日常の中で感じるPR
コラム
経営戦略×PR
2016.10.24

日常の中で感じるPR

11月も近くなり、朝の通勤電車でもネクタイ姿のサラリーマンが目立つ季節となりました。
私は、出勤前に必ずコーヒーを飲むのですが、最近ではアイスではなくホットを飲んでいます。

そんな変化を感じながら、朝のコンビニでミントタブレットを選んでいる時です
数あるミントタブレットの中から私は無意識に『フリスク』を手に取っていました。
若手とはいえ、ずっと広告やPRの仕事をしていると、
ついつい自分がフリスクを選んだ理由を考えてしまうのです。

コンビニの商品棚には、20種近くのミントタブレットが並んでいました。
しかし、私がフリスクを手に取ったのは、駅のホームでフリスクのポスターを見たからです。
そこには野球の試合でエラーをしている少女が描かれており、【わずかな差が人生を決める】というコピーが入っていました。
その広告を見た時は、ポスターのコピーに”共感”をしただけでした。

しかし、実際に私はコンビニで商品を選ぶ際に、ポスターを思い出しフリスクを購入しています。
その時の私の頭の中では、
【これからの仕事に備えてミントタブレットを買おう】→【ポスターを思い出す】→【今日も一日良い仕事をする為にフリスクを買おう】
という一連の流れで思考を巡らせていたのです。

フリスクの独自性は、
他のミントタブレットと比べて【強いミントの刺激と持続する清涼感】です。
恐らく、フリスクを販売するクラシエフーズが伝えたい特徴をそのまま、広告のコピーとして伝えていたら、
私はフリスクを購入していなかったでしょう。

このコピーに隠れている戦術は2つです。
一つ目は【五感に訴える文脈】です。
これは、”わずかな差が人生を決める”という生活者が自らの体験に絡ませてイメージし易い文脈にすることで
生活者の感情を刺激しているのです。恐らく、今回刺激された感情は”共感する”という感情です。
私は、高校時代ラグビーをしていたのですが真夏の暑さでぼ~っとしている時の試合で、ミスをした経験を思い出しました。

二つ目は【商品のイメージ定着】です。
”わずかな差が人生を決める”という言葉の裏には”フリスクを食べると頭が冴えて失敗しない”というメッセージが込められています。
これは、大事な仕事の時にはフリスクが助けてくれる。というイメージを生活者に抱かせているとも言えるのです。
この様に生活者が商品を使った時に提供できる利益を、イメージさせる事ができれば、購入に繋がります。
そして一度イメージ通りの体験をした消費者は、商品に大きなマイナスイメージを抱かない限り再び同じ商品を購入する事になるでしょう。

この様に、広告やPRで生まれたコピーの中には様々な手法が隠れています。
皆さんも、自社の商品やサービスを宣伝する際には
・体験をイメージし易い文脈にすることで五感を刺激する事。
・使用した際の利益を約束する事で商品イメージの定着を図る事。
を意識して、宣伝をしてみてはいかがでしょうか。


執筆者・監修者
上岡正明
PR戦略プランナー・ヒットの仕掛け人
登録者23万人のYoutuber
上岡正明

MBA(多摩大学院経営情報学修了)
多摩大学客員講師(18,19)
帝塚山大学客員講師(19)
登録者22万人のビジネス系YouTube

企業広報のスペシャリスト。未上場から上場企業まで戦略PRを手掛けたクライアントは300社以上。「スーパーJチャンネル」「めざましテレビ」「王様のブランチ」「クイズミリオネア」等の元放送作家。

戦略PR、広報ブランディング、新規事業構築、外資系企業の国内PR、海外プロモーション支援のコンサルティング会社代表。現在まで約20年間、実業家として会社を経営。これまでに三井物産、SONY、三菱鉛筆、日本瓦斯など200社以上の広報支援、スウェーデン大使館やドバイ政府観光局などの国際観光誘致イベントなどを行う。

代表的なコンサルティング案件としては、日本中の女性たちの心を動かした「表参道のパンケーキブーム」、1年で200万台以上を売り上げた「ふとん専用掃除機レイコップ」、世界が注目する食イベント「肉フェス」、1カ月で6000万人(日本の約半分)にバズらせた「ジャポニカ学習帳“昆虫の表紙が変わった?”」がある。

経営と並行して大学院にてMBA(情報工学博士前期課程)修了。東京都中小企業振興公社講師。成蹊大学、多摩大学、帝塚山大学の客員講師。東洋経済新報社、ダイヤモンド社、朝日新聞出版社、PHP出版、総合法令出版社、アスコム社、大和出版、すばる舎、宝島社から累計20冊75万部の著書を上梓。

日本神経心理学会、日本行動心理学学会、行動経済学学会、一般社団法人日本行動分析学会、日本社会心理学会、一般社団法人日本小児心身医学会、認知神経科学会の各学会員。

日経ヴェリタス・東洋経済オンライン・ダイヤモンドオンライン・プレジデントの4大経済メディアで有識者や専門家記者として寄稿連載もおこなっております。お読みになりたい方はこちらからご覧下さい。

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