SNSを使った広報・PR活動の3つの目的と投稿内容のチェックポイントを解説
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2026.03.08

SNSを使った広報・PR活動の3つの目的と投稿内容のチェックポイントを解説

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この記事では広報・PR担当者の皆さんに向けて、SNSを使った広報・PR活動の3つの目的や投稿内容のポイントなどに関してお話ししていきます。

特に「これから企業公式SNSアカウントを作る予定」という方や、「アカウントはあるもののあまり運用がうまくいっていない」とお悩みの方におすすめの内容となっています。

本記事では、SNSを使った広報・PR活動で掲げるべき主な目的、そして投稿内容を考えるにあたってのポイントなどについて解説しますので、ぜひ参考にしてください。

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SNSを使った広報・PR活動の3つの目的|指標は?

時代的にも広報・PR活動でSNSを活用するのは大事ですが、漠然と「とにかく発信しなくては」と考えるだけでは投稿内容を作成できないでしょうし、できても効果は出にくいものです。そこで、まずはSNSを使った広報・PR活動の主な目的を3つ挙げますので分けて考えましょう。合わせて「目的の達成度」を図るための主な指標も紹介します。

目的①:認知度を上げる

言い換えると「商品・サービスや企業自体を知っている人を増やす」ということ。例えばX(Twitter)を使っていて「こういう企業があるのか」、「こんなものが売っているのか」などと思った経験があると思いますが、あなたの企業に関してもそういった人を増やしていくイメージ。

認知度が上がっているかどうか図るための主な指標は「インプレッション数」です。つまり投稿の閲覧数のことであり、認知度に関しては「見られたか」を軸に考えるといいでしょう。

目的②:「興味・関心を持つ人」を増やす

「知っている」のレベルで留まらず、「商品・サービスや企業自体の興味・関心を持っている人」を増やすのもSNSを使った広報・PR発信の目的の一つといえます。極端な例ですが「バズりだけを目的にした投稿」を極めれば、上で解説したインプレッション数だけは比較的簡単に伸びます。しかし実際にはこの「興味・関心がある人」まで増やさないと、利益アップにはつながらないと考えてください。

なおこの「興味・関心がある人」が増えているか図るための主な指標は以下の通りです。

  • アカウントのフォロワー数:興味があるからフォローする
  • いいね数:「読む」だけでなく「良い」とプラスの評価をしている。「クリック」というワンアクションをしていいと無意識に判断
  • シェア数(リポスト数など):「他の人にも知らせたい」、「企業のために拡散したい」とまで思っている

目的③:集客(公式サイトや販売サイトなどにアクセスさせる)

興味・関心を持たせるだけに留まらず、具体的な「集客」をして公式サイトや販売サイトなどにアクセスさせるのも、SNSを使った広報・PR発信の目的の一つです。さらにいえば公式サイト・販売サイトにアクセスしたユーザーが、そのまま売上に貢献することを狙います。

ブランディングや方針によっては「興味・関心を持つところ」まで誘導するだけにして、この「集客」については、「買いたい人は勝手にどうぞ」くらいにするやり方もあります。ただ、多くの商品・サービスについて、それでは成立しないことでしょう。

そして集客数については主に企業公式ウェブサイトへのアクセス数、投稿に載せたURLのクリック数、「アンケートなどでSNS投稿きっかけに購入した、と回答した人の数」などがあります。

目的別の広報・PR発信のポイント3選

続いては目的別に広報・PR発信の主なポイントを挙げていきますので、ぜひ参考にしてください。これらの目的を意識しつつ、例えば「今は認知度アップに力を入れる」、「3つの目的をバランスよく」、「興味・関心アップと集客にウエイトを置く」などと方針を決めるといいでしょう。

