PRムービーとは?広報に活用するメリットや6つの制作ステップを解説
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2023.06.22

PRムービーとは?広報に活用するメリットや6つの制作ステップを解説

政府主導で行われた働き方改革と、新型コロナウィルス感染防止対策の影響で、今はオンラインで仕事をするケースが増え、もはや、リモートワークが主流になりつつあります。そうした状況の中、広報活動においては、「PRムービー」の活用が注目されています。

年々増加するYouTubeの利用者を意識して、多くの企業がYouTube(チャンネル)を立ち上げています。YouTubeに限らず、企業が主催するWebサイト(ホームページやランディングページなど)やSNS、プレスリリースやイベント会場など、ユーザーがPRムービーに接するシーンは確実に増えています。

今回の記事では、広報活動において、今後、ますます利用が増えていくことが予想されるPRムービーの作り方を解説していきたいと思います

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PRムービーとは

PRムービー

PRムービーとは、企業が広報活動を行う際に活用する動画のことを言います。PRムービーの内容は、企業情報、商品・サービスなどの情報、キャンペーンやイベントの告知、などがあげられます。IT環境の進歩やインターネットの普及で、広報活動においても情報発信の形に変化が生じ、「読んでもらう」形態から「見てもらう」形態への移行が顕著となっています。

プレスリリースを例にあげると、従来は画像と文章だけで作られ、発信されていましたが、最近ではPRムービーを添付して発信するケースが増えています。画像や文章だけでは伝わらない、商品やサービスの世界観や使用感を伝えることができるPRムービーは、広報活動において効果的なツールと言えるでしょう。

また最近では、“Final cut”や“Dreamweaver”など、PRムービーを制作するプログラムソフトも充実してきて、PRムービーを発信するチャネルも増えてきているので、その利用はますます拡大されていくと思われます。ちなみにPRムービーは、広義において「広報動画」と呼ばれることもあります。

PRムービー制作の流れ

PRムービーを制作する際、広報担当者は社内で制作するのか、外注するのかを決めなければなりません。自社内の機材やスタッフ、コストなどを考慮して決定します。ただ、社内制作でも外注でも、PRムービーを作るプロセスは基本的に同じです。ここでは、PRムービーの制作過程を時系列的に見ていきます。

①テーマを設定し、目的を明確化する

まず、「誰に何を伝えたいのか」、「どのような目的で制作するのか」を明確にすることから始めます。企業のブランディングのための会社案内なのか、販売促進のための商品紹介なのか、目的とターゲットに応じて、発信するメディアやチャネルをおおまかに決めておきます。また、制作にかけられるコスト(制作費)を確認しておくことも重要です。

②構成台本を作る

テーマや目的、ターゲットが決まったら、構成台本の作成にかかります。伝えたい情報の全体的な構成を考え、チャプターごとに情報の概略を書き込んでいきます。「起承転結」を意識したストーリー性のあるものとするのか、時系列を意識したドキュメンタリータッチのものにするのか、情報内容とターゲットに合せて構成します。

この時、注意しなければならないのは、制作費との兼ね合いです。使える予算内で制作できる範囲で台本を構成することが重要です。多額の予算を必要とする海外ロケや人気タレントの起用などは、事前に経営陣のチェックを受けておいた方が良いでしょう。

③本番用の台本を作る

構成台本が決まったら、各チャプターごとに具体的なナレーション原稿(コピー)を落とし込んでいきます。この時、それぞれのチャプターでどのような映像が必要なのか、どのような映像が欲しいのかをナレーションと共に、台本に貼付していきます。これを「絵コンテ」と言います。

「絵コンテ」は、ナレーション、撮りたい映像のラフ画、オーディオ(BGMやSE)などを盛り込み、全体の構成に矛盾がないか、目的に合った構成になっているか、などを再確認しながら作成を進めます。

また、尺(ムービーの分数)の設定にも気を配る必要があります。イベント会場などで、人が立ち止まって見てくれるムービーの尺は、約13分が限界と言われています。饒舌になりすぎたり、ダラダラと説明することは避け、要点を簡潔にまとめて構成するようにしましょう。

④撮影の準備

カメラの準備

撮影に向けて、必要な機材やスタッフを確保(準備)します。内容によっては、カメラが数台必要となる場合も(1カメ、2カメなど)あり、自社内で用意できない時は、レンタルを利用することも考慮に入れます。外注制作では、必要な機材の準備はプロデューサーに任せることができますが、この場合は、コストの管理に気をつけてください。

