広報と改編や年度代わりの関係性!PRの仕事は3~4月が勝負の4つの理由
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2020.11.21

広報と改編や年度代わりの関係性!PRの仕事は3~4月が勝負の4つの理由

一般的な会社は3~4月頃は「年度の変わり目」ということでかなりバタバタします。

それは広報担当者にとっても同じことです。仮に「いや、広報担当だけれど別に3~4月だからといって忙しくはならない……」というのであれば、仕事の仕方を見直してみましょう。

広報は「手を抜こうと思えばいくらでも抜ける仕事」だからこそ、自分で考えて頑張らなくてはなりません。そこで、3~4月頃に広報担当がすべきことを3つ紹介します。

 

広報担当者が3~4月頃に行うべき4つのこと

○1:メディア関係者の人事異動の状況を確認する

メディア関係者は特に激しく人事異動する傾向にあります。
そのため遅くとも3月上旬頃からは、「知り合いのメディア関係者の人事異動状況の確認」を行いましょう。

無理にその時期に合わせてネタやプレリリースを作る必要はありません。メディア関係者一人一人に連絡を取って、人事異動がないかどうか質問します。
「いや、現時点では分かりません」と言われたら、「決まったら連絡をください」ときちんと約束を結びましょう。

そして「はい、異動します」と言われたら、後任を紹介してもらえるように頼みます。
「新任者が来る時期」を聞き出し、他企業の広報担当者よりも早く声をかけられる状況を作りましょう。

なかなか時間が取れないかもしれませんが、もし可能であれば「新任・前任者・広報」の三者で話す機会を作りましょう(必須ではないです)。

「ここまでするのは図々しいのでは?」と感じるかもしれませんが、広報担当者として役に立つネタやプレリリースを送り続けてきたのであれば、相手に「この広報担当者との縁は切りたくないな」と思ってもらえますので、無碍に扱われることはありません。

ここで失敗すれば、最悪の場合「あのメディア関係者とはもう二度と連絡が取れない……」という事になってもおかしくありません。気合いを入れて動きましょう。

○2:新人広報担当の紹介

逆に「後輩の広報担当が入ってきた」という場合は、メディア関係者に挨拶させましょう。

ただ、これに関しては別に急ぐ必要はありません。メディア関係者からすれば、「新人だろうが誰だろうが、同一の企業の広報担当には変わりない」からです。

4月中に挨拶ができればそれに越したことはありませんが、別の業務を優先して構いません。

○3:広報担当の引継ぎ

広報担当の引継ぎがある場合は、非常に忙しくなります。3月中から「広報担当としてのイロハ」を叩き込みつつ、メディア関係者への挨拶も必ず行います。
これは可能な限り「今の広報担当・次の広報・メディア関係者」の三者面談になるようにしてください。

そして、「新人の売り込み」をしっかり行います。「いやあ、本当に○○(新人の名前)も熱心な人材でして~」というように、義務的ではない「血の通ったアピール」をしましょう。

「2」とは違って元々の広報がいなくなるわけですから、広報担当者が完全に切り替わる前に挨拶をしておかないと、最悪の場合、「メディア関係者との信頼関係」をゼロから立て直すことになってしまいます。

「単にメディア関係者の連絡先リストを渡せばいいのでは?」と感じるかもしれませんが、そういうわけにはいきません。

メディア関係者の立場になって考えてみましょう。

「株式会社○○の広報担当、△△と申します。このたび、前任の◇◇から役職を引き継ぎました。今後ともよろしくお願いいたします」と、電話などで突然言われたらどう感じるでしょうか。

「え、またゼロからやり直すの……。面倒」と思われ、そこで関係を切られてしまってもおかしくありません。

○4:季節関係のネタ作り・プレリリース提供をする

引継ぎ関係の業務と並行して、いわゆる「季節ネタ」の売り込みも行いましょう。

「引継ぎが忙しくて、ネタの提案ができない」という事になってはいけません。可能であれば、引継ぎの挨拶の際にネタの売り込みも同時に済ませてしまいましょう。

4月辺りに提案すべき「季節ネタ」としては、ゴールデンウイーク、梅雨、母の日、こどもの日などがあります。

4月に限らず、「常に2~3か月先の季節ネタを提案する」という姿勢を崩さないようにしましょう。また、「○周年ネタ」などを仕込むときも、基本は2~3か月前です。1カ月前くらいになってから慌てても遅いです。

