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この記事では広報・PR担当者の皆さんに向けて、商品・サービスの広報・PR活動の効果を高める基本ポイントなどについてお伝えしていきます。
特に「商品・サービスの発売予定がある」、「商品・サービスの広報・PRで狙った効果を出せなかった経験がある」という方におすすめの内容となっています。
本記事では商品・サービスの広報・PR活動の基本ポイント、そして具体的な広報・PR方法などに関して解説しますので、ぜひ参考にしてください。
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商品・サービスの広報・PR活動の基本ポイント3選
それでは商品・サービスの広報・PR活動の基本的なポイントをいくつか紹介していきます。「イベント」や「社会的な取り組み」などではなく、商品・サービスだからこその部分もあるのでぜひ参考にしてください。
ポイント①:企業目線の偏った商品・サービスへの理解を手放す
広報・PRをする上ではまず、その商品・サービスについて深く理解する必要があります。しかし一般消費者の多くはその商品・サービスに関してほとんど知らないものですし、そもそも興味もそれほどないものです。
そのためまずは「ある程度知ってくれているはず」「発信すれば最低限の興味は持ってくれるはず」などの偏りを捨てることが大事です。
その上で、「一般消費者が商品・サービスを認知してくれる広報・PR活動」や「一般消費者が興味・関心を持ってくれる広報・PR活動」をする必要があります。
✅口で言う「興味があります」をあまり過信しない
例えば「SNSで○○について興味があるかアンケートを取ったら、イエスと答えた人が意外と多かった」とします。ただ、この「興味があります」ですがあまり過信してはいけません。
なぜなら企業や広報・PR担当者と一般消費者とで以下のような認識の差がある場合が多いためです。
- 企業や広報・PR担当者の「興味がある」の認識:積極的に情報収集をする、興味があれば買う
- 一般消費者の「興味がある」の認識:ネットサーフィンでたまたま目に入ればチラッと見る、一切興味がないというのはウソになる
これくらいの差があるかもしれません。そのため興味・関心について測りたいのであれば、「気持ち」に関するアンケートだけでなく、例えば「あなたはこの3日間で○回以上、□□について調べましたか?」など、「行動」についての質問も交えることをおすすめします。
ポイント②:経営理念やブランドコンセプトと広報・PRの内容を合わせる
広報・PRの内容を、経営理念やブランドコンセプトと合わせることが大事です。例えば話題つくりをしたいからといって企業のイメージから乖離するような広報・PRをしても、一般消費者は受け入れてくれないものです。
なぜなら既存のファンは「こんなものは○○(企業名)ではない」と感じ、そうでない層も「何かチグハグな印象があって好きになれない」と感じる可能性が高いです。
そのため広報・PRの企画の隅々までチェックして、経営理念やブランドコンセプトとかけ離れていないかを常に確認することをおすすめします。また、それをするためにも、たびたび経営理念やブランドコンセプトの再確認をしましょう。
ポイント③:継続的なテーマやコンセプトを入れる
商品・サービスのテーマやコンセプトの付け方が良ければ、メディアで取り上げられすくなって認知度も上がるかもしれません。ただ、そのテーマやコンセプトが単発的なものである場合、話題性や注目が長続きしにくいです。
そのため継続的なテーマやコンセプトを入れた上で広報・PR活動をすることをおすすめします。例えば「ある社会課題を解決するもの」というテーマやコンセプトであれば継続的な性質を持ちやすいです。なぜなら社会課題の多くはすぐに解決できるものではないためです。
✅必要に応じて単発的なテーマやコンセプトも組み合わせる
ただし継続的なテーマやコンセプトばかりだと「わかりやすいインパクト」を出しにくくなる可能性があるため、必要に応じて単発的なテーマやコンセプトも組み合わせることをおすすめします。
また、例えば商品やサービスの開発部が出してくるテーマやコンセプトは単発的なものになる傾向にあります(広報・PRのノウハウがないため)。だからこそ、その単発的なテーマやコンセプトをできる限り尊重しつつ、「広報・PR的なサポート・ケア」をするつもりで、長期的なテーマやコンセプトを添えてあげるというやり方があります。
