おいしいコーヒーショップの戦略
コラム
経営戦略×PR
2015.09.09

おいしいコーヒーショップの戦略

今年も暑い夏がおわり、秋がやってくる変わり目の季節になりました。

最近は雨ばかりですが、この雨季が終わると過ごしやすくなるのでは・・・
楽しみにしています。

寒くなるにつれ、飲み物もあたたかいものが一層おいしくなると思いますが、
みなさん「コーヒー」はお好きですか?

おいしいコーヒーショップと言えば・・・・・・

そう、みんな大好き「スターバックスコーヒー」です。

今では多くの場所で見かける「スタバ」ですが、
このお店・会社には洗練されたプロモーション戦略を行っています。

「スタバ」はもともとCMによるプロモーションは行っておらず、
店舗内でのコミュニケーションとWEBサイト、facebookなどの
オウンドメディアでのコミュニケーション、そしてPR活動の3つの軸を都度、考案する
「コンセプト」とリンクさせていく取り組みをしていました。

話題になったのは、「新たなエスプレッソのおいしさ」を
多くのお客さまに理解してもらうための期間限定ショップオープンです。

東京・表参道のはずれに出店したにもかかわらず、
約20日間で2万人を超えるお客さまが来店しました。

期間限定ショップの裏側には「右脳」+「左脳」の両方で同時においしさを認識しもらい、
これまでとは違う記憶をしてもらおうという仕掛けがありました。

実際の店舗は、壁一面に本棚が設置され、
9種類、約1万4000冊の本が並べられていました。

その本は9種類すべてそれぞれ異なるコーヒー色のカバーで覆われており、
見た目は9色のグラデーションになっています。

本自体には何も書かれていないのですが、
ブックカバーにそれぞれのカラーに即したスターバックスのエスプレッソのこだわりがが書かれています。

そして、このブックカバーがオーダーシートになっており、
本のカラーを見比べつつ飲みたいドリンクの本を選びそれをカウンターに持っていく仕組みになっていました。

頼んだドリンクを飲みながら、おしいさいを舌で感じながらも、
目から仕入れた情報を合体させ「おいしさの理解度」をアップさせるという狙いです。

通常のPRとは少し違いますが、特別感のある店舗で実施したこの取り組みは
ファンを中心にSNSで瞬く間に広まり、行列ができるようになったというわけです。

PRはマスメディアの活用だけではなく、情報やターゲットによってそれぞれに適した方法、
情報ルートがあることが分かります。

PR担当者は常に客観的に、ニュートラルに考えることが必要です。

みんさんも「スターバックコーヒー」の例え参考に、自社のPR展開を考えてみてください。
コーヒーを片手に・・・・


執筆者・監修者
上岡正明
経済記者・経済コメンテーター
戦略PRプランナー・著書26冊累計105万部のビジネス作家
登録者25万人のYoutuber
上岡正明

MBA(多摩大学院経営情報学修了)
テレビコメンテーター
多摩大学客員講師(18,19)
帝塚山大学客員講師(19)
登録者24万人のビジネス系YouTube

「スーパーJチャンネル」「めざましテレビ」「王様のブランチ」「クイズミリオネア」等の元放送作家。日本を代表するPR戦略の専門家で、企業広報のスペシャリスト。未上場から上場企業まで戦略PRを手掛けたクライアントは300社以上。

広報ブランディング、新規事業構築、外資系企業の国内イベント、海外プロモーション支援のコンサルティング会社代表。現在まで約20年間、実業家として会社を経営。これまでに三井物産、SONY、三菱鉛筆、日本瓦斯など200社以上の広報支援、スウェーデン大使館やドバイ政府観光局などの国際観光誘致イベントなどを行う。

代表的なコンサルティング案件としては、日本中の女性たちの心を動かした「表参道のパンケーキブーム」、1年で200万台以上を売り上げた「ふとん専用掃除機レイコップ」、世界が注目する食イベント「肉フェス」、1カ月で6000万人(日本の約半分)にバズらせた「ジャポニカ学習帳“昆虫の表紙が変わった?”」がある。

経営と並行してMBA(情報工学博士前期課程)取得。東京都中小企業振興公社講師。成蹊大学、多摩大学、帝塚山大学の客員講師。東洋経済新報社、ダイヤモンド社、朝日新聞出版社、PHP出版、総合法令出版社、アスコム社、大和出版、すばる舎、宝島社から累計21冊80万部の著書を上梓。

日本神経心理学会、日本行動心理学学会、行動経済学学会、一般社団法人日本行動分析学会、日本社会心理学会、一般社団法人日本小児心身医学会、認知神経科学会の各学会員。

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