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この記事では広報・PR担当者の皆さんに向けて、主な新聞の種類と内容、そして新聞に好まれやすいネタなどについて解説していきます。
「いくらプレリリースを送っても新聞に掲載されない」とお悩みの広報・PR担当者に特におすすめの内容となっています。
本記事では「新聞の種類の理解×ネタの厳選」の重要性、そして新聞の種類と内容、さらに新聞記者に好まれやすいネタなどに関してお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。
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新聞掲載は「新聞の種類の理解×ネタの厳選」で勝ち取る
「最も権威性がある」「掲載されることで周囲からの信頼性が上がる」などの理由で、新聞掲載を狙っている広報・PR担当者は少なくないはずです。実際、インターネット・SNS全盛の現在でも、新聞の影響力は多いといえます。
その新聞への掲載を勝ち取るためには「新聞の種類の理解×ネタの厳選」が重要です。
新聞の種類の理解×ネタの厳選」とは?
新聞といっても様々な種類があり、掲載している記事の傾向は大きく異なります。そのため新聞の種類と内容について理解し、「厳選したネタを、そのネタが合う新聞社に送ること」が大事なのです。
つまり「新聞ごとに好物(好きなネタ)が違う」ので、「好きなネタ」を送るべきということですね。
広報担当者が知っておくべき新聞の主なタイプと種類9選
それでは広報・PR担当者が知っておくべき新聞の主な種類と、その内容・傾向について簡単に解説していきますのでぜひチェックしてください。
タイプ①:全国紙
産経新聞、日本経済新聞、読売新聞、毎日新聞、朝日新聞のことです(計5紙)。ほぼすべてのエリアで読まれており、新聞の総発行部数の50%以上をこの5紙が占めています。
基本的に全国的な政治、経済、国際関連のニュースがメインであり、地方版にローカルのニュースを載せています。
影響力が非常に強い分、掲載を勝ち取る難易度は高いです(全国に発信する価値のある情報が必要)。
タイプ②:ブロック紙
ブロック紙とは、北海道地方向けの北海道新聞、中部地方向けの中日新聞、九州地方向けの西日本新聞のことであり、「全国紙ではないものの広いエリアで読まれている新聞」といったところです。
エリアによっては全国紙よりもブロック紙の方が購読率が高い場合も少なくないので、該当する地域の方々に対して情報発信したい場合は選択肢に入れるべきでしょう。
タイプ③:地方紙
地方紙とは基本的に「県単位で発行・販売している新聞」のことであり、「ブロック紙の小規模版」といったイメージです。
ただ、こちらも地域によっては購読率がかなり高いケースもあるため、いきなり選択肢から外すべきではありません。また、全国紙の記者には全く相手にされない情報でも、地方紙には重宝される場合もあるので、「その地域に広く情報を発信する」という発想で臨むといいでしょう。
紹介されやすい事柄としては、地域のイベント、地域の出来事・取り組み、地元企業の情報、地元と関係のある企業の情報などが代表的。その地域にオフィスがなくても、代表者の出身地域などと関連する場合は取り上げてもらえる可能性があるので、トライしてみてはいかがでしょうか。
タイプ④:産業紙
産業紙とは最新テクノロジー、新製品、消費関連のトレンドなどの情報をメインに扱う新聞であり、日経産業新聞、日経MJ、日刊工業新聞などが該当します。
タイプ⑤:専門紙
専門紙とは「特定の業界に強い新聞」のことであり、例えば日本食糧新聞、電波新聞、交通新聞などが該当します。「ディープな情報を、ディープな読者が求めて読む」のが基本なので、専門的な情報でも快く受け入れてもらえる傾向にあります。
また、以下のような魅力もあります。
- 人事異動が少ないため「専門性が高い記者」と長期的に付き合える可能性がある
- 全国紙の記者などが情報収集のために読み、そこから全国掲載につながる場合も
- 同業他社の関係者が読み、そこから業務提携などにつながる場合も
専門紙の中には発行部数が1万部以下のものもありますが「だからこそ」の強みもあるのです。
タイプ⑥:夕刊紙
日刊ゲンダイや夕刊フジなどが該当し、文字通り夕方に発行されます。一般的な新聞が扱わないような娯楽ネタが多いため、広報・PR活動においてはあまり縁がないかもしれません。
タイプ⑦:スポーツ紙
夕刊紙の情報にさらにスポーツ情報、政治・経済(のスキャンダル的情報がメイン)の情報がプラスされているようなイメージです。こちらも広報・PR活動においてはあまりアプローチ候補にならないことでしょう。
