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この記事では広報・PR担当者の皆さんに向けて、雑誌掲載を狙うためのプレリリース作成のポイントをいくつか紹介していきます。
「新聞と比べてハードルが低いと思っていたものの、なかなか掲載されない」「そもそも何が雑誌掲載されるための要点なのかわからない」という広報・PR担当者は少なくないと思います。
そこで本記事では、雑誌掲載されやすくなるプレリリースのポイント、そしてプレリリースに入れたい要素などに関してお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。
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雑誌掲載されやすくなるプレリリースのポイント4選
それでは雑誌掲載されやすくするためのプレリリースのポイントをいくつか紹介していきますので、広報・PR担当者の皆さんはぜひ参考にしてください。「新聞よりも載りやすそうだから」など甘く考えているといつまでも採用されない可能性が高いため注意が必要です。
ポイント①:雑誌レベルではなく、コーナーレベルで指定する
雑誌関係者にアプローチをする場合、「この雑誌に載せてください」ではなく、「このコーナーに載せてください」とまで指定できると掲載率が上がります。雑誌関係者からすれば「自社の雑誌を読み込んでいて信頼できる」「コーナーのためになる情報を提示してくれそう」となるからです。
そのため掲載してほしい雑誌がある場合は、最低でも1年分のバックナンバーをチェックして「発信したい情報に合いそうなコーナー」を探しましょう。
逆に「とにかく雑誌内のどこでもいいので載せてください」となると、雑誌関係者としては扱いにくいですし、「どの雑誌に対して同じようなアプローチをしていそう」となるのでプレリリースなどが採用されにくくなります。
ポイント②:「掲載につながらなくてもいいです」というスタンスで情報提供や取材許可をする
雑誌関係者の中には「話を聞いても・取材をしてもすぐに企画にできない場合がある」「結局ボツになって掲載できない可能性がある」ということで後ろめたさを感じたり、取材などのアプローチ自体を諦めたりする人も少なくありません。
そのため「掲載につながらなくてもいいです」というスタンスで情報提供をしたり取材許可を出したりすることをおすすめします。そうすれば雑誌関係者も動きやすくなるので、ニュースバリューが「今一つ」くらいでも歩み寄ってくれるかもしれません。
メディア関係者に対して「アグレッシブでグイグイくる」「企業側・広報・PR担当者側の心情・都合などはあまり考えない」という印象を抱いている人もいるようですが、すべての人がそうというわけではないのです。
✅掲載につながらなくても意味はある
「とはいえ掲載につながらない可能性があるなら意味がない」と感じるかもしれません。しかし実際には直接雑誌掲載されなくても有意義ですので、積極的にアプローチすることをおすすめします。その主な理由は以下の通りです。
- 掲載されなくても作成したプレリリースや資料を他で活用できる
- 掲載されなくても雑誌関係者との関わりが生まれれば、別件でアプローチしやすくなる
- 忘れた頃に「あのときのネタは今も使えるでしょうか?」と連絡がくる場合も
- 別件で「何かネタはないでしょうか?」とアプローチしてくる場合も
ポイント③:企画書を送る
プレリリースを送るだけでなく、コーナーの企画書まで作成して提案する方法です。特に一度「掲載につながらない可能性もある取材」を受けている場合、その際に雑誌関係者から出た(聞き取りをした)キーワードを軸にすると作りやすいです。目安としては「レイアウトなどを除いて考えれば、アイデアをそのままコーナーで使えてもおかしくない企画書」を送るのが理想です。
ただしメディア関係者の中には「自分で作りたい」というプライドを持っている人もいるので、あまり細かく指定しすぎず、あくまで「アイデア出し」のレベルにしておくことをおすすめします。
なおこの企画書作成についても別の資料やプレリリースに流用したり、後々の関係性構築に役立ったりする可能性があるため、雑誌掲載につながらなくても無駄にはなりません。
✅企画書作成のポイント
様々なアイデアから企画書作成ができますが、共通するポイントは主に以下の通りです。
- とにかく数値やデータを多く用意する(どれが役立つかわからないため多い方がいいともいえます)
- ユーザーの声をまとめた資料を準備する(口コミ、レビューなど)
