8月3日現在、「ポケモンGO」のダウンロード数が世界で10億ダウンロードを突破、日本でも推定1,200万ダウンロードされ、アクティブユーザーは1,000万人と推定されています。
7月6日に、米国、オーストラリア、ニュージーランドで配信が開始され、その後、順次、世界30か国に配信されました。配信されるや、トラブルを含めて海外で大ブームというニュースが連日、日本のメディアで報道されたのは、皆さんご存知の通りです。
なぜ、まず海外で先行配信されたのでしょうか?
考えられる理由は3つあります。
1 サーバーダウンの回避
アプリへのアクセス、ダウンロードが集中するとサーバーダウンを引き起こしてしまい、復旧す
るのに時間がかかってしまうため。
2 トラブルなどのシミュレーション
実際に配信した場合、どんなトラブルが起きるのかなど、問題点や課題を事前に把握するため。
3 日本のユーザーの飢餓感をあおる
海外で大ヒットというニュースが流れるたびに、日本ではいつ配信されるのか、自分も早く遊びたい・・・という欲求を呼び起こし、日本での大ヒットを確実にするため。
事実、日本での配信開始の前日、7月21日には、菅義偉官房長官が「ポケモンGO」の人気について「我が国のコンテンツが海外を含めて広く親しまれることは極めて喜ばしい」と発言。海外で公共マナーや安全性への懸念が広まっていることに触れて「スマホを安全に使っていただくために注意喚起をしたい」と表明しました。官房長官が、ひとつのアプリ(ゲーム)に関してコメントするのは異例中の異例です。
そして、配信日の22日、午前10頃、国内配信がスタート。10時24分、任天堂の株価が2万9,920円まで上昇。10時40分頃、日本マクドナルドホールディングスが全2,900店で「ポケモンGO」の利用者向けサービスを22日から開始すると発表。15時30分、米アップルの日本向けアップストアで「ポケモンGO」が無料アプリランキングの1位に、偽アプリも2位につける。16時30分頃、菅義偉官房長官が国内配信を受け、「危険な場所などに立ち入らないよう注意いただきたい」と記者会見で呼びかけ。原子力規制庁は、ポケモン探しでの原子力施設内への立ち入りを防ぐため、電力会社に警備強化を求めるメールを21日付で送ったことが明らかにしました。
「ポケモンGO」(株式会社ポケモンが任天堂、米ナイアンティックとのプロジェクト)のマーケティング戦略通りに日本でも大ブームとなっていますが、7月30日時点ですでに3名が、現在、日本で入手可能なポケモン142種類を全てコンプリート(捕獲)したと報告しています。「ポケモンGO」は、現代版“昆虫採取”ではないでしょうか?