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この記事では広報・PR担当者の皆さんに向けて、「社長交代」に関するプレリリースを作成する場合のポイントなどに関して解説します。
「社長が変わるので、その情報を発信するべきとは思うもののどうすればいいかわからない」という方に特におすすめの内容となっています。
本記事では、社長交代が広報・PRのネタとして優秀である理由、そしてプレリリースに書くべきポイントなどについてお話ししていきます。
社長交代は広報・PRネタになる
社長交代をする場合は企業としてその情報を発信するべきですが、「するべき」という以上に、広報・PRネタとしても社長交代は優秀です。
社長交代までたどり着く企業ですから経営歴は長いでしょうし、関連企業やメディア関係者など多くの関係者が注目してくれます。
そこで自社の事業内容や今後のビジョンなどを発信すれば、関係者からの印象が良くなりますし、知名度やブランドイメージの向上にもつながるかもしれません。
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社長交代に関するプレリリースに記載するべき5つのポイント
それでは社長交代に関するプレリリースに書くべきポイントをいくつか紹介していきます。
方針によっては社長交代についての情報を公式サイトなどで発信するだけでもいいですが、「プレリリース配信」→「メディア掲載」となる方が広く発信できるため、広報・PR担当者のみなさんにはおすすめです。
①:新しい社長のプロフィール、経歴、写真など
基本情報として新しい社長のプロフィール、経歴、写真などは必須です。
自社での経歴・実績などを書くのは当然として、別会社で働いていた経験がある場合はそちらについても書きましょう。さらに学生時代に力を入れたこと、幼少期の苦労話、現在の趣味、注目していることなども自然に書けそうであれば記載するといいでしょう。
ただ、プレリリースには「社長交代の理由・背景」なども書きます(詳しくは後述)ので、それときちんとつながるようにしましょう。読んだ人が「この経歴・実績なら新しい社長になるのも納得できる」と思えるようにまとめる必要があります。
✅自慢話はNG。苦労話がウケる
上で少し書いていますが過去のエピソードを載せるなら、幼少期の苦労話、学生時代の挫折など「辛い状況から這い上がった話」がウケます。「辛かった」で終わらせず、そこから何を思って現在につながっているのか、どのように再起したのかなども必ず書きましょう。
逆に自慢話を書くとイメージが悪いです。露骨な自慢話を書くことはないと思いますが、例えば「幼少期から両親に玩具を買い与えられ、そこからアイデアが~」など細かな部分でも反感を買う恐れがあります。
このエピソードを無難に書くのであれば「玩具さえ与えられれば大人しくしている子どもであり、そこからアイデアが~」など自然な自虐や、ユーモアを入れることをおすすめします。
②:異動内容をわかりやすく示す(組織図など)
単に社長が交代しただけであればわかりやすく示すのも簡単ですが、他にも人事異動などがあった場合は「組織図」や「表」も交えて異動内容が視覚的にわかるようにしましょう。
また、社長交代のみのケースでも、「もともとグループ会社が多い」「本社・支社など構造が入り組んでいる」といった場合は、これを機会に改めて組織図などを掲載するといいかもしれません。
③:社長交代の理由・背景・ストーリー
プレリリースに社長交代の理由・背景・ストーリーを書くことはとても大切です。そうすることで企業のビジョンなどを自然に示すことができます。逆に、妙に伏せるようでは「何かネガティブな理由で交代するのだろうか?」と思われてしまいかねないので気を付けてください。
また、社長交代だけでなく他の人事異動や部署新設などがある場合は、それらも合わせて「どこがどう変わったか」を明確に示しましょう。
その上で最低限「組織刷新全体に関するストーリー」を用意し、できれば「各組織・各交代ごとのストーリー」も準備します。
✅多忙かつデリケートな時期でも早めに新社長・旧社長・他社員へのヒアリングを始める
各ストーリーを集めるためには広報・PR担当者が、新社長・旧社長・他社員などに対してヒアリングをする必要があります。
企業全体がバタバタしやすいタイミングですし中にはナーバスな心境になっている人もいるかもしれませんが、余裕をもってプレリリース作成を始めるためにも早めに動き出しましょう。
④:これからの企業理念や経営方針
これからの企業理念や経営方針についてもプレリリースに書きましょう。「今後の経営方針・ビジョン」などの項目を作って明確にアピールします。
また、社長交代したからといって大きく変わらない企業もあると思いますが、それでも改めて記載して発信することに意味があります。
✅企業の公式サイトから引っ張ってきてもOK。ただし必要に応じてプレリリース用に調整する
企業理念や経営方針に限らず、企業の公式サイトなどから引っ張ってきてプレリリースに載せても構いません。
ただし必要に応じてプレリリース向けに調整してください。例えば「文字数のカット」「カタカナ語・専門用語を簡単な言葉に」「メディア関係者向けの文言が必要なら入れる」などです。
⑤:新社長と旧社長のコメント
プロフィールや経歴だけでなく新社長のコメントも載せることをおすすめします。「社長という存在」そのものが世間への広報・PR材料となりますから、プレリリースにおいても逃す手はありません。
さらに「元社長がさらに上の立場(グループのトップなど)になった」「交代後はアドバイザーに」などのケースでは、元社長のコメントも一緒に載せるといいでしょう。先ほども少し触れましたが「社長交代」に対して不安を抱く人もいるので、「旧社長も残りますし関係は良好です」とアピールすることも大事です。
✅ただし社長交代の目的・理由をハッキリさせる
ただし新社長・旧社長の両方からのコメントがあると、「旧社長もいるなら何も変わらないのでは」と思われてしまう可能性があります。
そのため社長交代の目的・理由を明確に示すことをより強く意識しましょう。何も知らない状態の人が見ても「社長交代をすることと旧社長が残ることの両方にメリットがある」と思ってもらえるようにする必要があります。
社長交代のプレリリース作成ポイント5選(まとめ)
「社長交代は広報・PRネタとして優秀」という打算を抜きにしても、社長交代は企業にとって大きなターニングポイントとなるはずですから、プレリリースを作成・発信するなどして必要な相手にアピールしたいものです。
そのためにも今回紹介した内容を参考にしていただければ幸いですが、様々な社員にとって多忙・デリケートな時期ですので早めに動き出しつつ、配慮をしながら行動することも大切です。
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