広報担当者が自社社員と揉め事を起こさないコツとトラブル回避のポイント5選
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2024.12.04

広報担当者が自社社員と揉め事を起こさないコツとトラブル回避のポイント5選

この記事では、広報・PR担当者が自社社員と揉め事を起こさないためのポイントなどについてお伝えしていきます。

「いざ広報・PR担当者になったら意外と社員と揉めている」という新人の方から、「もう何年も社員とうまくいっていない」というベテランの方にまでおすすめの内容となっています。

本記事では、自社社員と揉めやすい理由、そして自社社員と揉め事を起こさないための方法や考え方などに関して解説します。

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広報・PR担当者が揉めやすいのは「社外の人」よりも自社社員!?

広報・PR担当者が意外と揉めやすいのはメディア関係者などの「社外の人」よりも、実は同じ会社の社員である場合が少なくありません。その主な理由は以下の通りです。

  • メディア関係者とはビジネスの関係なので意外と揉めない(相手にされない場合はあっても)
  • 社員もビジネス仲間ではあるものの「身内感」があってかえって揉める
  • 「得体の知れない広報・PR部署の人にあまり協力したくない」という気持ちがある場合も
  • 「役に立っているかわからない広報・PR担当者に協力したくない」という社員も

まとめると「同じ社員だと半端に仲間意識が生まれ、しかも役に立っているのかわからない得体の知れない部署と思われている」可能性があるのです。この状況を打開しないと、何かと揉めるかもしれません。

揉め事が起きないようにしないと業務に支障が出る

「理解されなくても広報・PRの仕事に励めばいい」と感じるかもしれません。しかし広報・PR活動をする上で社員にヒアリングをして情報を集めることは必須なので、社員との関係性が冷えているようでは結局自分が苦労することになります。

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広報・PR担当者が社員と揉め事を起こさないための5つの方法・考え方

それでは広報・PR担当者が自社の社員と揉め事を起こさないための方法や考え方をいくつか紹介していきます。全体的に言えるのは最低限「揉め事を起こさない」+「仕事上の頼み事は聞いてくれる」なら十分であり、すべての社員と仲良くなる必要はないということです。

①:相談や頼み事はあえて「仕事」の雰囲気を出して行う

先ほど「半端に仲間意識が生まれる」という話をしましたが、それを避けるためにも相談や頼み事はあえて「仕事」の雰囲気をきちんと出して行うことをおすすめします。

無理にフレンドリーさを出すとそういったムードが苦手な社員は煙たがりますし、仕事上のことなのかどうかを曖昧にすると、相手に「その話は本当に聞かないといけないの?」と思われやすくなってしまいます。

そのため相談やプレリリースなどの書類のチェックをお願いする場合は、重要事項などをプリントやメールで渡してから臨むことをおすすめします(揉め事を避けることを抜きにしても、口頭で説明するだけではわかりにくいです)。

②:メディア掲載歴を社内でもアピールする

先ほどもお伝えした通り、社員に「何をしている部署なのかわからない」「役に立っていない」などと思われるせいで揉め事が起きやすくなっている場合があります。それを払拭するために最も効果的なのが「メディア掲載歴のアピール」です。

やはりメディア掲載歴は広報・PR部署の実績としてわかりやすいですし、率直に言ってそれ以外の部分は他部署の社員には伝えても理解されにくいという側面がありますよね。

そのため掲載された新聞や記事を貼り出す、社内報で報告する、テレビ番組なら録画をオフィスのテレビで流し続けるなどのことをしてしっかりアピールしましょう。これにより社員のモチベーションも上がるので、揉め事回避以外の効果もあるといえます。

③:できれば社内報を作る

②で少しだけ触れましたができれば社内報を作りましょう。

社内報には「他の社員が何をしているのかわかる」「他部署が何をしているのかわかる」「自分のことが載れば嬉しい(家族にも読んでもらいたくなる)」などの効果があり、ひいては「この社内報を作ってくれる広報・PR部署はありがたい存在」と思ってくれるかもしれません。

