企業ロゴを変更のプレリリースをするメリット・注意点および構成要素8選
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2025.02.07

企業ロゴを変更のプレリリースをするメリット・注意点および構成要素8選

➡記事を書いた人:Youtube登録者30万人【MBA保有の現役記者】上岡正明プロフィール

この記事では広報・PR担当者の皆さんに向けて、企業ロゴの変更に関するプレリリースに入れるべき要素などについてお伝えしていきます。

「企業ロゴが変わるので告知するべきとは思うものの、具体的にどうすればいいのか」とお悩みの広報・PR担当者に特におすすめの内容となっています。

本記事では、企業ロゴ変更のプレリリースを作成するメリット、プレリリースに入れるべき要素、プレリリース作成に関する注意点などに関して解説しますのでぜひ参考にしてください。

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企業ロゴ変更のプレリリースを作成・配信する3つのメリット|広報・PR

それでは企業ロゴ変更のプレリリースを作成・配信することのメリットをいくつか紹介していきます。公式サイトやSNSだけでも告知はできますが、あえてプレリリースを書くことにはどのようなメリットがあるのでしょうか。

メリット①:ロゴデザイン変更の理由が伝わる

自社サイトやSNSで告知するだけでは「新しいロゴの発表」にしかなりにくいものの、プレリリースで詳細に発表してそれがメディア採用されれば、広く「そのロゴにした理由」「古いロゴとの関係性」などを伝えることができます。

メリット②:自社の理念や今後の展望などを伝えることもできる

何かきっかけがあるからこそロゴを変更するはず。そのためロゴ変更の発表に伴い、自然と自社の理念や今後の展望などを伝えることができるのではないでしょうか。特にロゴデザインに直接的に「想い」が反映されている場合は、プレリリースを作成・配信することをおすすめします。

メリット③:自社そのものや商品・サービスの認知度が上がる可能性も

ロゴをきっかけに自社そのものや商品・サービスの認知度がさらに上がる可能性もあります。

これまで全く自社について知らなかった人がロゴ変更の話題を知って注目してくれたり、「名前だけは聞いたことがある」というレベルの人が、公式サイトなどにアクセスしてくれたりするかもしれません。

企業ロゴ変更についてのプレリリースに入れるべき8つの要素

それでは企業ロゴ変更に関するプレリリースに入れるべき主な要素を紹介していきます。単に「新しいロゴはこれです」だけではプレリリースとして仕上げる意味がありませんので、必要なポイントを抑えておきましょう。

①:旧ロゴと新ロゴ

新ロゴだけでなく旧ロゴも載せてください。2回以上ロゴを変更してきた歴史があり、かつすべてに関連性がある場合は全部のロゴを載せるといいでしょう。古くからのロゴを載せれば「長く続いている企業です」というアピールにもなります。

②:ロゴ変更の理由や背景

何も知らない人でも理解・納得できるようなロゴ変更の理由や背景を用意しましょう。具体的には主に以下のことを書きます。

  • ロゴ変更のきっかけ(新サービスの開始に合わせてのこと、企業理念の一新に伴って、など)
  • ロゴへの想いの変化
  • 変更に伴って商品やサービスは変わったのか(変わらないならそのように書く)

ロゴ変更をしても商品・サービスは変わらないという企業もあるでしょう。それはもちろん構わないのですが、それでも例えば「これからも同じ品質を守り続ける」などポジティブに書くことをおすすめします。

✅代表者やデザイナーに話を聞いておく

(ロゴ変更に関するプレリリースに限りませんが)代表者やデザイナーなどの関係者に、きちんと話を聞いておきましょう。広報・PR担当者の想像だけで書くと「ズレ」が生じたり、「勝手なことを書くな」と反感を買ったりする恐れがあります。

③:新しいロゴのコンセプト

新しいロゴのコンセプトも書きます。例えば以下の通りです。

  • 企業名の頭文字を取ったアルファベット
  • 使われている3色はそれぞれ「○○」「□□」「△△」を表している
  • 少し右上が上がっていることで「これからも成長していく」と宣言している

