、コミュニケーションデザインから始める必要があり、プロダクトがローンチされたあとで商品やサービスをどうにかできる事はないでしょう。
2:いきなりPRストーリーを伝え始める
最初からPRストーリーを話し始める広報が少なくありません。
ですが、それでは相手をしてくれているメディア関係者が「ちょうどそういうネタが欲しかった!」という場合にしか良い反応がもらえません。
ですから、聞き手に回ることから始めましょう。
そのためには、まず相手が作成している記事をチェックする事を推奨します。
そして「現在もこの題材を追っているのでしょうか?」などと質問してみます。
そうすれば、「自分のこと調べてくれるなんて」と感じてもらえて、快く返答してもらえる場合が多いです。
その上で、
○同じ題材を追っている場合→「さらに深く追求していくとすればどのような部分でしょうか?」
○別の題材を追っている場合→「これから取材していくご予定の題材はどのようなものでしょうか?」
などとさらに質問してみましょう。
そして「記者が関心を抱いている事柄」を掴んだら、それに沿ったPRストーリーを再構築します。
とはいえ、相手に合わせようと思うあまり「コンセプトから根本的に違うようなPRストーリー」になっては意味がないので注意しましょう。
3:5秒でPRストーリーを再構築する力がない
その「再構築」にかける時間は5秒もないと考えてください。
なぜなら、単純にディレクターや記者には時間がないからです。ですから、最長で5秒、できれば1秒でPRストーリーを改良して、伝えられるようになりましょう。
「5秒なんて滅茶苦茶過ぎる!」と感じるかもしれませんが、案外長いです(ピンと来ない場合は、一旦本記事から目を離して5秒数えてみてください)。
そのためには、まず元々のPRストーリーを確固たるものにしましょう。
最初からブレているようではどうにもなりません。
そして、完成したPRストーリーの要点をご自身なりに「整理」しましょう。
「整理」する際のポイントは、重要なキーワードを抜き出してみるということです。そうすれば、PRストーリーを全部暗記する必要がなくなります。
複数のPRストーリーを作ると思いますが、「それぞれのキーワードを組み合わせて、瞬時に別のPRストーリーを作成する」という事も、慣れればできるようになりますよ。
とはいえ、最初から5秒でPRストーリーを練る・再構築するというのも無理のある話です。ですから訓練するしかないわけですが、具体的にはどうすれば良いのでしょうか。それを、次章で解説していきます。
*参考リンク:情報クリエイティブの基本知識とは?
5秒でPRストーリーを作れるスゴ腕広報になるための3つの方法
1:とにかくPRストーリーをストックし続ける
「複数のPRストーリーを作る~」という話をしましたが、基本的に多ければ多いほど良いです。
芸能人のねづっちさん等で有名な、いわゆる「謎かけ」もトレーニングをすればするほど上達しますが、発想としてはそれと一緒です。
PRストーリーをどんどん作っていけば、それだけ瞬発力がアップします。
*参考リンク:ストックしたストーリーを適切な方法でメディアに発信する方法!
2:誰かと協力するという手もあります
他の広報担当などと、一緒に訓練することもできます。
例えば、
複数人で集まる→全員が紙に違うキーワードを書く→キーワードを全て使ってPRストーリーを作ってみる、などなど。1セット2~3分を目安に取り組みましょう。
最初のうちは「とりあえずPRストーリーを練る」事だけに専念しても構いませんが、慣れてきたら「現在の流行」なども意識して作成してみましょう。
また、全員が紙に違う「商品名」を書く→全ての商品を一度にPRするための仮想の共同企画書を作る、というトレーニングもあります。こちらはより本格的な訓練になるので60~90分くらいかけてみましょう。
3:あとは本番の練習する
また、誰かにメディア関係者役をしてもらって、「PR練習」をするのもおすすめです。
その人と話して「何に関心を抱いているのか」を推測しつつ、PRストーリーを話していきましょう。
就活などで面接練習をするのと同じです。どれだけ、PRストーリーを作る力が身についていても、慣れていないと本番で何も話せなくなる恐れがありますよね。
「誰か」とは言いましたが、「メディア関係者ってどんな言動を取るの……?」という事になりかねないので、できれば自社の別の広報担当か、仲の良い他企業の広報スタッフにお願いしましょう。