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この記事では広報・PR担当者の皆さんに向けて、広報・PR活動でSNSを活用することのメリットや運用のポイントなどに関して解説していきます。
特に「時代的にもSNSを使わなくては」という焦りがある方や、「一応業務用のSNSアカウントを作ってはいるものの上手に利用できていない」とお悩みの方におすすめの内容となっています。
本記事では、SNSを広報・PRで活用することのメリット、そしてSNSを使うにあたってのポイントなどについてお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。
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SNSを広報・PRで活用するメリット6選
まずはSNSを広報・PRで活用するメリットをいくつか紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。「なんとなくいまどきSNSを使うのは良さそう」と感じている人は多いと思いますが、具体的にどのような利点があるのかチェックしましょう。
メリット①:メディア露出の可能性を広げる
SNS投稿が注目されることでメディア関係者とのつながりが生まれる。そのメディア関係者に対してプレスリリースを送ることで、「何もコネクションがないメディア関係者」に送るよりも、メディア採用されやすくなる可能性があります。また、SNS投稿をきっかけに、メディア関係者から直接連絡が来るケースもないわけではありません。
✅気軽に連絡してくるメディア関係者もいるからこそ注意が必要
ただし気軽に連絡してくるメディア関係者も少なくないからこそ注意が必要です。「媒体」が多い昨今だからこそ、そもそも信頼性が低い媒体もありますし、大手メディアの中にも「一方的にこちらを利用して誠意を見せない」ような人がいないわけではありません。
そのためメディア関係者からアプローチされたからといって舞い上がらず、まずはその人やその人が所属する組織を見極めることをおすすめします。
メリット②:ブランディング活動の一環になる
SNS投稿によって一般消費者や取引先(+将来の取引先)に、「この企業はこのような雰囲気」と思ってもらい、認知度・好感度・信頼度などの向上につなげることができます。
メリット③:消費者と直接的にコミュニケーションできる
SNSを通じてユーザーから直接的にフィードバックを受け取ることができ、それを開発部署などに伝えることで商品やサービスなどのブラッシュアップにつなげることが可能です。
また、企業の方針にもよりますが、例えば商品やサービスを褒めている投稿に対して、「ありがとうございます」とダイレクトにリプライを送ったり、「○○の使い方がわからない」という投稿に対して、使用方法を説明したりするのもいいでしょう。
メリット④:採用広報にも活用できる
SNS投稿によって、企業の雰囲気や文化、職場環境などを直接的に発信することで、採用広報にも活用できます。企業公式ウェブサイトなどでも採用広報はできますが、就職活動者の中にもSNSで気軽に情報を得たい人は少なくありません。また、SNSを使っている学生などが投稿を見ることで、「将来応募してくる層」を増やすこともできるかもしれません。
メリット⑤:SNSで集まるデータを広報・PR活動やマーケティングに活用することも可能
SNSアカウントのフォロワーの傾向(単純な属性、行動傾向など)を知れば、それを広報・PR活動やマーケティングに活用することができます。
✅ただし「なんとなく」ではなく緻密に測定する必要がある
ただしSNSでデータ収集をしたいのであれば、「なんとなく」ではなく緻密に測定する必要があります。例えば「なんとなく若者のフォロワーが多い気がする」ではなく、フォロワーの年齢層をきちんと調べ、場合によっては「フォロワー傾向の推移」なども分析しましょう。
SNSに限りませんが「どのようなデータを、どれくらいの精度で集めるか」を事前に決めて、その通りに動くべきということですね。
メリット⑥:コストパフォーマンスを高くしやすい
多くのSNSは基本無料で利用できますし、有料プラン・有料サービスを使ってもそれほど割高にはなりません。それでいて例えば「爆発的なバズり」があれば、一気に認知度や売上をアップさせることができるのでロマンもあります。
つまりコストパフォーマンスを高くしやすいということ。特に有料広告メインの広報・PR活動をしていて、望む成果を出せていない場合は、SNSにも目を向けてみてはいかがでしょうか。
SNSを広報・PRで活用するにあたっての6つのポイント
続いてはSNSを広報・PRで活用するにあたってのポイントをいくつか紹介していきますので、広報・PR担当者の皆さんはぜひ参考にしてください。
ポイント①:企業のブランディングや目的に合うSNSを使う
様々なSNSがあってそれぞれ特徴が異なるので、ブランディングや目的に合うSNSを使うことが大事です。主要なSNSの特徴は以下の通りです。