「そんなに都合よく季節ネタ・周年ネタはない」と感じる広報担当が多いと思いますが、別にある程度ならこじつけでも構いません。むしろ、ほどよく「強引さ」があったウケがいい場合もあります。

例えば、「ゴールデンウイークのバーベキューでは火を使う→防火用品のPR」などなど。
これくらいの無理矢理さがあっても大丈夫です。

4月は「強気の売り込み」をすべき時期でもある

「メディア関係者は忙しく、1年中働いている」というイメージがあるかもしれませんが、実はゴールデンウイークには休む人が多いです。
(『ゴールデンウイーク進行』などと言います)

休むために、4月中に多めに取材を行ってストックを増やしておく記者が少なくありません。心理的には「4月中はどんどんネタをくれ」という状態になっているため、多少「ネタ・プレリリースの質」のハードルが下がる可能性があります。

特に連休中であろうが関係なく、ほぼ365日発行される新聞にはその傾向があります。
ですから、「まだまだ広報としての積み上げが足りないため、新聞掲載は望めない」と感じる場合でも、プレリリースを売り込んでみてはいかがでしょうか。

特に「時事性が強く求められることのない『連載記事』」であれば掲載されやすいです。

 

まとめ

メディアにも季節によって繁忙期などがある。当たり前のことですね。

最も狙い目なのはゴールデンウイークですが、カレンダーを見て他にもまとまった連休があるようなのであれば、同じような作戦を採ってもいいと思います。

ただし、さすがに「夏休み」というざっくりとして括りでは狙えません。「狙っている記者がいつ休むかは分からない」ですからね。


執筆者・監修者
上岡正明
経済記者・経済コメンテーター
戦略PRプランナー・著書26冊累計105万部のビジネス作家
登録者25万人のYoutuber
上岡正明

MBA(多摩大学院経営情報学修了)
テレビコメンテーター
多摩大学客員講師(18,19)
帝塚山大学客員講師(19)
登録者24万人のビジネス系YouTube

「スーパーJチャンネル」「めざましテレビ」「王様のブランチ」「クイズミリオネア」等の元放送作家。日本を代表するPR戦略の専門家で、企業広報のスペシャリスト。未上場から上場企業まで戦略PRを手掛けたクライアントは300社以上。

広報ブランディング、新規事業構築、外資系企業の国内イベント、海外プロモーション支援のコンサルティング会社代表。現在まで約20年間、実業家として会社を経営。これまでに三井物産、SONY、三菱鉛筆、日本瓦斯など200社以上の広報支援、スウェーデン大使館やドバイ政府観光局などの国際観光誘致イベントなどを行う。

代表的なコンサルティング案件としては、日本中の女性たちの心を動かした「表参道のパンケーキブーム」、1年で200万台以上を売り上げた「ふとん専用掃除機レイコップ」、世界が注目する食イベント「肉フェス」、1カ月で6000万人(日本の約半分)にバズらせた「ジャポニカ学習帳“昆虫の表紙が変わった?”」がある。

経営と並行してMBA(情報工学博士前期課程)取得。東京都中小企業振興公社講師。成蹊大学、多摩大学、帝塚山大学の客員講師。東洋経済新報社、ダイヤモンド社、朝日新聞出版社、PHP出版、総合法令出版社、アスコム社、大和出版、すばる舎、宝島社から累計21冊80万部の著書を上梓。

日本神経心理学会、日本行動心理学学会、行動経済学学会、一般社団法人日本行動分析学会、日本社会心理学会、一般社団法人日本小児心身医学会、認知神経科学会の各学会員。

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