落ち度がなくても炎上する時代にYouTuberが気を付けるべきポイント4選+対応方法4選
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2025.12.08

落ち度がなくても炎上する時代にYouTuberが気を付けるべきポイント4選+対応方法4選

記事を書いた人:Youtube登録者30万人【MBA保有のPRプランナー】上岡正明プロフィール

この記事ではYouTubeを活用したい広報担当者やPRマーケティングに興味のある全ての方に向けて、YouTubeが炎上する主な理由や、炎上時の対応方法などについてお伝えしていきます。

特に「すでに炎上経験があってそのときはうまく対応できなかった」という方や、「実際にはどのように対応するべきか知りたい」という方におすすめの内容となっています。

本記事ではYouTubeが炎上する主な理由、そして炎上した際の対応方法などに関して解説しますので、ぜひ参考にしてください。

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YouTubeが炎上する主な理由4選

まずはYouTubeが炎上する主な理由をいくつか挙げていきます。当然のものもあれば意外に感じるものもありますのでぜひ確認してください。

理由①:動画内容が不適切

例えば、食べ物で遊んでいる、撮影禁止のものを撮影した、ヤラセ、配慮のない発言など。近年「炎上するハードル」がかなり下がっているので気を付けましょう。特に企業がYouTube動画を投稿する場合、「一般人ではないのでもっと厳格さが求められる」などのことからさらに小さな理由で炎上することもあります。

理由②:YouTube外での不適切な発信

他のSNSやブログなどYouTube外での不適切な発信によって、YouTube動画のコメント欄などが荒れることもあります。そしてYouTubeが炎上すれば他の場所にも行き渡り、最終的には「あいつに関わるものは全部叩いていい」というレベルで炎上するかもしれません。

企業についても同様で、たとえ企業活動全体から見ればほんの一部の事柄が原因で炎上した場合でも「あの企業のものは全部ダメ」という扱いを受ける恐れがあります。

理由③:リアルでの不適切な行動

例えば店などの迷惑行為、恋愛関係での問題行動、犯罪行為、その他犯罪でなくてもモラルに反する行為など。

インターネットの世界以外での行動の場合は、ある程度の規模があるYouTubeチャンネルでないと炎上しないことも多いですが絶対ではありません。また、そのときは問題視されなくてもチャンネルが育って注目されるようになってから「実はあのとき○○チャンネルが」などと掘り返される可能性があります。

また、企業の場合、仮に大企業の一人の社員が問題を起こしただけでもYouTubeチャンネルに飛び火することが。その際、YouTubeにおいても適切な対応をしないと、「YouTubeというフィールドでさらに炎上する」→「企業全体がバッシングされる」などのことになりかねません。

理由④:特に理由(落ち度)がない

特に理由がなく(落ち度がなく)炎上することさえあります。具体的には例えば以下の通り。

  • YouTubeを通じて情報商材などを販売するにあたって「怪しい」「気に食わない」などと炎上する
  • 他のインフルエンサーなどの根も葉もない暴露(嘘)によって炎上させられる
  • 動画内発言の言葉尻を捉えられて炎上する
  • 似たチャンネル名のユーチューバーが問題を起こし、人々に勘違いで炎上させられる
  • 似た名前の企業が問題を起こし、勘違いで炎上させられる

下2つのレベルの本当に理不尽としか言いようがない理由で炎上することもあるので覚えておきましょう。

YouTubeが炎上した場合の対応方法4選

それではYouTubeが炎上した場合の主な対応方法をいくつか挙げていきます。紹介していくものの中で「楽な方法」ではなく、「適した方法」を選びましょう。炎上の規模によっては楽な方向に逃げたくなるかもしれませんが、それではさらに苦しくなるだけです。

対応方法①:謝罪する

こちらに明確な落ち度がある場合は謝罪を選択肢に入れましょう。謝罪時のポイントは主に以下の通り。

  • 何に対する謝罪なのか明確に
  • 誰に対する謝罪なのか明確に
  • 再発防止策を示す
  • 状況に応じて今後の活動方針を示す

よく「何について謝っていて、誰に対して申し訳ないのか」が全くわからない謝罪会見などを見かけますが、逆効果になりかねないので気を付けてください。合わせて具体的な再発防止策も示しましょう。防止策は客観的に見て「効果がある」と思えるものならシンプルで構いません。

また、「今後も動画投稿を続けさせていただきます」など活動方針を示した方がいい場合もあれば、一旦伏せておくべきケースもあります。この辺りは、あえて乱暴な表現を使いますが、「お前の活動方針なんて知ったことではない」と思われそうかどうかで決めることをおすすめします。

対応方法②:誤解を正す

誤解が原因で炎上している場合はそれを正すことを選択肢に入れましょう。その際のポイントは以下の通り。

  • どのような誤解が出回っているのか明言する
  • 「正しくはどうなのか」を明確に示す
  • 必要に応じて、誤解を触れ回っている人への対応を示す

注意点ですが、不必要にへりくだって「しかし誤解させた私も悪く……」などと言うのはNGです。「私が悪い」の部分だけが切り取られてさらに炎上する可能性があります。

対応方法③:無視する(状況を見ながら)

明確にこちら側に落ち度があったケースでも、必ず謝罪などをしなければならないわけではありません。場合によっては無視することも考えましょう。ただし、情報をシャットアウトするのではなく、あくまで状況を見ながら無視をし、炎上が酷くなるなどのことがあれば具体的な対応をします。

無視も検討するべきシチュエーションは主に以下の通りです。

  • 炎上の規模が小さい(大きいように見えて実はSNSなどで数人が騒いでいるだけなど)
  • 炎上に対応することで「何かあったんだ」とかえって広めてしまいそうな場合
  • 「炎上させている層」が明らかにターゲット層ではない