タイプ⑧:機関紙
政党や団体などの組織が、その会員などに向けて発行している新聞です。
その政党や団体に関係のありそうな情報であれば取り上げてもらえる可能性もありますが、掲載されることで「特有のイメージ」が良くも悪くもつく場合があるため、あまりおすすめしません。
タイプ⑨:外国語の新聞
日本国内でも、外国人観光客や外国人居住者が多いエリアでは、特定の外国語で書かれた新聞が発行されています。
外国人向けの商品・サービスを展開している、外国人を社員採用したい、などの企業の広報・PR担当者は調べてみてはいかがでしょうか。
新聞社が好むネタ(情報)のポイント5選
ここからは新聞社が好む傾向にあるネタ(情報)のポイントをいくつか紹介していきます。
「元のネタ」を、以下で紹介していく内容に当てはまりそうなプレリリースへと仕上げつつ、そのプレリリースを好みそうなタイプの新聞に送ることで、新聞掲載率を高めることができるので参考にしてください。
ポイント①:地域ネタ
自社が地元で開くイベント情報、地元出身者が代表として活躍している企業の情報、その地域への支店の立ち上げなど、いわゆる「地域ネタ」は好まれやすいです。
特に地域紙やブロック紙からの反応が良い傾向にあるので、プレリリースなどを作成してアプローチしてはいかがでしょうか。
ポイント②:季節・時節イベント
新入社員が入る時期(春)、夏休み、ウィンタースポーツなどの季節ネタ、さらにバレンタインデー、ホワイトデー、七夕、ハロウィン、クリスマスなどの時節イベントネタは、新聞に好まれる傾向にあります。季節・時節イベントは多くの読者になじみがあり一定の反応が得られるため、積極的に扱いたくなるのです。
また、年によって大きく内容が変わるわけでないので、「一度経験すればプレリリースを書きやすい」「一度経験すれば記事にしやすい」など、広報・PR担当者と新聞記者の双方にメリットがあるという見方もできます。
季節・時節イベントのネタを送る相手としては、やはり地方紙・ブロック紙などがおすすめです。ただ、専門性が高い要素があるなら専門紙、外国人向けのイベントなら外国語新聞に送るなど柔軟に考えることも大切です(もちろんプレリリースの内容を調整しつつ複数のメディアに送っても構いません)。
ポイント③:特定の業界やテーマについて深く掘り下げたネタ
特定の業界やテーマについて深く掘り下げたネタ、具体的には「そのまま特集記事にできるレベルのネタ」まで仕上げると、新聞記者に好まれやすくなります。
そこに自社の商品・サービス、取り組みなどを絡めることができれば、自社の広報・PRにもつながります。
狙うべきなのは、やはり業界紙や産業紙。特に消費トレンドが深く絡むようなネタの場合は産業紙にアプローチするといいでしょう。
ポイント④:アンケート結果や研究データ|自社の広報・PRを絡める必要はない
③と似ていますが、例えば自社商品・サービスや業界についての最新アンケート結果・研究データなどは、新聞記者に好まれやすいです。
具体的にはアンケート調査や事例調査などを行い、結果を数的データとしてまとめ、プレリリースなどの形式に仕上げて、新聞記者にアプローチするといいでしょう。テーマによっては全国紙の記者にさえ相手をしてもらえるかもしれません。
✅自社の広報・PRを絡めなくても長期的に見ればメリットを得やすい
絡めるのが難しそうなケースでは、無理に自社の商品・サービス・取り組みと関連させる必要はありません。
もちろん直接的に自社のメリットにはならない可能性が高いです。
しかしそのプレリリース自体が記事にならなくても、別の記事などで引用される場合はあります。そして、そのような形で役に立てば「自社のメリットにならないのにデータをくれる広報・PR担当者」と認識されて記者からの印象が良くなり、今後につながるかもしれません。
ポイント⑤:公共性・社会性が高いネタ
例えば環境課題などのSDGs関係のネタ、少子高齢化や空き家問題などの公共性・社会性が高いネタは、新聞記者に好まれる傾向にあります。特に新聞というメディアは、「読者から良い反応を得たい」だけでなく、「読者に問題提起をしたい・意識を変えたい」という意識も強いためです。
自社の商品・サービス・取り組みの中に公共性・社会性が高いものがある、そうでなくても社会問題などに絡めてプレリリースにまとめることができる、などの場合は新聞掲載も狙ってみてはいかがでしょうか。
狙う新聞のタイプは基本的になんでも構いません。「仕上げたネタの内容」に合いそうな新聞にアプローチすればいいです。
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