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この記事では広報・PR担当者の皆さんに向けて、プレスリリースで扱う「ネタ」の未来を語ることのメリットなどについてお伝えしていきます。
特に「過去や現状のデータを扱うことしかしてこなかった」という広報・PR担当者の方におすすめの内容となっています。
本記事では、プレスリリースネタの「未来」を語ることのメリットや、その具体的な方法・ポイントなどに関して解説しますので、ぜひ参考にしてください。
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プレスリリースネタの「未来」を語ることの2つのメリット
それでは広報・PRのプレスリリースネタの「未来」を語ることのメリットを2つ紹介します。
メリット①:メディアは「これから」の話をしたい
各メディアは「これから」の話、言い換えるとネタの「将来性」について記事や番組で触れることを重視しています。例えば商品のプレスリリースなら、これからの社会にどのような影響を与えるか、人々の生活をどのように動かすかなど。
メディアには「情報をいち早く出したい」「発信によって人々の心を動かしたい、実際に行動させたい」というモットーがあるものなので、単に現状を語るよりも「未来はこうなりますよ!」という情熱を込めたいのです。
メリット②:「これからも経営していく意思がある企業」と思ってもらえる
未来を語ることで、記事や番組を見た一般消費者、既存顧客、取引相手、投資家などから、「これからも経営していく意思がある企業」と思ってもらいやすくなります。
一般消費者としては、どちらかといえば「続くかわからない企業」のファンにはなりたくないもの。そして既存顧客は「続いてくれるんだ」と安心します。取引相手はこちらをさらに信頼してくれますし、投資家は「将来性があるなら投資してみようか」と考えてくれることでしょう。
プレスリリースネタで未来を語るための方法・ポイント4選
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それでは広報・PRのプレスリリースネタで未来を語るための方法をいくつか紹介していきます。ここまでの解説を見て「未来を語るといってもどうやって?」と感じたかもしれませんが、そのための方法やポイントをお伝えします。
方法・ポイント①:新聞記事や「行政が発表した統計」などを活用する
データを持ってきて「このような予想がされています」と示すことができれば一番簡単です。そのためまずはプレスリリースネタに関連する新聞記事や、行政が発表した各種統計などをリサーチしてみることをおすすめします。
✅ただし「単なるデータの提示」では弱いので、独自の見解・予想を載せる
ただし「単なるデータの提示」ではあまりにもフックが弱いです。また、そもそも自社の商品・サービスに関するデータがピンポイントで存在しているケースは少ないため、独自の見解・予想を載せることが大事です。
例えば「2025年時点で○○円と発表されている○○市場(□□省のデータより)。」「ここに弊社のサービスが導入されることにより、○年後には○○円にまで拡大すると予想できます」など。
方法・ポイント②:外部に未来予測を依頼するのもおすすめ
予測が難しい、もしくは予測の信頼性を高めたい場合は、外部に未来予測を依頼することも検討してみてはいかがでしょうか。依頼する人の専門性が高いほど信頼性が上がりますし、権威のある人に頼んだのであれば、例えば「○○大学院名誉教授□□氏の予想」などと表記するのもいいでしょう。
また、外部とは言いましたが、自社に「予測」のスペシャリストがいる場合はその人に依頼するのも選択肢の一つです。そのスペシャリストに「プレスリリースネタ自体への知識」があるのが理想ではあるものの、「数的に予測できるノウハウ」があるだけでも構いません。
✅ただしメディアもそこまでの「予測の正確性」は求めていない可能性がある
大きな声では言えませんが、メディアもそこまでの「予測の正確性」は求めていない可能性があります。なんと言っても未来のことなので、記事や番組になる段階では本当にそうなるのか確かめることができませんし、中には「インパクトのある数字ならOK」というメディアもないわけではありません。
そのため以下のバランスを見ながら「プレスリリースを送るメディア」や「どこまで厳密に予測するか」を決めましょう。
- 「予想の正確性」や「予想の根拠」をそこまで求めていないメディアには採用されやすい
- ただしそのようなメディアは「メディアに対する人々の信頼性」も薄い可能性がある
- 「露出できた記事や番組」が将来的に掘り返されて批判される可能性もある
特に大きく成長して注目度が上がった場合、過去の記事や番組を掘り返されて「予測と全然合っていない」と批判される恐れもあります。基本的には「露出しやすさ」と「信頼されやすさ」を天秤にかけることになるので、とにかくバランスを取ることが大事です。
方法・ポイント③:自社のデータから単純に予想する
自社が持っているデータから単純に予想することもできます。最もシンプルなところでいうと例えば「毎年5%ずつ売上が上がっているので、これからもそうなる」など。もう一つ例を出しますが、「2%、4%、6%と年々上がり幅が伸びているので、今後も安定成長が見込める」などもあります。
そして、余裕があれば「業界全体」「市場全体」などの予想や展望なども組み合わせてみると、さらに説得力やネタの面白さが増します。
方法・ポイント④:つながりのある他企業の広報・PR担当者などに意見を求める
また、つながりのある他企業の広報・PR担当者などに意見を求める方法もあります。
データなどを渡してどうなるのか数的に予想してもらうのもいいですし、複数企業から「今後業界はどうなると思いますか?」と聞く選択肢もあります。ただ、後者については少人数に聞くだけでは説得力がないので、できるだけ多くの人からヒアリングすることをおすすめします。
他企業の人に協力してもらうことに抵抗がある人もいるかもしれません。しかしこのようなつながりを作っておけば、合同でプレスリリースなどを作成してメディアに送付することができます。また、合同イベント(情報交換会など)を行い、そこにメディア関係者を招けば一気に人脈を広げることができるかもしれません。
✅持ちつ持たれつなので他企業にも協力する
ただしこちらか一方的に協力を求めるだけでは健全な関係性とは言えないので、他企業に求められた場合は素直に協力しましょう。きちんと力を貸す姿勢でいないと、関係が破綻する恐れがあります。
✅「言ってはいけない情報」は言わない
また、いくら他企業の広報・PR担当者などと協力するとは言っても、「言ってはいけない情報」はあるはずなので気を付けてください。広報・PRの仕事は比較的理解されがたいがゆえに同業者に深い絆を感じ、そのせいでガードが甘くなることもあるようです。
プレスリリースで未来を語る必要性とそのコツまとめ
メディア・メディア関係者だけでなく、投資家などのステークホルダーも「ネタの未来・将来性」には魅力を感じるものです。そのためプレスリリースでは「現状こうです」だけでなく、データなどをもとにした未来予測も載せたいものです。
ただ、都合よく未来予測のデータが手に入るとは限らず、自力で予測しなければならない場合もあります。その際、特に外部の専門家などに予測を任せる場合は早めに動き出さないと、プレスリリースを送りたいタイミングに間に合わない可能性があるので気を付けてください。
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