会社を守るために重大な不祥事が発生時の広報対応9ステップ
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2026.05.28

会社を守るために重大な不祥事が発生時の広報対応9ステップ

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この記事では広報・PR担当者の皆さんに向けて、重大な不祥事が発生した際の対応のステップなどについてお伝えしていきます。

特に「今のところ不祥事は起きていないものの、あまり備えていないので心配」という方や、「過去が不祥事はあったが、きちんとした対応はできなかった」という広報・PR担当者におすすめの内容となっています。

本記事では、重大な不祥事ほど「防ぎ切れない」理由、そして不祥事に対応するにあたってのステップなどに関してお話ししますので、ぜひ参考にしてください。

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実は不祥事が重大なものであるほど「防ぎ切れない」理由とは?

不祥事の中には広報・PR部署などが主導してコンプライアンス研修を行うことで防止できるものもありますし、監視体制があれば「不祥事の芽」の時点で消し切れる場合も少なくありません。しかし実は不祥事が重大なものであればあるほど「防ぎ切れない」ともいえます。

なぜなら重大であるほど「個人の暴走」になる傾向にあるため。極端にいえば社外のプライベートにおける一般社員の犯罪行為などは、いくらコンプライアンス研修などをしたところで封じ込めることはほぼできませんよね。

しかし「個人の暴走」で起きた重大な不祥事にも広報・PR部署が主導して対応するしかない

しかし「個人の暴走なので見逃してください」はもちろん通用せず、明るみに出れば企業のイメージが非常に悪くなる可能性があります。「イメージ」だけならまだしも取引相手が離れていく、利益額が落ち込むなどのこともあり得ますよね。

そのためどのような不祥事でも基本的には対応するしかありません(静観する場合でもその判断は慎重に)。そして広報・PR部署には「外部に働きかける能力」や「外部をコントロールする能力」があるので、それを活かすためにも広報・PR部署が主導して対応することをおすすめします。

広報・PR担当者が知るべき重大不祥事が発生した際の対応9ステップ

それでは広報・PR担当者の皆さんに向けて、重大不祥事が発生した際の対応をステップ分けして解説していきます。挙げていく内容はあくまで一例ですので必要に応じてステップを入れ替えたり、中身を調整したりして備えてください。

ステップ①:対応の責任者を決定する|早々に社員に対して緘口令を出す

重大かどうかに限らず不祥事への対応はチームで行うのがおすすめですが、速やかに意思決定をして具体的なアクションを起こすのも大事ですが、対応責任者を決めておくといいでしょう。これによって様々な最終決定を責任者が下し、スムーズに動けるようになります。

ただし「不祥事を起こした(原因となった)張本人」を対応責任者にするのは(極端な人手不足の場合を除いて)好ましくありません。冷静な判断ができない可能性がありますし、何かを隠そうとする恐れも。本人ではなく、広報・PR担当者、法務部責任者、代表者(社長など)が担うといいでしょう。

また、この早い段階で社員に対して緘口令を出すことをおすすめします。具体的には個人的なメディア取材対応、SNSをはじめとした関連情報発信などを控えるように指示します。

特に「個人の暴走」の場合ほど「自分には一切関係がない」→「むしろ面白い」と考える社員が出やすいので、すぐに指示を出すことが重要といえます。「言わなくても一丸となって危機を乗り越えようとしてくれる」とは考えない方がいいです。

✅不祥事対応をする社員は通常業務を基本的に中断する

そして不祥事対応をする社員は基本的に通常業務を中断することをおすすめします。やはり収拾がつくまでは不祥事対応に集中するべきですし、通常業務を続けていると気が散ってミスなどが多発するかもしれないからです。

また、(不祥事の程度にもよりますが)そもそも通常業務がストップすると困る立場の人が対応にあたるべきではないともいえます。

ステップ②:不祥事対応用の窓口(問い合わせ先)を決める

特に重大不祥事が発生した場合はするべき行動が連続して発生しますし、その上で問い合わせやクレームも増えるものです。そのため混乱を避けるためにも、不祥事対応用の専用窓口(問い合わせ先)を作ることをおすすめします(元々所有している電話番号やメールアドレスなどで構いません)。