ポイント①:認知度アップが目的なら「ライトなタッチポイント」を多く作る

認知度アップが目的の場合はライトなタッチポイント(ユーザーが情報に触れる機会)を多く作ることをおすすめします。具体的には例えば以下の通り。

  • 参加条件が緩いキャンペーン(ハッシュタグを使わせて拡散も狙うなどの工夫をする)
  • メインターゲット層が好む・興味持つインフルエンサーを起用して広報・PRしてもらう
  • 商品やサービスに関するイベントの宣伝、商品やサービス自体の宣伝
  • 必要に応じてライトなトーン&マナーのサブアカウントを作って日常的な投稿などをする

「商品やサービスへと直接的に誘導する投稿」というよりは、単に「商品やサービスに関するこんなキャンペーンがありますよ!」といった雰囲気の、楽しい投稿をして注目させるイメージ。やはり多くの人が「商品・サービス」などの具体的な事柄に関する情報を好みます。

また「本アカウント」を硬いトーン&マナーで運営していたり、「公式情報の発信のみに使う」と決めていたりする場合は、「サブアカウント」を作って緩めの投稿をするのもいいでしょう。

✅本アカウントとサブアカウントで「信念」や「メッセージ性」は揃える

ただし本アカウントとサブアカウントで「信念」や「メッセージ性」は揃えましょう。あくまで「本アカウントが硬いので、緩いサブアカウントを作る」など、真っ当な広報・PR戦略に沿って複数のアカウントを作るのみに留めることをおすすめします。

例えば企業としての「20代若者向けに前向きなメッセージを送る」という信念があるなら、本アカウントではやや硬いトーンでそれを発信しつつ、サブアカウントではやや緩く発信するなど。

一例として本アカウントでは「若者はとにかく努力しろ!」というムードにしつつ、サブアカウントでは「緩くできる範囲で頑張ればいいと思いますよ」という雰囲気の投稿をする、といったことはしません。

ポイント②:「興味・関心を持つユーザー」を増やすなら少しディープな投稿を

自社や商品・サービスに「興味・関心を持つユーザー」を増やすのが目的の場合、「最低限の興味・関心はあることを前提に、少し深い内容の投稿をする」ことを基本方針にするといいでしょう。「完全に興味・関心ゼロの層もターゲットにしよう」と考えると、できる投稿の幅が狭くなるのであまりおすすめしません。

さて投稿の具体的なポイントは主に以下の通り。

  • 商品やサービスに込めた想いなどを語る(性能よりも感情に訴えかける話題の方が心を掴みやすい)
  • X(Twitter)の「記事」機能など少し長文の投稿もする
  • ファンによる拡散を狙えるような投稿もする

X(Twitter)の「記事」機能で作成した記事は一定以上の興味・関心を持つ・持った人しか最後まで読まないものです(興味・関心が薄ければ読み始めても途中でやめる)。ただ、だからこそ読了まで進んだ人は一定以上にこちらに興味・関心を持ってくれたと判断できます。

また、「最後までお読みいただきありがとうございました。」「よろしければぜひリポストをお願いします」などと最後に書けば自然に拡散を促すことができます。最後まで読んだ人は興味・関心だけでなく、こちらへの好感度もある程度高くなっているので、拡散も期待できます。

ポイント③:「公式サイトのアクセスや購入者を増やす」ならある程度直接的な広報・PRを

集客する、つまり公式サイト・販売サイトへのアクセス数や購入者数を増やすのが主目的なら、ある程度直接的な広報・PRをするのがおすすめです。具体的には例えば以下の通り。

  • 商品・サービスに込めた想いやユニークな特徴を紹介しつつ「購入ページURL」などを貼る
  • 会員登録済や購入歴アリなど参加条件が厳しいキャンペーンを行う
  • SNSアカウントのフォロワーが興味を持ちそうなインフルエンサーに広報・PRをさせる
  • 商品・サービス・イベントなどの広告を打つ

すでにお伝えしましたが単に商品・サービスの性能を紹介するだけでは興味を持たれにくいので、それらに込めた想いや「思わず拡散したくなるユニークな特徴」などと共に購入ページURLを貼るのがおすすめです。

