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この記事では広報・PR担当者の皆さんに向けて、SNSを使った広報・PR活動のメリットやポイントなどについてお伝えしていきます。
特に「これから企業SNSアカウントを立ち上げる」という方や、「SNSアカウントはすでにあるものの運用がうまくいっていない」とお悩みの方におすすめの内容となっています。
本記事ではSNSを使った広報・PR活動のメリット、そしてポイントなどに関してお話ししますので、ぜひ参考にしてください。
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SNSを使っで広報・PR発信をするメリット4つ
それではSNSを使って広報・PRをすることの主なメリットを挙げていきます。近年企業公式SNSアカウントを持っている企業は非常に多いですが、単にアカウント作成・投稿をして満足するのではなく、これらのメリットが得られるように戦略的に活用する必要があります。
メリット①:低コストで「拡散」が期待できる
例えばX(Twitter)ではいわゆる「万バズ」があるなど、各種SNSには低コストでの拡散が期待できます。本当にうまくいけばたった1日で世間からの注目度が数十倍~数百倍以上になることさえありますし、そこまでいかなくても戦略的・継続的にSNSアカウント運営をすれば徐々に認知度などを上げていくことができるはず。
これが一例として「広告出稿」となると、(形態を選べばコストを抑えられるとはいえ)基本的に有料となりますし、「定期的に発信し続ける」ためには当然その分の費用もかかってしまいます。
また、ここでいう「コスト」とは金銭のことだけではありません。広告出稿と比較して労力も少なくて済みますし、時間も要しませんよね。もちろん必要であれば広告も出すべきですが、SNS運営などと並行することをおすすめします。
メリット②:SNSの発信情報をきっかけにECサイトで商品を購入する人は多い
SNSの発信情報をきっかけにECサイト(自社通販サイト、Amazonへの出品など)で商品を購入する人は多いです。例えばInstagramをきっかけに購入した人なら約60%、X(Twitter)なら約55%、公式LINEアカウントなら約52%など。
特にご自身がプライベートでSNS発信をあまりしない、他者のSNS発信をきっかけに何かを購入することがあまりないなどの場合はピンとこないかもしれませんが、世間的にはSNSでの広報・PR発信の効果は大きいといえます。
メリット③:ファンを増やすことにつながる
SNS発信は直接的に商品・サービスなどの購入へと誘導するためだけのものではありません。SNS発信によってユーザーの興味を引き、関心を強め続けるような投稿を一定以上のペースで行えばいわゆる「ファン化」も期待できます。
ファンになった人はリピーターになる可能性もありますし、例えば「この企業は信頼できる」、「○○という商品が良い」、「□□というサービスが便利」など、プラスの内容の拡散をしてくれるかもしれません。
メリット④:ザイオンス効果(単純接触効果)を狙える
「特定の情報との接触回数が多いと、そのことへの興味・関心が自然と強まる」という心理傾向のことをザイオンス効果(単純接触効果)と言います。ザイオンス効果を狙うためには、ある程度頻繁な広報・PR発信が必要ですが、そのためにもSNS発信はうってつけです。
もちろんSNS発信以外にも接触回数を増やす方法はありますが、どうしても労力がかかりがち。また、広告を出すとなれば費用も発生してしまいます。一方、SNSであれば基本的に無料でできますし、かなりライトな内容でも発信可能なので精神的な負担も少なくて済むはずです。
✅間が空きすぎるとザイオンス効果が発生しにくくなる
ちなみに情報接触の間が空きすぎるとザイオンス効果が発生しにくくなる(発生する可能性があったものが薄れる)ので注意してください。例えば「SNS発信への意識が薄く、1ヵ月以上放置していた」などとなると、それ以前は投稿を見ていたユーザーの感覚もリセットされるものと考えましょう。
SNSを使った広報・PR活動のポイント3選
それではSNSを使って広報・PR活動をする場合のポイントをいくつか挙げていきます。例えば「時代に乗り遅れないようにとにかくアカウントを作らないと」、「なんでもいいから毎日投稿しないと」などと考えていると逆効果になる可能性さえあるので気を付けてください。
ポイント①:ターゲット層に合うSNSを利用する
理想は「主要なSNSは全部使いつつ、そのSNSのユーザー層に合わせて投稿内容を調整する」ですが、そこまでリソースがある企業はほとんどないはず。そのため、企業としてのメインターゲット層に合うSNSを利用しつつ、余裕があれば他のSNSにも手を出すのが現実的なやり方となるでしょう。
主要SNSのおおまかな特徴は以下の通りです。
- X(Twitter):20~30代がメイン。リアルタイム性。文字数制限あり。リテラシーが低いユーザーも多いので注意
- Instagram:10~20代がメイン。写真や画像の投稿がメイン
- Facebook:30~50代がメイン。実名によるリアルなつながり、硬めのトーン&マナー
- LINE:幅広い利用者層。割引情報、クーポン配布など「超短期的な情報発信」に向く
- YouTube:幅広い利用者層。動画メインなので訴求力が高い。ただし投稿にかかるリソースが大きい
- TikTok:10~20代がメイン。短時間動画投稿がメイン、YouTubeよりもライトな雰囲気
✅「放置しそうな予感があるSNS」にはひとまず手を出さないのがおすすめ