④:必要なら「社内用のキャラ」を作る

プライベートではないので常に「素」のあなたでいる必要はないはずです。もし、その方が過ごしやすいなら「社内用のキャラ」を作ってみるのもいいでしょう。

一つおすすめなのはやはり「熱血キャラ」。基本的に「我が社のためにもみなさんの力を借りたい!」「みなさんの魅力をもっと世に広めたい!」というスタンスを見せます。

もう一つは「少し天然なのでなんでも言えてしまうキャラ」。天然だからこそ「これ、協力してもらってもいいですか?」「あ、今度お話を聞いていいですか?」など、上司や社長にもあっさり言うことができてしまいます。

「対メディア関係者」でもキャラが役立つ場合も

「熱血キャラ」でも「天然キャラ」でもその他のキャラでもいいですが、キャラを作っておくことでメディア関係者とも接しやすくなるかもしれません。特に「メディア関係者との面談まではたどり着いてもその後が……」と悩んでいる広報・PR担当者は、思い切って仕事中はいつもと違う自分を演じてみてはいかがでしょうか。

⑤:あとは人として必要な礼儀を常に守る

あとは当然ですが人として必要な礼儀を常に守りましょう。あいさつをする、会釈をする、お礼をする、(自分が悪ければ)謝る、言葉遣いを正しくする、返事を遅らせない、質問をはぐらかさないなどですね。

「そんなことは当たり前では?」と感じるかもしれませんが、大事なのは「常に」これらを守ることです。メディア関係者に相手にされずにイライラしているとき、プレリリースがまとまらず寝不足なときなど、機嫌が悪くなりそうなタイミングでもこれらを守るのです。

広報担当者が揉め事を起こさないコツとトラブル回避のポイント(まとめ)

意外と多い広報・PR担当者と自社社員との揉め事。それを防ぐためのポイントは「あえて仕事の雰囲気にする」「自分たちの仕事や実績をアピールする」「キャラ作りをしつつ礼儀を守る」などです。

他社員の協力も必要である関係上、広報・PR部署は「他部署にわかってもらえなくても自分たちで頑張ればいい」というのが通用しないフィールドです。人付き合いにもハートだけでなく「戦略」をもって臨みましょう。

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執筆者・監修者
上岡正明
経済記者・経済コメンテーター
戦略PRプランナー・著書26冊累計105万部のビジネス作家
登録者25万人のYoutuber
上岡正明

MBA(多摩大学院経営情報学修了)
テレビコメンテーター
多摩大学客員講師(18,19)
帝塚山大学客員講師(19)
登録者24万人のビジネス系YouTube

「スーパーJチャンネル」「めざましテレビ」「王様のブランチ」「クイズミリオネア」等の元放送作家。日本を代表するPR戦略の専門家で、企業広報のスペシャリスト。未上場から上場企業まで戦略PRを手掛けたクライアントは300社以上。

広報ブランディング、新規事業構築、外資系企業の国内イベント、海外プロモーション支援のコンサルティング会社代表。現在まで約20年間、実業家として会社を経営。これまでに三井物産、SONY、三菱鉛筆、日本瓦斯など200社以上の広報支援、スウェーデン大使館やドバイ政府観光局などの国際観光誘致イベントなどを行う。

代表的なコンサルティング案件としては、日本中の女性たちの心を動かした「表参道のパンケーキブーム」、1年で200万台以上を売り上げた「ふとん専用掃除機レイコップ」、世界が注目する食イベント「肉フェス」、1カ月で6000万人(日本の約半分)にバズらせた「ジャポニカ学習帳“昆虫の表紙が変わった?”」がある。

経営と並行してMBA(情報工学博士前期課程)取得。東京都中小企業振興公社講師。成蹊大学、多摩大学、帝塚山大学の客員講師。東洋経済新報社、ダイヤモンド社、朝日新聞出版社、PHP出版、総合法令出版社、アスコム社、大和出版、すばる舎、宝島社から累計21冊80万部の著書を上梓。

日本神経心理学会、日本行動心理学学会、行動経済学学会、一般社団法人日本行動分析学会、日本社会心理学会、一般社団法人日本小児心身医学会、認知神経科学会の各学会員。

日経ヴェリタス・東洋経済オンライン・ダイヤモンドオンライン・プレジデントの4大経済メディアで専門家として記事連載もおこなっております。お読みになりたい方はこちらからご覧下さい。

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