- 「自社や商品・サービスのアピール」ではなく「人々が知りたい情報の発信」「人々の役に立つ情報の発信」「社会問題の解決に役立つ情報の発信」を軸にする
プレリリースレベルでも自社の都合を優先しないことは重要ですが、企画書レベルでは特に当てはまります。「企画書を作ってまで自社のアピールだけをしたいのか……」と雑誌関係者に呆れられないようにしましょう。
また、「社会問題」とまで書いたので堅苦しく感じるかもしれませんが、「人々が知りたい情報の発信」も重要なので、例えば「今年のクリスマス向けグッズの□□」などライトなものでも構いません。
ポイント④:広告企画をチェックする
出版社の「広告を募集する営業部」などが、特集記事やスケジュールを事前に公開しているケースがあります。出版社の公式サイトなどで広告に関する情報を確認できるはずなので、ぜひチェックしましょう。
そして「特集記事の内容に沿うような提案」=「そのタイミングで雑誌関係者が欲しい情報」となって、採用されやすくなる可能性があります。
非常にテクニック的なやり方ではありますが、マッチしそうな情報があれば提供してみることをおすすめします。
雑誌掲載されるためにプレリリースに入れたい要素4選
続いては雑誌掲載されるためにプレリリースにできるだけ入れたい要素をいくつか紹介していきます。もちろん無理矢理入れる必要はありませんが、自然に含めることができる場合は、多少調整してでも入れることをおすすめします。
要素①:トレンドネタ
雑誌に限らずやはりメディア関係者はトレンド情報に敏感であり、できるだけ「今このような変化が起きています」「今の世の中にはこのような課題があります」「今、これが流行っています(これから流行りそうです)」などと伝えたがるものです。
そのため例えば新製品・新サービスのプレリリースを作成する場合、何かトレンドに絡められそうなのであれば積極的にやってみることをおすすめします。実際にアンケート調査などを行い、例えば「現在○○に興味を持つ人が○%」などと数的データを示すのもいいでしょう。
さらに近年では、一例として「X(Twitter)でのいいね件数○万件以上」など、SNSでのいいね数などの具体的な数値をアピールするようなやり方も多くなっているようです。ライトな話題の場合は試してみてもいいと思います。
要素②:最新技術や人気技術
最新技術や人気技術は読者からの反応がいい傾向にある話題のため、雑誌掲載もされやすいです。例えば該当しそうな技術によって作られた製品のプレリリースには、その技術について解説するスペースを広めに設けることをおすすめします。
さらに具体的な製品などがない場合でも、一例として「弊社が導入した○○技術」などのスタンスでプレリリースを作ることができるかもしれません。
そして「専門知識がなくてもわかるように新しさや将来性を伝える」、「信頼性の高いデータや裏付けを集める」などのことを意識してプレリリースを作成する(資料も用意する)と、説得力が出やすいです。
要素③:「人」の話題
多くの雑誌に「ユニークな経歴の人物(特に経営者)」を紹介しているコーナーがあり、特にビジネス誌には必ずといっていいほど、複数のインタビュー記事が掲載されているものです。
そのため経営者をはじめとするトップ層の社員に限らず、変わった背景を持つ社員がいる場合は、一度社内でインタビューなどをして情報を掴んでおくことをおすすめします。
要素④:組織運営や人事制度の話題
例えば「社員の離職率が低い企業が何をしているか」「安定して利益を出している組織のノウハウ」「○○を成功に導いた独自の人事制度」など。なぜ成功しているか、何をして成功したかなどのノウハウを載せたプレリリースも雑誌関係者に好まれやすいのでおすすめです。
たた、一例として「この人事制度にしたからこそ、成功したのだと思います」など、広報・PR担当者の主観で語るだけでは説得力がありません。そのため関連性を見出すことができるデータや、社内アンケート調査結果などを用意して、可能な限り信頼されるようにまとめることをおすすめします。
雑誌掲載を狙うことに特化したプレリリースまとめ
広報・PR担当者が雑誌掲載を狙うにあたってまず重要なのは「この雑誌に載りたい」ではなく、雑誌の研究をして「このコーナーに載りたい」という状態まで詰めることです。その上でプレリリースや企画書を作り、「掲載されなくてもいいです」というスタンスを取ると取材がさらに入りやすくなります。
また、トレンド、技術系、「人」の話、組織運営や人事制度の話題など、雑誌関係者が好むネタの傾向もあるので、可能であればプレリリースの中にこれらを交えましょう(もしくはそもそも話題のメインにする)。
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