視覚的な興味の重要性
コラム
経営戦略×PR
2019.02.20

視覚的な興味の重要性

本日のコラムは、製品やサービスではなくお店そのものを捉えるコーナーを紹介したいと思います。

12月10日(水)日経MJ新聞 9面『Hot Zone』より

まず記事の内容をかいつまんで抜粋します。

オリーブ・デ・オリーブは9月、京都市中心部の本店を大規模改装した。主に10代後半の女性に人気のブランド「オリーブ・デ・オリーブ」の30周年の取り組みで、店内のデザインやレイアウトを本店限定のアイテムを増加させ、観光客や修学旅行生などを集客しファンを開拓する役目を担う。

以下改装に関する説明が続き、他社との開発品を販売する本店限定アイテムなどの紹介→「オリーブ・デ・オリーブ」が30年愛され続けた理由→今後の展望で締めくくられています。

この記事の特徴は、製品でもサービスでもなくお店そのものが紹介されている所にあるといえます。以前の10月15日の記事 https://frontier-pr.jp/trend-9/ ‎にも店舗を紹介するコーナーを記載いたしましたが、その記事の事例は、同社店舗間の売上では圧倒的な売上高を誇り、コーナー『めざせ ダントツ店』の趣旨に沿っている部分がありました。

今回のHot Zoneに関しても、店舗を紹介するコーナーではありますが、今回の内容は改装した店舗の紹介、新店舗のコンセプトなど雰囲気が一新された部分が中心で、データが少なく、取り立てて他にはないユニークな商品があるわけでもなく、このお店も取り上げてもらえるまでの広報担当者の苦労が容易に想像できます。

以前にもお店そのものの紹介は難しいとお伝えいたしましたが、日経MJ新聞には、『めざせ ダントツ店』とこの『Hot Zone』以外にもコーナーの無い記事情報の中に店舗紹介のコーナーが継続して紹介されています。

それらの中で、紹介される店舗の特徴を下記にまとめてみました。

① 真新しさ

② 他にはない特徴的な内装、陳列

③ 売上高などの目に見える数字(『めざせ ダントツ店』では不可欠です。)

このうちのどれか1つは必ず必要で、『めざせ ダントツ店』では③は不可欠です。
「店舗そのものを紹介して欲しい」という声は非常に多く、我々も様々な店舗さんのPRに取り組みましたが、①、②の部分の一般的に見て「おおっ」と視覚的な興味を引ける店舗でないと非常に難しい場合が多いです。

その後に、コンセプト、ターゲット層、そのターゲット層に合わせた陳列等の工夫を説明する流れとなれば、記者さんにも伝わり易いのですが、逆の場合は非常に伝えるのが難しい例となります。この部分が、紹介される店舗とされない店舗の分かれ目なのかなと感じられます。

どの店舗さんもターゲットに訴える上で様々な工夫を凝らしていることは間違いないのですが、十店舗であるのであればまず視覚的な興味を引くことが欠かせないと言えます。

最後に、本年も拙いこのコラムをお読みいただきありがとうございました。来年度もまた宜しくお願いします。


執筆者・監修者
上岡正明
経済記者・経済コメンテーター
戦略PRプランナー・著書26冊累計105万部のビジネス作家
登録者25万人のYoutuber
上岡正明

MBA(多摩大学院経営情報学修了)
テレビコメンテーター
多摩大学客員講師(18,19)
帝塚山大学客員講師(19)
登録者24万人のビジネス系YouTube

「スーパーJチャンネル」「めざましテレビ」「王様のブランチ」「クイズミリオネア」等の元放送作家。日本を代表するPR戦略の専門家で、企業広報のスペシャリスト。未上場から上場企業まで戦略PRを手掛けたクライアントは300社以上。

広報ブランディング、新規事業構築、外資系企業の国内イベント、海外プロモーション支援のコンサルティング会社代表。現在まで約20年間、実業家として会社を経営。これまでに三井物産、SONY、三菱鉛筆、日本瓦斯など200社以上の広報支援、スウェーデン大使館やドバイ政府観光局などの国際観光誘致イベントなどを行う。

代表的なコンサルティング案件としては、日本中の女性たちの心を動かした「表参道のパンケーキブーム」、1年で200万台以上を売り上げた「ふとん専用掃除機レイコップ」、世界が注目する食イベント「肉フェス」、1カ月で6000万人(日本の約半分)にバズらせた「ジャポニカ学習帳“昆虫の表紙が変わった?”」がある。

経営と並行してMBA(情報工学博士前期課程)取得。東京都中小企業振興公社講師。成蹊大学、多摩大学、帝塚山大学の客員講師。東洋経済新報社、ダイヤモンド社、朝日新聞出版社、PHP出版、総合法令出版社、アスコム社、大和出版、すばる舎、宝島社から累計21冊80万部の著書を上梓。

日本神経心理学会、日本行動心理学学会、行動経済学学会、一般社団法人日本行動分析学会、日本社会心理学会、一般社団法人日本小児心身医学会、認知神経科学会の各学会員。

日経ヴェリタス・東洋経済オンライン・ダイヤモンドオンライン・プレジデントの4大経済メディアで専門家として記事連載もおこなっております。お読みになりたい方はこちらからご覧下さい。

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