- Instagram:ビジュアルコンテンツ特化、若年層の女性ユーザーが多い
- X(Twitter):リアルタイム性が高い、拡散力が強い、民度が高いとは言いにくく炎上リスクも比較的ある
- Facebook:ビジネス色が強い、海外ユーザーも多い、30~40代ユーザーがメイン
他にもLINE公式アカウント、YouTube、LinkedInといったSNSもあるので一通りチェックしてみることをおすすめします。また、どれか単独で使わなければならないわけではないので、必要に応じて複数を並行して使いましょう。
✅放置気味のSNSアカウントは削除も考える
放置気味のSNSアカウントは削除することも考えましょう。「やる気がない」と思われるとマイナスイメージになりかねないので、アカウントが存在しない方がまだ良いかもしれません。
特に複数のSNSで広報・PR活動をしている場合に発生しがちであり、場合によってはSNSアカウントの存在をほとんど忘れることさえあるので気を付けてください。
ポイント②:企業のブランディングに合う投稿をする
企業のブランディングに合う投稿をしましょう。例えば、大企業の中にもかなりフランクな投稿をしているところもありますが、硬いブランディングをしている企業が安易に真似をすると、逆効果になる恐れがあります。
反対に明るくフレンドリーなイメージの企業が、SNS上でのみ硬い発信をしているとなると、「本当はフレンドリーでもないのだろうか」、「企業内で意思疎通ができていないのだろうか」などと思われかねないので気を付けてください。
SNS運用は比較的広報・PR担当者の独断でできてしまうからこそ、暴走しないことを心掛けなくてはなりません。
ポイント③:SNSの運用目的を具体的に決める
「SNS時代なのでとりあえず運用しておこう」では結局のところ成果が出ない可能性が高いので、SNS運用の目的を具体的に決めて、それに合わせて数的目標も明確に設定することをおすすめします。目的としては例えば以下のものがあります。
- 企業や商品・サービスの認知度アップ
- 売上アップ
- リピーターを増やす
このような目的を定めつつ、例えば「認知度を○%にする」、「売上を前年から○%上げる」、「購入者の○%以上が複数回購入するようにする」などと具体的に目標を決めます。そしてそれを目指してPDCAサイクルを回しながら投稿内容を決めましょう(調整しましょう)。
ポイント④:SNS運用のスケジューリングや役割分担をする
特に複数人でSNS運用をする場合はスケジューリングや役割分担をきちんとこなして、一貫性のある投稿ができるようにする必要があります。そうでないと「人によって投稿内容の傾向が異なる」「頻繁に投稿することもあれば1週間投稿ゼロのときもある」などとなる恐れがあります。
広報・PR担当者が一人しかいないなどの理由で単独運用をする場合も、他の業務がおろそかになることのないように無理のない計画を立ててください。近年では「SNSこそ広報・PR業務」と考え、変にのめり込む人もいるようなので注意が必要です。
ポイント⑤:予約投稿だけでなくリアルタイムでの投稿も交える
問題のない投稿をするためには、事前に投稿内容を決めてダブル(以上の)チェックを入れた上で予約投稿をするのがおすすめです。
ただ、それでは投稿を見ている側が「人間味」を感じにくくなる可能性があるので、リアルタイムでの投稿も交えることをおすすめします。例えばトレンドキーワードと自社を関連させることのできる投稿があれば行うなど。
とはいえこのリアルタイムに近い投稿についても、きちんとチェックした上で実践しましょう。そうでないと炎上を招く可能性があります。
ポイント⑥:炎上などのトラブル時の対応方法を決めておく
炎上などのトラブル時の対応方法を事前に決めておきましょう。「大企業ではないので炎上などしない」と思っている人もいるかもしれませんが、特にトレンドキーワード絡みの投稿で炎上した場合、たとえフォロワー数がゼロでも爆発的に拡散される恐れがあります。
そういったケースで場当たり的な対応をするとかえって炎上が悪化してもおかしくないので、主に「事実確認の手順」、「具体的な対応方法(謝罪、単なる説明、静観など)を決める手順」などをマニュアル化するつもりで決めておくと安心です。
広報でSNSを上手に活用するメリットまとめ
特にプライベートでもSNSをよく使っている広報・PR担当者ほど、「時代に乗り遅れないように広報・PR活動にもSNSを活用しないと」と感じているのではないでしょうか。実際、SNSをうまく使うことでかなりの効果が期待できるので、その感覚は間違っていません。
ただ、「なんとなく」で運用をして成果が出るほどSNSは甘いものではないので、本記事の内容を参考にしつつ明確な目的意識をもって利用することをおすすめします。そうすればかなりのコストパフォーマンスのもとで運用することも夢ではありません。
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