「とりあえずアカウントを持っておくのも悪くない」と感じるかもしれませんが、SNSアカウントを放置していると「やる気がない」「もう倒産しているのか」などと誤解される可能性があるのでおすすめしません。アカウント作成はどのSNSでも簡単にできるはずなので、放置しそうな予感がある場合はひとまず手を出さないのが無難です。
ポイント②:目的に沿ったSNS広報・PRをする
SNSを使った広報・PR活動と聞くと「ターゲット層に刺さる発信を……」と連想する人が多いと思いますし、それが基本ではあります(何をするにしてもこれが土台)。ただ、それ以外にも様々な手法があるので合いそうなものを取り入れてください。
それでは主な手法を簡単に紹介します。
✅手法①:ターゲット層に合う投稿をする
企業公式SNSアカウントを作って、ターゲット層に合う投稿をする手法。企業自体を知ってもらう、商品・サービスの認知度を高める、ファン化を進めるためのやや深い投稿をする、ファン向けにディープな投稿をするなどやり方は様々です。統一する必要はなく、「この投稿は新規ユーザーを増やすため」「この投稿はリピーター向けに濃い情報を」などと同じアカウント内でも使い分けるのが普通です。
✅手法②:SNSで広告配信をする
日頃からX(Twitter)などを利用している方は見慣れていると思いますが、SNSでも広告を出せます。フィードやタイムライン上に比較的自然に広告を掲載できるので、「いかにも広告という雰囲気」があまりなく、少ない違和感でユーザーに発信可能という魅力があります。
ただ、広告であることに変わりはないのでターゲット層に合うものでなければなりませんし、やり方が下手だと「鬱陶しい」「変な企業」などと思われるケースも。「ターゲット層でない層」にマイナスイメージを持たれても構わないという考え方もあるものの、やり方の質が低すぎればメインターゲット層からのイメージも落ちるので注意が必要です。
✅手法③:SNSを使ったキャンペーン
例えばX(Twitter)などで「ハッシュタグ付きで投稿した人の中から抽選で○○名様に□□をプレゼント」などがSNSを使ったキャンペーンとして代表的なものです。ハッシュタグ付きの投稿が増えるので知名度・認知度のアップが狙えますし、プレゼント内容によっては低コストでできるのも魅力。
ただしキャンペーンにしか参加するつもりがないユーザーもいるので、一例として「一定条件を満たしたユーザーでないと参加できない」などのルールを設けるのもいいでしょう。ただ、条件が厳しすぎれば参加者が減ってしまうのでバランスが大事です。
また、キャンペーンが終わった瞬間に離れていくユーザーばかりではもったいないので、「初期はキャンペーンにのみ興味があるユーザー」が興味を持つような投稿を、キャンペーンとは直接関係ない部分でも積み重ねていくのも重要といえます。
✅手法④:インフルエンサーマーケティング
インフルエンサーマーケティングとは、主にSNS上での人気・認知度があるインフルエンサーに依頼して、商品・サービスや企業自体の宣伝や認知活動をさせるマーケティング手法。簡単に言い換えると「人気のある人に代わりに広報・PR発信をしてもらう」ということ。
ただ、メインターゲット層が好む・刺さりそうなインフルエンサーを起用するのが大事です。SNSのフォロワー数が多くても、メインターゲット層が興味を持たない人では意味がありません。
逆に専門性の高い商品・サービスを扱う場合などは、たとえフォロワー数1万人以下などでも、「専門性の高い活動をしているインフルエンサー」であれば、メインターゲット層が強い興味を持つ可能性があるので効果が期待できます(しかもインフルエンサー自体の人気はほどほどなので依頼料が少なくて済む場合も)。
✅手法⑤:ソーシャルリスニング
ソーシャルリスニングとは、「SNS上の消費者の声を収集・分析して、広報・PRやマーケティング施策に反映させる手法」のこと。一般的なアンケートなどに比べてさらに「リアルな声」が多い傾向にあるため、SNSが普及した昨今において効果的な手法といえるでしょう。
ただし一定以上の認知度がある企業や商品・サービスでないとそもそも「声」がほとんど出なくてもおかしくありません。そのため普段から企業公式SNSアカウントで発信しつつ、自らハッシュタグを作って一般ユーザーも投稿しやすい雰囲気を作る。一般ユーザーの投稿をいいね・リポストするなどして他ユーザーの投稿を促すなどの工夫をするといいでしょう。
ただ、やりすぎると「企業公式に見られている……」というバイアスがかかり、口コミやレビューの声が全体的に歪んでしまう可能性があるので気をつけてください。
ポイント③:リソースをうまく使って継続していく|事前に担当者・チェック体制などを決めて投げ出さない
すでに少し触れていますが、SNSを使った広報・PR活動で重要なことの一つに「放置しない」があります。そのためSNSアカウントを作る前の段階で、担当者、投稿前のチェック体制、問い合わせやクレームへの対応方法を決めておくことをおすすめします。また、運営を初めてからも直すべきところがあれば臨機応変に調整していくことも重要といえます。
SNSアカウントを作るのが先決(まとめ)
現代の広報・PR活動においてSNSを活用するのはほぼ必須なので、SNSアカウントを全く持っていない企業は早めに開設することをおすすめします。ただ、SNSにも「カラー」があるのでメインターゲット層に合うSNSアカウントを作るのが重要です。
また、アカウントを立ち上げてからも単に「とにかく投稿をすればいい」と思っていると効果が出ないどころか逆効果になる可能性が高いので気を付けてください。今回紹介した内容を参考に戦略的に進めないと、「拡散力」があるからこそトラブルが起きる場合さえあり得ます。
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