また、必要に応じて企業公式ウェブサイトなどに特別なQ&Aを掲載する、不祥事対応用の特設サイトを作って誘導するなども検討しましょう。

ステップ③:重大不祥事対応のスケジュールを決める(主に優先順位の話)

ステップ2まででおおよそ「具体的な対応を始める準備」が整うはずなので、続いて対応のスケジュールを決めましょう。

ただし「○日までに□□を済ませる」などの期日よりも、「タスクをこなす順番」などのアクションの優先順位をメインに決めるのがおすすめ。期日を定めたところでその通りに進むとは言い切れませんが、優先順位に関しては自分たちの中で明確にしておくべきだからです。

上でも触れましたが不祥事が重大なものであるほど混乱しやすくなるので、スケジュール決定などによって少しでも状況を鮮明なものにするのが重要といえます。

ステップ④:状況によって初動コメント|目安としてここまでで8時間以上経過している場合

状況によってはこの段階で初動コメントを出しておくことをおすすめします。目安として不祥事が世間的に明るみになってから8時間以上経過している場合、そろそろ「対応する気がないのか」「うやむやにする気か」などと思われるので速やかに発信しましょう。

コメントの内容としては「現在明確になっている事実に触れる」→「必要に応じて謝罪」→「詳細は現在確認中です」→「事態が明らかになり次第追って説明します」などと構成するといいでしょう。

あくまで「対応する意志があると世間に示すため」のコメントですので、ハッキリしていないことにまで憶測で言及するべきではありません。それに対しても「ごまかすつもりか」などの声が出るかもしれませんが一旦無視するしかありません(反応すると泥沼になります)。

✅どのような進行状況でも8時間を目安に一度コメントを出す

いずれにしても長時間経過して何も発信がないとイメージが悪くなるので、一切のコメントができていない場合は8時間程度を目安に上で挙げたような声明を出すことをおすすめします。8時間と聞くと短く感じるかもしれませんが、悪評が広がるには十分すぎる時間です。

ステップ⑤:事実確認

不祥事が明るみに出ていても「具体的に何が起きたか」を最初から正確に捉えることはできないはずです。そのため早めに事実確認を始めましょう。そのための具体的なポイントは主に以下の通り。

  • 不祥事を起こした特定の人間がいるなら事情聴取をする
  • 複数の人間が不祥事を発生させた場合は一人ずつヒアリングする(口裏合わせの防止)
  • 例えば「システムが重大な不具合を起こした」ならノウハウがある人に調査させつつ、関係者一人ひとりに話を聞く
  • 顧問弁護士などがいる場合は必要に応じて協力してもらう

重要なポイントとして「あくまでファクトチェックであって、特定の人物やグループの責任を追及する段階ではない」ということです。

不祥事対応チームの誰か一人でも「追求モード」に入ると進行が止まったり、他のメンバーも暴走したりする恐れがあるので、事前マニュアルなどで「まずはファクトチェック。」「責任の追求はその後」などと明文化しておくといいかもしれません。

「言われなくてもわかる」と感じるでしょうが、大きな不祥事で気が動転しやすい状況ではどうなってしまうわからないと考えておくべきです。

ステップ⑥:原因と責任の所在を明確にする

事実確認が済んだら原因と責任の所在を明確にします。ここでは例えば「気の緩みが起こした~」などの抽象的な表現でまとめず、「○○のチェック体制に問題があり~」などど具体的に整理しましょう(抽象的なまま発信するとさらに批判されかねない)。

また、原因が特定の社員だったとしても、その社員だけが「責任」を取れば(解雇、減給など)いいわけではなく、例えば「企業として」、もしくは「部署として」責任を取るべきケースもあるので冷静に判断しましょう。

一例として「企業として」責任があるなら上層部を刷新する、「部署として」責任があるなら部署のトップを入れ替えるなどのことが考えられます。

ステップ⑦:再発防止策を決める

続いて再発防止策を決めます。これも「チェック体制を整えて」くらいの曖昧なものではなく、具体的にどのようにチェックをするのか詳細に発表するなどがおすすめです。

また、最初にお伝えしたように一人の社員の暴走などは防止し切れないものですが、それでも「コンプライアンス研修を行って~」などと世間に対しては公表するしかありません。