場所の準備

撮影場所は、数か所候補をあげ、ロケハンをして決めていきます。オープンロケの場合は、その場所の“陽の周り”や周囲の遠景、撮影できる場所なのか、撮影場所までの交通手段はどうなのか、などを細かくチェックして決めていきます。また、同録の場合は、周囲の音(騒音や雑音、雑踏の音や子供の声)も、チェック項目に入れておきます。

社内(の施設)で撮影する場合は、その場所を管理する部署長に許可をもらい、また、撮影当日の混乱などを防ぐために、社内に撮影内容、日時などをアナウンスしておくことも重要です。

出演者の準備

出演者が着る衣装の準備も必要です。現場インタビューなど、リアルなシーンは別として、情報内容や演出に応じた衣装が必要になります。自前の洋服で対応する場合は、商標などの問題があるため、服に付いているロゴや文字に注意しましょう。細かいことですが、控室の用意や食事の手配なども、事前に確認しておく必要があります。

⑤撮影

撮影当日は、リハーサルを含め、現場のスタッフと積極的にコミュニケーションを取りながら進めます。収録したシーンは、現場で各カットごとに見直し、ベストカットをマーキングしておきます。ワンカット撮影が終わるたびに、「絵コンテ」の各チャプターを潰していくと、撮り残しや撮り忘れが発生しません。後日再撮という最悪の状況にならないよう、役割ごとにチェックしながら、撮影することが重要です。

⑥編集・MA

編集では、全体の尺に収まるよう、撮影した中からチョイスしたベストカットをつないで行います。映像にスーパーインポーズ(字幕)を挿入したり、カットとカットのつなぎ方に工夫を凝らしたり、分かりやすくインパクトのある編集を心がけましょう。スーパーインポーズは、サイレントで視聴する人にも内容が伝わるため、必要に応じて使用しましょう。

映像の編集が終わったら、セリフやナレーション、BGMといったオーディオ素材をMIXしていきます。この作業をMAと言います。映像にシンクロした音声を入れ込み、音の大きさ(ボリューム)やノイズなどを調整し確認して、完成品に仕上げていきます。ムービー内の特徴的なカットを画像として用意しておけば、バナーやサムネイルとして二次利用することもできます。

 

PRムービーを広報や採用戦略の武器にしよう

PRムービーは、今後のトレンドやビジネス環境を考えると、ますます活用頻度が拡大していく広報ツールと言えます。今回の記事では、PRムービーの作り方を解説しましたが、広報担当者の方はPRムービーの持つ意味やメリットを理解し、他社との差別化につながる広報活動を展開してください。


執筆者・監修者
上岡正明
経済記者・経済コメンテーター
戦略PRプランナー・著書26冊累計105万部のビジネス作家
登録者25万人のYoutuber
上岡正明

MBA(多摩大学院経営情報学修了)
テレビコメンテーター
多摩大学客員講師(18,19)
帝塚山大学客員講師(19)
登録者24万人のビジネス系YouTube

「スーパーJチャンネル」「めざましテレビ」「王様のブランチ」「クイズミリオネア」等の元放送作家。日本を代表するPR戦略の専門家で、企業広報のスペシャリスト。未上場から上場企業まで戦略PRを手掛けたクライアントは300社以上。

広報ブランディング、新規事業構築、外資系企業の国内イベント、海外プロモーション支援のコンサルティング会社代表。現在まで約20年間、実業家として会社を経営。これまでに三井物産、SONY、三菱鉛筆、日本瓦斯など200社以上の広報支援、スウェーデン大使館やドバイ政府観光局などの国際観光誘致イベントなどを行う。

代表的なコンサルティング案件としては、日本中の女性たちの心を動かした「表参道のパンケーキブーム」、1年で200万台以上を売り上げた「ふとん専用掃除機レイコップ」、世界が注目する食イベント「肉フェス」、1カ月で6000万人(日本の約半分)にバズらせた「ジャポニカ学習帳“昆虫の表紙が変わった?”」がある。

経営と並行してMBA(情報工学博士前期課程)取得。東京都中小企業振興公社講師。成蹊大学、多摩大学、帝塚山大学の客員講師。東洋経済新報社、ダイヤモンド社、朝日新聞出版社、PHP出版、総合法令出版社、アスコム社、大和出版、すばる舎、宝島社から累計21冊80万部の著書を上梓。

日本神経心理学会、日本行動心理学学会、行動経済学学会、一般社団法人日本行動分析学会、日本社会心理学会、一般社団法人日本小児心身医学会、認知神経科学会の各学会員。

日経ヴェリタス・東洋経済オンライン・ダイヤモンドオンライン・プレジデントの4大経済メディアで専門家として記事連載もおこなっております。お読みになりたい方はこちらからご覧下さい。

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