広報やPRの予算目安は?平均予算や使用用途・コストを「ゼロ」にするコツや裏ワザを解説
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2022.08.04

広報やPRの予算目安は?平均予算や使用用途・コストを「ゼロ」にするコツや裏ワザを解説

差別化の難しい社会の中で、自社の魅力を効果的に伝えていくことは、さらに重要度が増しています。

そうしたなかで、どうしても広報PRにお金がかけられない。今はその予算を取れない。というような声を多く聞きます。今回は、そんな広報担当者のために、費用対効果のさらに上をいく、コスト「ゼロ」にする裏技をお伝えしていきます。

*記事を書いた人:「めざましテレビ」「王様のブランチ」元放送作家

 

広報やPRにかかる予算(コスト)は通常で「月60万円」です!

PR会社に広報活動をアウトソーシングした場合、発生するコストは月々60万円くらいです。そのため多くのベンチャー・中小企業は自社で広報活動をすると思いますが、それでも同程度のコストがどうしてもかかってしまいます。

もちろん、「60万円以上の成果が出ればいい」のですが、適切な広報活動を行っていたとしても、「目に見える成果=売上アップ」に繋がるのは数年後、どれだけ早くても数か月後の話になることでしょう。

また、仮に「広報のおかげで売上がアップした」としても、それが社内で認められるかは分かりません。そして、「広報のおかげで売上がアップしたのか判断しにくい」というケースも当然あります。

ハッキリお伝えしますが、他の部署からは「広報PR部門=やたらとコストがかかる割に、なんの成果も出さない部署」と思われていてもおかしくありません(真偽はどうあれ)。

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広報やPRの予算(コスト)を「ゼロ」にする斬新な方法

メディア露出をアピールするなどして、「広報PR部門も役に立っています」と主張する方法もありますが、それでも納得しない人は出ます。

また、納得うんぬん以前に、「コストがかかりすぎて広報PR部門を維持できない」という企業も少なくないはずです。ならば「広報PR部門のコストをゼロにすること」を考えましょう。

広報部門の予算ゼロにするには、他企業の広報PRを引き受けましょう

大前提として、自社の広報PR担当者を「プロフェッショナル」と呼べるレベルまで引き上げる必要があります。それができましたら、他企業の広報PRを引き受ける活動をしましょう。

広報のプロフェッショナルになるまでに色々な人脈ができているでしょうから、仕事を引っ張ってくるのは難しくないはずです。年に1~2回仕事を持ってくれば、無事に「(トータルで)コストがかからない部署」の仲間入りをすることができます。そして、年3~4回くらい他企業の広報を引き受ければ、「ゼロコストの部署」もしくは、「利益を出せる部署」になれるはずです。

ちなみに、ゼロベースから2年程度でこれを実現させた事例もあります。

ただ、もちろん「他企業の広報に力を入れすぎて、自社のPR活動がおろそかになる」などということがあっては本末転倒ですので、本質を履き違えないようにしましょう。

広報予算のコストゼロから「広報PR会社」として法人化する方法

また、「広報PR部門を自社から独立させて、法人化する」という方法もあります。

PR会社はかなり少ない初期費用で立ち上げることができますから、現実味のある話です。人材が揃っていて、クライアントのアテがあるのであれば、安定して利益を出し続けることができるでしょう。

そして、「子会社」という立場で「親会社」の広報活動を請け負うのですね。そうしたほうが、親会社としてもやりやすい側面があるかもしれません。

すでに起きている企業のシステム部門の動き

「そうはいっても飛躍しすぎている気がする」と感じた人もいるかもしれません。

確かに広報PR部門では、このような動きはあまり起きていないように思います。ですが、「企業のシステム部門の独立」はすでに多く発生しています。システム部門も率直に言って、「コストがかかりやすい部署」ですが、今回解説したこととほとんど同じような流れで独立しているのです。

中には独立後、上場しているシステム会社まで存在します。システム部門でできるのですから、広報PR部門でも不可能ではないはずです。

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広報予算の仕様用途やコストゼロの取り組みは社長とよく話し合ってから

もちろん、いきなり「他企業の広報を請け負います!」「独立します!」などと言うわけにはいきませんよね。特に後者を突然行うのは、クーデターじみています。ですからまずは新しい動きをする前に、社長などときちんと相談しましょう。

「広報PR活動に関する不満」があればしっかり伝えるべきですし、「今後のビジョン」があればそれも言いましょう。

そもそも、あなたの企業の社長は広報活動に対して理解があるでしょうか?自信がない場合は、「毎日1分でも社長と話す機会を作る」ことから始めましょう。実力のある広報担当者は、社長に好かれていますし、社長のことをよく分かっています。


執筆者・監修者
上岡正明
経済記者・経済コメンテーター
戦略PRプランナー・著書26冊累計105万部のビジネス作家
登録者25万人のYoutuber
上岡正明

MBA(多摩大学院経営情報学修了)
テレビコメンテーター
多摩大学客員講師(18,19)
帝塚山大学客員講師(19)
登録者24万人のビジネス系YouTube

「スーパーJチャンネル」「めざましテレビ」「王様のブランチ」「クイズミリオネア」等の元放送作家。日本を代表するPR戦略の専門家で、企業広報のスペシャリスト。未上場から上場企業まで戦略PRを手掛けたクライアントは300社以上。

広報ブランディング、新規事業構築、外資系企業の国内イベント、海外プロモーション支援のコンサルティング会社代表。現在まで約20年間、実業家として会社を経営。これまでに三井物産、SONY、三菱鉛筆、日本瓦斯など200社以上の広報支援、スウェーデン大使館やドバイ政府観光局などの国際観光誘致イベントなどを行う。

代表的なコンサルティング案件としては、日本中の女性たちの心を動かした「表参道のパンケーキブーム」、1年で200万台以上を売り上げた「ふとん専用掃除機レイコップ」、世界が注目する食イベント「肉フェス」、1カ月で6000万人(日本の約半分)にバズらせた「ジャポニカ学習帳“昆虫の表紙が変わった?”」がある。

経営と並行してMBA(情報工学博士前期課程)取得。東京都中小企業振興公社講師。成蹊大学、多摩大学、帝塚山大学の客員講師。東洋経済新報社、ダイヤモンド社、朝日新聞出版社、PHP出版、総合法令出版社、アスコム社、大和出版、すばる舎、宝島社から累計21冊80万部の著書を上梓。

日本神経心理学会、日本行動心理学学会、行動経済学学会、一般社団法人日本行動分析学会、日本社会心理学会、一般社団法人日本小児心身医学会、認知神経科学会の各学会員。

日経ヴェリタス・東洋経済オンライン・ダイヤモンドオンライン・プレジデントの4大経済メディアで専門家として記事連載もおこなっております。お読みになりたい方はこちらからご覧下さい。

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