「完全成果報酬型」の広報PR会社は使わないほうがいい3つの理由とは?
PR戦略とは
3分で分かる「PRの基本」
2022.07.28

「完全成果報酬型」の広報PR会社は使わないほうがいい3つの理由とは?

「メディア露出など(の成功条件)を達成したときのみ報酬を支払い、それ以外では着手金などが一切かからない」という形式のことを完全成果報酬型と言います。この形式を採用している広報PR会社に依頼を出す企業が少なくありませんが、はっきり言っておすすめできません

その理由は主に3つあります。

*記事を書いた人:「めざましテレビ」「王様のブランチ」元放送作家

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1.まともな広報PR会社は「成果報酬型」を採用しない

実は「成果報酬型」よりも、「リテーナー型」が広報PR会社の体系としてはオーソドックスです。リテーナー型=月額契約などで継続して金額分の仕事をするというものですね。

「毎月安定して利益が出る」ということで、広報PR会社としてはリテーナー型のほうがありがたいのです。そして実力のある広報PR会社は「リテーナー型の仕事」をたくさん抱えていますから、「報酬が取れるかどうか分からない成果報酬型の仕事」をする意味がありません。

裏を返せば、成果報酬型の仕事をしなければならないような広報PR会社は、基本的に仕事が少なく、質が低いということですね。

 

2.「成果報酬型の仕事」にはあまりリソースが割かれない

中には「リテーナー型の契約をメインにしつつ、成果報酬型の契約もしている」という広報PR会社もあります。ただ、こういった広報PR会社の多くは、成果報酬型の仕事:あまりリソースを割かず、「成功すれば儲けもの」くらいの気持ちで臨む

リテーナー型の仕事:安定して利益が出るので全力で取り組むという傾向にあります。広報PR会社にも無限に人材がいるわけではありませんからね。確実に稼げる部分にコストを注いで、イチかバチかの部分は雑になるというのは仕方がないことです。

 

3.「自社に何のメリットも残らない」という状態になりやすい

広報PR会社を利用するにしても、完全に丸投げすることはできません。少なくとも「広報PR会社の担当者との打ち合わせ」は必須ですし、状況によっては自社で資料をまとめたりプレリリースを作ったりして、提出しなければならない場合もあります。

しかし、完全成果報酬型の広報PR会社に依頼すると失敗する可能性が高いわけですから、「自社社員が注いだ労力」がムダになりやすいわけですね。もちろん「各種準備(資料まとめ・プレリリース作り)」が全く経験値にならないかというとそんな事はありません。しかし、それが労力に見合うだけのリターンになると考えるのは無理がありますよね。

また、「完全成果報酬型の広報PR会社に頼んで、成果が出ない」ということを繰り返しているとしましょう。そうなれば、自社の広報担当者も心の中で「どうせ今回もダメだろう」と考えてしまって、各種準備が投げやりなものになっていく可能性があります。

その場合、正真正銘「自社に何のメリットもない」という事になりますよね。それどころか、「時間をムダにするぶん、マイナス」とも言えるかもしれません。

 

成果報酬を活用してまで広報PR会社するべきか、一度冷静に考えてみる

「リテーナー型の優秀な広報PR会社に依頼する」としても、以下のようなデメリットがあることを考慮すべきです。

・お金がかかる(月々50~100万円ほど)

・それでもメディア露出に繋がるかは分からない

・大手PR会社ほど「担当スタッフによる実力差」が大きい

・外注してしまえば、「PR関係のノウハウ・人脈」が自社に蓄積しなくなる

特に4番目のデメリットが大きいです。最初のうちは成果が出ず、意味がないように見えても、「広報活動を通じて培ったノウハウ・人脈」などは、いずれ役に立つ可能性が高いです(広報の分野以外でも)ですから、今一度「そもそも広報PR会社を使うべきなのか」というところから考えてみましょう。

特に「広報PRなんてよく分からないし、専門会社に丸投げしよう」と思っているのであれば、その発想は今すぐ捨てるべきです。


執筆者・監修者
上岡正明
経済記者・経済コメンテーター
戦略PRプランナー・著書26冊累計105万部のビジネス作家
登録者25万人のYoutuber
上岡正明

MBA(多摩大学院経営情報学修了)
テレビコメンテーター
多摩大学客員講師(18,19)
帝塚山大学客員講師(19)
登録者24万人のビジネス系YouTube

「スーパーJチャンネル」「めざましテレビ」「王様のブランチ」「クイズミリオネア」等の元放送作家。日本を代表するPR戦略の専門家で、企業広報のスペシャリスト。未上場から上場企業まで戦略PRを手掛けたクライアントは300社以上。

広報ブランディング、新規事業構築、外資系企業の国内イベント、海外プロモーション支援のコンサルティング会社代表。現在まで約20年間、実業家として会社を経営。これまでに三井物産、SONY、三菱鉛筆、日本瓦斯など200社以上の広報支援、スウェーデン大使館やドバイ政府観光局などの国際観光誘致イベントなどを行う。

代表的なコンサルティング案件としては、日本中の女性たちの心を動かした「表参道のパンケーキブーム」、1年で200万台以上を売り上げた「ふとん専用掃除機レイコップ」、世界が注目する食イベント「肉フェス」、1カ月で6000万人(日本の約半分)にバズらせた「ジャポニカ学習帳“昆虫の表紙が変わった?”」がある。

経営と並行してMBA(情報工学博士前期課程)取得。東京都中小企業振興公社講師。成蹊大学、多摩大学、帝塚山大学の客員講師。東洋経済新報社、ダイヤモンド社、朝日新聞出版社、PHP出版、総合法令出版社、アスコム社、大和出版、すばる舎、宝島社から累計21冊80万部の著書を上梓。

日本神経心理学会、日本行動心理学学会、行動経済学学会、一般社団法人日本行動分析学会、日本社会心理学会、一般社団法人日本小児心身医学会、認知神経科学会の各学会員。

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