一番下についてですが例えば情報商材販売を主目的としてYouTube活動をするにあたり、「情報商材を買わないであろう層」や、「自分の情報商材について調べていなさそうな層」が騒いでいるだけであれば対応する必要がないという考え方です。

✅不要な対応をすると「応援している層」からの信頼や熱意が下がる可能性もある

これに限らず不必要に謝るなど間違った対応をすると、元々応援してくれている層からの信頼や熱意が下がる可能性があるので気を付けてください。

例えばSNSで誰か一人が騒いでいるとして、指示してくれる層はその何十倍、何百倍もいるかもしれません。本人のメンタル的にも「基本的に支持層の方を見る」のは重要なことですので覚えておきましょう。

特に近年人気ユーチューバーなどが「アンチへの対応に力を入れて、ファンが去っていく」という状態になっているケースが少なくありません。

✅逆に炎上の規模が小さくても燃えている範囲がピンポイントすぎるケースも

逆にほとんどの人が気付かないレベルの炎上でも、燃えている範囲がターゲット層と合致している場合は無視をせずに対応するべきです。よって、そもそも「見かけの炎上の規模」だけに惑わされないようにする必要があるのですね。

対応方法④:炎上商法(落ち度がなくブランディングに合う場合に限って選択肢に入れてもいい)

自分に落ち度があって開き直るタイプの炎上商法はおすすめしませんが、全く落ち度がないにもかかわらず炎上した場合は選択肢に入れても構いません。具体的な方法は例えば以下の通り。

  • 「○○で炎上したあの商品!」などの宣伝文句を使う
  • 炎上に対する弁明をしながらYouTubeチャンネルなどの宣伝をする
  • 「威力がありすぎて炎上した情報商材」などの宣伝をする

一番下についてですが情報商材の宣伝ができますし、「理解の浅い層によって炎上させられましたが、あなたなら価値がわかりますよね?」とアピールする効果も期待できます。ビジネスにおいて「わかる人にはわかる」という方向性で押し出すのも戦略の一つですので覚えておきましょう。

✅ただしブランディングに合わないなら小さな炎上商法でもやめる

ただしブランディングに合わないなら小さな炎上商法でも避けることをおすすめします。「嫌味だ」「そんなに怒るほど心が狭いのか」などと思われてしまう可能性があります。少なくとも「クリーンさ」を演出したい個人や企業はやめておくべきでしょう。

それどころか炎上商法のつもりがなくても炎上商法を受け取られることもあるので、そういったことがないように気を付けなければなりません。中には完全な不運としか表現できない事態になることもありますが、YouTube活動やビジネスをしている以上は仕方のないことです。

Youtuberは鎮静化を第一に動け(まとめ)

特にチャンネル登録者数を積極的に伸ばすタイプのYouTube活動をしている場合は徐々に認知度が上がっていくので、全く落ち度がなくても一生に一度は炎上すると考えておくくらいでちょうどいいです。そして実際に炎上した際には本記事の内容を参考に対応していただければと思います。

最も注意するべきは「とにかく謝罪」と考えず、炎上の鎮静化や燃え広がりの防止を第一に動くことです。そのためには、たとえこちら側に落ち度があっても無視(静観)をするべきケースもあるので覚えておきましょう。

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執筆者・監修者
上岡正明
経済記者・経済コメンテーター
戦略PRプランナー・著書26冊累計105万部のビジネス作家
登録者30万人のYoutuber
上岡正明

MBA(経営学博士前期課程修了)
多摩大学客員講師(18,19)
帝塚山大学客員講師(19)
登録者30万人のビジネス系YouTube

「スーパーJチャンネル」「めざましテレビ」「王様のブランチ」「クイズミリオネア」等の元放送作家。日本を代表するPR戦略の専門家で、企業広報のスペシャリスト。未上場から上場企業まで戦略PRを手掛けたクライアントは300社以上。

広報ブランディング、新規事業構築、外資系企業の国内イベント、海外プロモーション支援のコンサルティング会社代表。現在まで約20年間、実業家として会社を経営。これまでに三井物産、SONY、三菱鉛筆、日本瓦斯など200社以上の広報支援、スウェーデン大使館やドバイ政府観光局などの国際観光誘致イベントなどを行う。

代表的なコンサルティング案件としては、日本中の女性たちの心を動かした「表参道のパンケーキブーム」、1年で200万台以上を売り上げた「ふとん専用掃除機レイコップ」、世界が注目する食イベント「肉フェス」、1カ月で6000万人(日本の約半分)にバズらせた「ジャポニカ学習帳“昆虫の表紙が変わった?”」がある。

経営と並行してMBA(情報工学博士前期課程)取得。東京都中小企業振興公社講師。成蹊大学、多摩大学、帝塚山大学の客員講師。東洋経済新報社、ダイヤモンド社、朝日新聞出版社、PHP出版、総合法令出版社、アスコム社、大和出版、すばる舎、宝島社から累計21冊80万部の著書を上梓。

日本神経心理学会、日本行動心理学学会、行動経済学学会、一般社団法人日本行動分析学会、日本社会心理学会、一般社団法人日本小児心身医学会、認知神経科学会の各学会員。

日経ヴェリタス・東洋経済オンライン・ダイヤモンドオンライン・プレジデントの4大経済メディアで専門家として記事連載もおこなっております。お読みになりたい方はこちらからご覧下さい。

①:東洋経済オンラインでの連載記事
②:ダイヤモンドオンラインでの連載記事
③:プレジデントでの連載記事
④:日本経済新聞での連載記事