地産地消の原点回帰PR
コラム
経営戦略×PR
2015.12.01

地産地消の原点回帰PR

あっという間に今年ラストの月になりましたね。

年末年始は実家に帰省する方もいれば、温泉旅行など日頃の疲れを癒しに行かれる方も多いのではないのでしょうか。

旅行・地方遠征といえばご当地グルメ!ってことで、今日は青森県南地域で親しまれている
『十和田バラ焼き』のマーケティング戦略について書きたいと思います。

そもそもみなさん『十和田バラ焼き』ってご存知ですか?

牛バラとたくさんのたまねぎに醤油ベースの甘辛いタレで味付けしたものです。

今ではB-1グランプリで優勝したこともあり、ご当地グルメとして全国的に認知されています。

今日はそんな『十和田バラ焼き』を町おこしに起用したお話です。

具体的には、電源地域復興センターの事業選択を受けたことをきっかけに、市や商工会議所、一般市民の方から構成された調査検討会が設置され、綿密なマーケティング調査が行われました。

その結果、昔からあるバラ焼きへの高い認知度や味の高感度が再認識されるものでした。
また調査検討会の有志が中心となって、市民団体「十和田バラ焼きゼミナール」が結成されました。

上記の結果を踏まえ、町おこし戦略が検討されました。

それが、
【地域に昔から存在し、当たり前のように食されていたバラ焼きを、見た目や調理法を変えずに地元で普段食べられているスタイルのままで活用すること】となったそうです。

時間や費用をかけて無理に新しいメニューを開発する方法はリスクを伴い、ハードルも高いことから十和田市の町おこしには得策ではないと判断されたみたいです。

やみくもに新しいものの創造に走らず、まずは綿密なマーケティング調査によって、古くから地元にある食文化を掘り起こし、再評価して町おこしを図ったことが十和田の成功の大きな要因だったといえますね。

平行して、商標登録など知的財産権保護の対策もしっかり整えており、ここ最近、フリーライダーなどの被害が増えているので、守りの対策も抜け漏れない戦略となっていますね。

ご当地グルメは特別な観光資源や特産品がなくても、アイディア次第で地域ブランドを確立できることの好例です。

その結果、外部からの観光客の誘引、地域内の新たな雇用創出、6次産業化、交流人口の増加などの結果による地域活性化が期待できますね。

長くなりましたが、ご当地グルメを起用した町おこしの成功事例の紹介でした♪


執筆者・監修者
上岡正明
経済記者・経済コメンテーター
戦略PRプランナー・著書26冊累計105万部のビジネス作家
登録者25万人のYoutuber
上岡正明

MBA(多摩大学院経営情報学修了)
テレビコメンテーター
多摩大学客員講師(18,19)
帝塚山大学客員講師(19)
登録者24万人のビジネス系YouTube

「スーパーJチャンネル」「めざましテレビ」「王様のブランチ」「クイズミリオネア」等の元放送作家。日本を代表するPR戦略の専門家で、企業広報のスペシャリスト。未上場から上場企業まで戦略PRを手掛けたクライアントは300社以上。

広報ブランディング、新規事業構築、外資系企業の国内イベント、海外プロモーション支援のコンサルティング会社代表。現在まで約20年間、実業家として会社を経営。これまでに三井物産、SONY、三菱鉛筆、日本瓦斯など200社以上の広報支援、スウェーデン大使館やドバイ政府観光局などの国際観光誘致イベントなどを行う。

代表的なコンサルティング案件としては、日本中の女性たちの心を動かした「表参道のパンケーキブーム」、1年で200万台以上を売り上げた「ふとん専用掃除機レイコップ」、世界が注目する食イベント「肉フェス」、1カ月で6000万人(日本の約半分)にバズらせた「ジャポニカ学習帳“昆虫の表紙が変わった?”」がある。

経営と並行してMBA(情報工学博士前期課程)取得。東京都中小企業振興公社講師。成蹊大学、多摩大学、帝塚山大学の客員講師。東洋経済新報社、ダイヤモンド社、朝日新聞出版社、PHP出版、総合法令出版社、アスコム社、大和出版、すばる舎、宝島社から累計21冊80万部の著書を上梓。

日本神経心理学会、日本行動心理学学会、行動経済学学会、一般社団法人日本行動分析学会、日本社会心理学会、一般社団法人日本小児心身医学会、認知神経科学会の各学会員。

日経ヴェリタス・東洋経済オンライン・ダイヤモンドオンライン・プレジデントの4大経済メディアで専門家として記事連載もおこなっております。お読みになりたい方はこちらからご覧下さい。

①:東洋経済オンラインでの連載記事
②:ダイヤモンドオンラインでの連載記事
③:プレジデントでの連載記事
④:日本経済新聞での連載記事