広報担当者のリスクマネジメント4選!「意図せぬ報道」を避けて事後対処するために
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2022.08.05

広報担当者のリスクマネジメント4選!「意図せぬ報道」を避けて事後対処するために

今回の記事では、広報担当者やPRに関わるビジネスパーソン、あるいは経営者のリスク対応やリスクマネジメントについて紹介していきます。

近年ネットの急速な普及により、人々のスムーズなコミュニケーションが実現していくことは、自然な流れかもしれません。それにともない、個人や企業の発言が炎上する速度や頻度も一瞬で広がってしまう事例も数多く出てきています。

今回はそんな現代社会で、広報担当者が「予期せぬ炎上」や「意図せぬ報道」を、いかに避ける・対処してくかについてのポイントをお伝えしていきたいと思います。

*記事を書いた人:「めざましテレビ」「王様のブランチ」元放送作家

 

広報担当者のリスクマネジメントとは?

意図せぬ報道を避けるために日頃からポジティブ発信をし続ける

企業ビジョン」や「社長の想い(インタビューなど)」など、日常的にポジティブな情報を発信し続けましょう。そうすれば仮に意図せぬ報道をされたとしても、見た人がマイナス感情を抱くことはないはずです。

また、報道関係者は忙しいので難しいかもしれませんが、その「日常的なポジティブな発信」を少しでも見てくれているのであれば、「マイナス印象を与えかねない報道」をしないよう配慮してくれる場合があります。

*人気記事:PRと広告の違いを現役記者が解説

 

リスクマネジメントの基本①報道記者との信頼関係を作り上げる

・こまめに連絡をする

・礼儀正しく接する

・何度も打ち合わせをする

・情報提供をする

などをして記者との信頼関係を作り上げましょう。そうすれば記者もフランクに接してくれるようになり、「(記事内容を直接見せてくれることはありませんが)こんな感じの内容でいいですか?」などと暗に聞いてくれる可能性があります。

また、記者との繋がりは「一回取材したら終わり」ではなく、できれば長期的に保ちたいものです。ときには「自社とは全く関係のないネタを提供する」などもしつつ、関係をキープしましょう。

 

リスクマネジメントの基本②プレスリリースに報道解釈がわかれる内容を載せない

「こういうつもりで書いたのに、全く違う内容で報道されてしまった」という場合。それは、PR担当者の「こういうつもりがきちんとプレスリリースに情報として記載されていないことが原因であることが少なくありません。解釈がわかれるような曖昧な書き方をしないようにしましょう。

また、

1.自分(PR担当者)が知っている情報

2.記者が知っている(記者に伝える)情報

3.一般人が知っている情報

をきちんと区別することも大事です。

(※特に1と3)

例えば、「我が社の人気ジュース。350㏄のペットボトルを廃止して、500㏄のペットボトルに統一します」とプレスリリースに書くとしましょう。

PR担当者は、「350㏄のペットボトルに関しては環境負担も大きいので、エコロジーの観点も考慮して500㏄に統一する」と知っているかもしれませんが、一般人がそこまで把握しているはずがありませんよね。

そして一般の方に、「売上を伸ばすためだけに500㏄に統一するんでしょ?」と悪い印象を抱かれる恐れがあります。「エコの観点で500㏄に統一するというなら、それが記者と一般の方にも伝わるようなプレリリースを作成する必要があります。

*こちらも参考に:プレスリリース配信サービス13社徹底比較

 

リスクマネジメントの基本③意図せぬ報道を避けるため媒体を吟味

プレリリースを送る前に、「偏向報道をする媒体ではないだろうか」と吟味しましょう。

特にインターネットメディアの場合は、「センセーショナルな見出しを作って、閲覧数を稼げれば勝ち」という側面が完全には否定できませんから、気を付ける必要があります。ベンチャー・中小企業の場合は、「とにかくメディア露出数を稼ぐべき」と言われていますが、手当たり次第に露出すればいいというわけではありません。

 

リスクマネジメントの基本④広報感覚のアップデートを日頃から行う

「あるテレビ報道にて、某有名飲食チェーン店のブラック・パワハラが明らかになり、大炎上した」という事例があります。どのような背景でそうなったのかは不明ですが、もしかしたらPR担当をはじめとする関係者に「このような厳しい姿勢で社員・アルバイターを使う自分たちは格好いい。我が社の情熱が伝わるに違いない」という誤った考えが方あったのかもしれません。

このようなことが起きないよう、広報担当者自身も日々「社会トレンドをキャッチアップ」をしましょう。分かりやすく言えば、「世間に対してアンテナをはる」ということが重要になります。

少しでも世の中の流れが分かっていれば一昔前のように、「ブラック・パワハラが肯定的に受け取られる」という勘違いはしないはずです。

もちろん、「社会トレンドをキャッチアップ」が全て正しいとは限りませんが、企業の存在意義や、ビジョンを、社会トレンドとの架け橋となるPRストーリーを作りながら時代の流れに合わせた情報発信を心がけることで、「意図せぬ報道」を避ける・対処できるでしょう。

*こちらも人気:放送作家が教えるテレビを呼び込む21個のプレスリリース書き方

 


執筆者・監修者
上岡正明
経済記者・経済コメンテーター
戦略PRプランナー・著書26冊累計105万部のビジネス作家
登録者25万人のYoutuber
上岡正明

MBA(多摩大学院経営情報学修了)
テレビコメンテーター
多摩大学客員講師(18,19)
帝塚山大学客員講師(19)
登録者24万人のビジネス系YouTube

「スーパーJチャンネル」「めざましテレビ」「王様のブランチ」「クイズミリオネア」等の元放送作家。日本を代表するPR戦略の専門家で、企業広報のスペシャリスト。未上場から上場企業まで戦略PRを手掛けたクライアントは300社以上。

広報ブランディング、新規事業構築、外資系企業の国内イベント、海外プロモーション支援のコンサルティング会社代表。現在まで約20年間、実業家として会社を経営。これまでに三井物産、SONY、三菱鉛筆、日本瓦斯など200社以上の広報支援、スウェーデン大使館やドバイ政府観光局などの国際観光誘致イベントなどを行う。

代表的なコンサルティング案件としては、日本中の女性たちの心を動かした「表参道のパンケーキブーム」、1年で200万台以上を売り上げた「ふとん専用掃除機レイコップ」、世界が注目する食イベント「肉フェス」、1カ月で6000万人(日本の約半分)にバズらせた「ジャポニカ学習帳“昆虫の表紙が変わった?”」がある。

経営と並行してMBA(情報工学博士前期課程)取得。東京都中小企業振興公社講師。成蹊大学、多摩大学、帝塚山大学の客員講師。東洋経済新報社、ダイヤモンド社、朝日新聞出版社、PHP出版、総合法令出版社、アスコム社、大和出版、すばる舎、宝島社から累計21冊80万部の著書を上梓。

日本神経心理学会、日本行動心理学学会、行動経済学学会、一般社団法人日本行動分析学会、日本社会心理学会、一般社団法人日本小児心身医学会、認知神経科学会の各学会員。

日経ヴェリタス・東洋経済オンライン・ダイヤモンドオンライン・プレジデントの4大経済メディアで専門家として記事連載もおこなっております。お読みになりたい方はこちらからご覧下さい。

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