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効果が出やすい商品・サービスの広報・PR方法3選
続いては効果が出やすい商品・サービスの広報・PR方法をいくつか紹介していきます。こちらも「商品・サービスならでは」の部分が多いのでぜひチェックしてください。
方法①:SNSの活用
SNSを活用することで一般消費者の「商品・サービス自体、もしくは関連情報に触れる機会(タッチポイント)」を増やして、自然に興味を引くことができます。ただ、SNSの種類によってユーザー層が異なるので適したものを使いましょう(例:ビジネス系ならFacebook、女性向けならInstagramなど)。
SNSを活用した広報・PR方法として主に以下のものがあります。
- 各種キャンペーン:商品・サービスの場合「○○の日」に合わせたプレゼントキャンペーンなどが人気
- 動画や写真でのアピール:文章をあまり読まない人もいるため、動画・写真メインの施策も必要
- 各種情報の細やかな発信:予約開始日、発売日、価格、商品画像、ミニインタビューなど細かく
一番下ですが情報を小出しに発信していくことで、フォロワーの興味・関心を長続きさせることができるためおすすめです。また、そもそも多くの情報を一気に出しても受け取ってくれない可能性もあります。
方法②:イベントの実行
イベント形式の広報・PR施策をするのもおすすめです。オフライン・オンラインのどちらでも実施できます。オフラインなら例えば一般消費者が参加できる体験会や、記者を招いての商品発表会。オンラインでも発表会などのイベントができますし、動画をアーカイブで残すのもいいでしょう。
なお近年では、オフラインとオンラインを組み合わせたようなイベントも増えてきています。ただし、「オフライン参加の方が少し得・面白い」という環境にしないと、オフラインでの参加者は増えにくいので工夫してください。
方法③:ウェブの活用
商品・サービスのPR活動ではウェブを活用することも大事です。ポイントはSNSやイベントで商品・サービスを認知した人の受け皿になりつつ、「ウェブ」→「イベント」という導線も作ることです。
ウェブの具体的な活用方法は主に以下の通りです。
✅ウェブ活用方法①:プレリリース配信
プレリリースをメディアに送ればテレビ・新聞などのメディア露出を狙えますし、PR TIMESなどのサイトで公開してもらえば一般消費者にも手軽に見てもらうことができます。
特にPR TIMESで公開する場合、「商品・サービス名での直接検索」をすればほぼヒットするので、「直接検索をするほどの興味がある人」に対してさらに情報を伝えやすくなります。
✅ウェブ活用方法②:企業公式サイトやオウンドメディアの運営
企業公式サイトやオウンドメディア(企業などが公式サイトとは別に運営する総合情報サイト)を運営することでも、商品・サービスの情報を伝えることができます。
特にオウンドメディアについては定期的に更新することが重要です。また、企業公式サイトでもオウンドメディアでもSEO対策(検索上位を狙う施策)をきちんと行いましょう。
✅ウェブ活用方法③:各種オンライン広告
オンライン広告を出すことに抵抗の広報・PR担当者もいるかもしれません。しかし方法や規模を調整すれば意外とコストを抑えることができますし、狙ったターゲットにピンポイントで広告を見せることも可能です。
ただし広告の効果は短期的なものになりやすいので、一辺倒にならず、長期的な効果を狙う広報・PR活動も変わらずに継続することが大事です。
広報活動の費用対効果を高めるコツまとめ
商品・サービスのリリースは企業にとっての目玉情報です。しかしそれでも戦略を練らずに情報発信をするだけでは興味を持ってくれる人は増えにくいので、今回紹介した内容などを参考に広報・PR活動に取り組んでいくことをおすすめします。
中でも重要なのは、自社やブランドコンセプトに合う広報・PR活動をすることです。目先のインパクトだけを狙って自社のイメージに合わない発信をしても、長期的な効果は得にくいので気を付けてください。
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