広報やマーケ担当のキャンペーン責任者として、サイトを管理しているとURLに関するさまざまな問題にぶつかります。
そんなときのために、URL管理やURL設定に関するベストプラクティス(万能かつおすすめな方法)について学んでいきましょう。
日本語のURLは使ってもいい?
日本語のURLはUTF-8(文字の変換形式の一種)であれば別に使っても構いませんが、大規模なサイトの場合にはおすすめしません。
例えばゴールデンキウイというフルーツのページが「https://www.example.com/fruits/ゴールデンキウイ」であったとして、後日担当者が変わり、ゴールデン・キウイと名前を変えてしまったとしましょう。
たったそれだけのことで、URLは変更になってしまいます。対応するにはリダイレクトが必要ですし、順位も下落する可能性があります。
URLにはパラメーターは付けてもいい?AJAXは?
URL内に「?」や「&」を含むURLのことを「動的URL」、含まないURLのことを「静的URL」と呼びます。
また、静的URLのコンテンツがデータベースにより動的に生成されている場合には、「疑似静的URL」と呼びます。昔ほどではありませんが、検索エンジンは動的URLを嫌う傾向があるので、動的に生成されるサイトは疑似静的化がおすすめとなります。
疑似静的化については、技術部門にしっかりサポートしてもらいましょう。AJAX(エイジャックス)というページをリロードせずにサーバーから情報を引っ張ってくる仕組みを利用すればパラメーターは付きませんが、クローラーがリンクをたどれなくなるので、主要なコンテンツの遷移には使わないようにしましょう。サイトの利便性を上げるためにAJAXを利用する場合は、AJAX以外に静的なリンクをページ内に設置し、AJAXリンクをたどらなくても主要なコンテンツにアクセスできるようにするべきです。
■同じページに対し複数のURLが存在するのはNG
動的URLを避ける理由はもうひとつあります。例えばフルーツの中でリンゴの一覧を、売れている順に表示するページのURLが「https://www.example.com/list.php?cat1=fruits&cat2=apples」と仮定しましょう。これを、「https://www.example.com/list.php?cat2=apple&cat1=fruits」としても同じページが表示されます。
また「https://www.example.com/list.php?Cat1=fruits&Cat2=apple」でも、同じ結果になることがあります。
しかし、これら3つのURLは検索エンジンにはすべて異なるURLと認識され、サイト内に重複コンテンツがあることになってしまいます。疑似静的URLの「https://www.example.com/fruits/apple/」なら、順番や大文字小文字の違いも減らせて、SEOリスクを低減させることができます。
■URLの階層に気を付ける
Googleは、URLを意味のある階層構造で構成するよう要求しています。例えばゴールデンキウイは「/fruits/golden-kiwi/」、ホウレンソウは「/vegetables/spinach/」のようにです。また、湘南のグルメサイトであれば、鎌倉のイタリアンは「/kamakura/italian/」、鎌倉市内にある稲村ヶ崎の寿司は「/kamakura/inamuragasaki/sushi/」になります。
「/italian/kamakura/」や「/Spanish/kamakura/inamuragasaki/」じゃいけないのか?それは、いいところに気が付きましたね。それではSEO的にはだめなのです。必ず検索数の多い重要な分類を先に持ってきます。グルメサイトなので、いちばん大事なキーワードはエリアですね。以前は階層が深いと検索エンジンにクロールされないという問題が散見されていました。今はそこまで大きな問題はありませんが、階層はできる限り浅く、「/」(スラッシュ)の数は5、6個までに抑えるように努力をしましょう。
■クッキーなしでブラウジングできるか?
ほとんどのサイトで「クッキー」という技術が使われていますが、検索エンジンはクッキーをサポートしていません。
そのため、私たちが目で見ているURLと、クローラーが見ているURLは異なる可能性があります。クッキーなしブラウジングに対応していないサイトの場合、クッキーをブロックした状態でブラウズすると、URLにセッションIDなどのパラメーターがアクセスするたびに付与されたり、サイトそのものが正常に機能しなかったりします。
■PCサイトとスマホサイトはどうすればいい?
最近では、スマートフォンのユーザー数がPCユーザーより多くなっており、スマホサイトの重要性が非常に高まっています。スマホサイトをPCサイトと一緒に構築する場合、以下の4種類のURLの分け方があります。
〇1 PCサイトとスマホサイトの全ページが1対1で同じURLになっており、さらにレスポンシブデザインで制作されている
〇2 PCサイトとスマホサイトの全ページが1対1で同じURLになっているが、レスポンシブデザインでは制作されていない
〇3 PCサイトとスマホサイトの全ページを1対1で異なるURLやドメインで制作している
〇4 PCサイトがメインで、スマホサイトには一部のコンテンツしかない(スマホサイトがメインで、PCサイトには一部のコンテンツしかない)
Googleとして推奨しているのは1のみですが、多くのサイトでは2または3が採用されています。大きなリニューアルをする機会があれば、必ず1か2を選択しましょう。エンジニアと相談して対策してください。
URLは非常に重要なキーファクター まとめ
「PCサイトとスマホサイトは同一URLがいい?」など、サイト管理しているとURLに関するさまざまな問題にぶつかることでしょう。ここでは、非常に重要なURLのベストプラクティスについて学びました。