ちなみに本当に一人の暴走(特に社外で発生した事件)なのであれば、再発防止策などを誠実に決めて実行することで「仕方がない」と理解を示してくれる人もいます。

ステップ⑧:謝罪や記者会見|社員の処分などがあればここで発表

続いて謝罪や記者会見をします。社員の処分や再発防止策などもここで発表するといいでしょう。謝罪や記者会見で述べるべきポイントは主に以下の通り。

  • 起きた事実を改めて述べる
  • 誤解があれば基本的に正す(○○という報道がありますが正しくは□□です、など)
  • 原因と責任の所在について述べる
  • 再発防止策を述べる
  • 社員の処分などについて述べる

おおよそここまで解説してきた内容を、第三者や専門知識(広報・PR系の専門用語も含む)がない人でも理解できるように語ります。

なお誤解があれば正したいところですが、「訂正してもメリットが薄いもの」に関してはひとまず放置するのも一つの手です。訂正という行為自体がマイナスイメージにつながる可能性もあるため。

ステップ⑨:以降は問い合わせ対応やメディア対応をしつつ徐々に通常業務に戻る

以降は問い合わせ対応や、メディア対応(主に広報・PR担当者が対応)などをしながら徐々に通常業務に戻っていきましょう。

経営を継続する以上はどのような不祥事があっても通常業務に復帰していくしかありませんが、具体的にどのタイミングで完全復帰が可能な状況になるかはわからないので、様子を見ながら進めていくしかありません。

広報担当者の不祥事対応は漏れなくスピーディーに

実のところ不祥事が重大なものであればあるほど「防ぎ切れない」側面があります。よって普段から広報・PR部署が主導して「(重大)不祥事における対応マニュアル」を作成しておき、万が一の事態において冷静かつスムーズに対応できるように備えておくことをおすすめします。

「なぜ広報・PR部署が?」と感じるかもしれませんが、それは対応時に必要になる「発信」、「対応」、「事態の見極め」などのノウハウが比較的ある部署だからです。もちろん他の部署が主導しても構いませんが、普段からサポートやアドバイスはするといいでしょう。

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執筆者・監修者
上岡正明
経済記者・経済コメンテーター
戦略PRプランナー・著書26冊累計105万部のビジネス作家
登録者30万人のYoutuber
上岡正明

MBA(経営学博士前期課程修了)
多摩大学客員講師(18,19)
帝塚山大学客員講師(19)
登録者30万人のビジネス系YouTube

「スーパーJチャンネル」「めざましテレビ」「王様のブランチ」「クイズミリオネア」等の元放送作家。日本を代表するPR戦略の専門家で、企業広報のスペシャリスト。未上場から上場企業まで戦略PRを手掛けたクライアントは300社以上。

広報ブランディング、新規事業構築、外資系企業の国内イベント、海外プロモーション支援のコンサルティング会社代表。現在まで約20年間、実業家として会社を経営。これまでに三井物産、SONY、三菱鉛筆、日本瓦斯など200社以上の広報支援、スウェーデン大使館やドバイ政府観光局などの国際観光誘致イベントなどを行う。

代表的なコンサルティング案件としては、日本中の女性たちの心を動かした「表参道のパンケーキブーム」、1年で200万台以上を売り上げた「ふとん専用掃除機レイコップ」、世界が注目する食イベント「肉フェス」、1カ月で6000万人(日本の約半分)にバズらせた「ジャポニカ学習帳“昆虫の表紙が変わった?”」がある。

経営と並行してMBA(情報工学博士前期課程)取得。東京都中小企業振興公社講師。成蹊大学、多摩大学、帝塚山大学の客員講師。東洋経済新報社、ダイヤモンド社、朝日新聞出版社、PHP出版、総合法令出版社、アスコム社、大和出版、すばる舎、宝島社から累計21冊80万部の著書を上梓。

日本神経心理学会、日本行動心理学学会、行動経済学学会、一般社団法人日本行動分析学会、日本社会心理学会、一般社団法人日本小児心身医学会、認知神経科学会の各学会員。

日経ヴェリタス・東洋経済オンライン・ダイヤモンドオンライン・プレジデントの4大経済メディアで専門家として記事連載もおこなっております。お読みになりたい方はこちらからご覧下さい。

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