ヒット商品を生み出すトータルPR
コラム
経営戦略×PR
2016.02.16

ヒット商品を生み出すトータルPR

2月に入り寒さも本格的になってきましたね。
最近では風邪が流行しているようで、私も手洗い、うがいを徹底して行っています。
それともう一つ、風邪予防として野菜ジュースで積極的に栄養をとるようにしています。

最近の野菜ジュースは、種類が豊富でどれも味がおいしいため、
ついつい迷ってしまうのですが、今回は私もお気に入りの昨年大ヒットした野菜ジュースについて取り上げたいと思います。

今回ご紹介するのは、カゴメから発売されている『GREENS』
コンビニやスーパーなどで目にした方も多いと思います。

カゴメの野菜飲料といえば年間400億円規模の主力ブランド「野菜生活」がありましたが、
発売から20年たった今、市場の若がえりのため20代~30代女性をメインターゲットとする新たな飲用層を獲得する目的で『GREENS』が開発されました。

カゴメでは、『GREENS』の上質で洗練されたイメージとトレンド感を上手に世の中に訴求することで働く20代~30代の女性に受け入れられ大ヒットにつながりました。
一体どのようなPRを行ったのでしょうか?

1.生鮮飲料という新たなカテゴリーを創出。
コンビニのカットサラダやジュースバー、そして自作のスムージーと野菜の取り方は多様化していますがどんなシチュエーションでも鮮度を求める声が多いことに着目して新たなカテゴリーを作り出しました。

2.洗練されたイメージづくり。
約2か月間東京の表参道に期間限定の『GREENS』のジュースバーをオープンし上質で洗練せれたイメージの上手に発信しました。

3.SNSを使った口コミによる拡散
ジュースバーオープンの前日にブロガーやモデル、ブランドプレスなどを招待した約300人規模のパーティを行い会場で写真を撮りたくなるグッズやアイテムを多く配置したそうです。結果として参加した人々がInstagramに多く写真を上げ話題になりました。

4.各メディアに合わせた情報開発
朝の情報番組を中心に「触感いろいろベジタブルフード」「都内で楽しめる新感覚ドリンク」など『GREENS』を好む層に響くトレンドをまとめ提案し10番組以上の露出につなげたそうです。

そのほかにも伊勢丹新宿に期間限定ジュースバーオープン、女性が多く働いている職場に『GREENS』を提供など、さまざま施策を行い大ヒットにつながりました。

今後PRを行う上では流通、店頭、ブランドマネージャー、商品開発等の様々部署と協力して戦略的に行っていくことが大ヒットの近道なのではないでしょうか?


執筆者・監修者
上岡正明
経済記者・経済コメンテーター
戦略PRプランナー・著書26冊累計105万部のビジネス作家
登録者25万人のYoutuber
上岡正明

MBA(多摩大学院経営情報学修了)
テレビコメンテーター
多摩大学客員講師(18,19)
帝塚山大学客員講師(19)
登録者24万人のビジネス系YouTube

「スーパーJチャンネル」「めざましテレビ」「王様のブランチ」「クイズミリオネア」等の元放送作家。日本を代表するPR戦略の専門家で、企業広報のスペシャリスト。未上場から上場企業まで戦略PRを手掛けたクライアントは300社以上。

広報ブランディング、新規事業構築、外資系企業の国内イベント、海外プロモーション支援のコンサルティング会社代表。現在まで約20年間、実業家として会社を経営。これまでに三井物産、SONY、三菱鉛筆、日本瓦斯など200社以上の広報支援、スウェーデン大使館やドバイ政府観光局などの国際観光誘致イベントなどを行う。

代表的なコンサルティング案件としては、日本中の女性たちの心を動かした「表参道のパンケーキブーム」、1年で200万台以上を売り上げた「ふとん専用掃除機レイコップ」、世界が注目する食イベント「肉フェス」、1カ月で6000万人(日本の約半分)にバズらせた「ジャポニカ学習帳“昆虫の表紙が変わった?”」がある。

経営と並行してMBA(情報工学博士前期課程)取得。東京都中小企業振興公社講師。成蹊大学、多摩大学、帝塚山大学の客員講師。東洋経済新報社、ダイヤモンド社、朝日新聞出版社、PHP出版、総合法令出版社、アスコム社、大和出版、すばる舎、宝島社から累計21冊80万部の著書を上梓。

日本神経心理学会、日本行動心理学学会、行動経済学学会、一般社団法人日本行動分析学会、日本社会心理学会、一般社団法人日本小児心身医学会、認知神経科学会の各学会員。

日経ヴェリタス・東洋経済オンライン・ダイヤモンドオンライン・プレジデントの4大経済メディアで専門家として記事連載もおこなっております。お読みになりたい方はこちらからご覧下さい。

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