✅ただし露骨なセールスをするとユーザーのテンションが下がる

広報・PRやマーケティングの世界ではよく「セールスを一切せずに売るのが理想」と言います。実際、露骨なセールスをされると一気にテンションが下がってしまうユーザーは多いので気を付けてください。

現実的には全くセールスをしないのは難しいですが、主に以下を守るだけでも伝わり方が変わります。

  • 「買ってください」「登録してください」などの言葉は使わない
  • あくまで商品・サービスの紹介をするのみ。誘導も「販売ページはこちら」などの文言にする
  • 「十分に興味・関心が強まった人にだけ売る」という意識で。興味・関心が薄い人にゴリ押しして買わせない

2番目ですがつまり「こんな商品・サービスがありますよ」という広報・PRはしても、「買ってください!」とストレートな言葉は使わないということです。また、興味が薄い人に売ろうとすると基本的に「強引なセールス」と思われてしまうので、「日頃の投稿でユーザーの興味を強めておく」という意識で広報・PR投稿を継続しましょう。

広報SNSの目的は「認知度アップ」「興味・関心アップ」「集客」の3つ

広報・PR活動のためにも企業公式SNSアカウントを作るべきですが、目的を「認知度アップ」「興味・関心アップ」「集客」の3つに分けて考えると、投稿の方針にブレがなくなりますし、投稿内容も考えやすくなるのでおすすめです。

そして特に集客の際にやってしまいがちなのが、「買ってください」など直接的な言葉を使ってしまうミス。企業側としては「言わないと心配」くらいの言葉かもしれませんが、基本的には逆効果になるのでやめましょう。

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執筆者・監修者
上岡正明
経済記者・経済コメンテーター
戦略PRプランナー・著書26冊累計105万部のビジネス作家
登録者30万人のYoutuber
上岡正明

MBA(経営学博士前期課程修了)
多摩大学客員講師(18,19)
帝塚山大学客員講師(19)
登録者30万人のビジネス系YouTube

「スーパーJチャンネル」「めざましテレビ」「王様のブランチ」「クイズミリオネア」等の元放送作家。日本を代表するPR戦略の専門家で、企業広報のスペシャリスト。未上場から上場企業まで戦略PRを手掛けたクライアントは300社以上。

広報ブランディング、新規事業構築、外資系企業の国内イベント、海外プロモーション支援のコンサルティング会社代表。現在まで約20年間、実業家として会社を経営。これまでに三井物産、SONY、三菱鉛筆、日本瓦斯など200社以上の広報支援、スウェーデン大使館やドバイ政府観光局などの国際観光誘致イベントなどを行う。

代表的なコンサルティング案件としては、日本中の女性たちの心を動かした「表参道のパンケーキブーム」、1年で200万台以上を売り上げた「ふとん専用掃除機レイコップ」、世界が注目する食イベント「肉フェス」、1カ月で6000万人(日本の約半分)にバズらせた「ジャポニカ学習帳“昆虫の表紙が変わった?”」がある。

経営と並行してMBA(情報工学博士前期課程)取得。東京都中小企業振興公社講師。成蹊大学、多摩大学、帝塚山大学の客員講師。東洋経済新報社、ダイヤモンド社、朝日新聞出版社、PHP出版、総合法令出版社、アスコム社、大和出版、すばる舎、宝島社から累計21冊80万部の著書を上梓。

日本神経心理学会、日本行動心理学学会、行動経済学学会、一般社団法人日本行動分析学会、日本社会心理学会、一般社団法人日本小児心身医学会、認知神経科学会の各学会員。

日経ヴェリタス・東洋経済オンライン・ダイヤモンドオンライン・プレジデントの4大経済メディアで専門家として記事連載もおこなっております。お読みになりたい方はこちらからご覧下さい。

①:東洋経済オンラインでの連載記事
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④:日本経済新聞での連載記事