②で解説したように新しいロゴにも理念などが込められているはずですが、このようなより直接的な説明も必要です。

④:ロゴ作成に関わった人や代表者のコメント

②~③のような解説をしつつ、さらにロゴ作成に関わって人や代表者のコメントも載せることをおすすめします。これによって、ロゴへのこだわりやストーリーをさらに詳しく・情熱的に伝えることができるはずです。

これが新商品・新サービスなどのプレリリースなら「個人的な想い」よりも「商品・サービスのコンセプト・特徴」などが重要な場合が大半です。しかし企業ロゴは売り物ではないので、携わった人の想いをかなり濃く載せて構いません。

⑤:新ロゴの使用開始日

新ロゴの正確な使用開始日も書いておきましょう。

プレリリースとは別に、取引先などにも新ロゴの情報をメールなどで伝えるかもしれません。

しかし「ロゴの情報」は直接事業に関わらないケースもあるため、「メールはあまり真剣に読まない」→「(プレリリースが採用されての)記事などでロゴの情報を正確に知る」→「取引先も、使用開始日から正確に変更してくれる」という流れが発生する可能性があります。

⑥:あればその使用開始日を選んだ理由も

その新ロゴ開始日を選んだ特別な理由がある場合はそれも書いておくと、メディア関係者が興味を持ってくれるかもしれません。例えば「近年のトレンドを受けて」「10周年だから」「この冬打ち出す新サービスに合わせて」など。

ただ、理由がなければ無理に書くべきではありません。強引に理由を作ると怪しくなって、メディア関係者からの反応が悪くなる可能性があるためです。「その使用開始日を選んだ理由」がなくても、ロゴ自体のコンセプトや想いがしっかりしていれば問題はないのでご安心を。

⑦:自社そのものや商品・サービスの概要

企業ロゴから自社そのものや商品・サービスに興味を持ってくれる可能性もありますし、そもそもメディア関係者もあなたの会社のことを知らないかもしれません。そのため自社そのものや商品・サービスの概要も簡単に書いておきましょう。

特にロゴ変更に直接的に関係する商品やサービスの情報はしっかり記載しておくべきです。

⑧:あればロゴ変更に関する説明会やキャンペーンの情報も書く

ロゴ変更についての説明会やキャンペーン企画などがある場合は、それについてもプレリリースに書きましょう。ロゴ変更そのものには全く興味が出なかったメディア関係者も、そちらには関心を抱いてくれるかもしれません。

企業ロゴ変更に関するプレリリースの注意点5つ

続いて企業ロゴについてのプレリリースに関する注意点をいくつか紹介していきます。

「自社の企業ロゴについて知り尽くしている広報・PR担当者」と「初めて情報を知るメディア関係者」との間で、様々な誤解が生じ得るので気を付けなくてはなりません。

注意点①:企業ロゴとブランドロゴがある場合は両方について説明する

自社ブランドがある企業の中には、「企業ロゴ」と「ブランドロゴ」をそれぞれ別に持っているところが少なくありません。該当する場合は、企業ロゴとブランドロゴの両方について説明しましょう。そうでないとわかりにくいです。

企業ロゴとブランドロゴを両方変えるのであれば、見出しを分けて両方のコンセプトなどを紹介します。どちらか一方だけを変更する場合も、例えば「企業ロゴに変更はありません」などと明記しつつコンセプトの解説もします。

注意点②:周年記念ロゴを作る場合は混乱が起きないように注意する

10周年や20周年などの記念ロゴを作る企業も多いですが、「企業ロゴ自体は変更せず、周年記念ロゴを特別に作る」という場合もよくあるので、混乱がないように明記しましょう。

例えば「10周年記念特別ロゴを新たに作成」などと書くといいでしょう。逆に周年記念をきっかけに企業ロゴ自体を変更するのであれば、「20周年記念で企業ロゴを刷新」などと記載することをおすすめします。

注意点③:ロゴについてのガイドラインを載せる

メディア掲載時など、自社以外で全く制限なくロゴを使われるとトラブルになる可能性があるので、明確なガイドラインを作ってそれをプレリリースに載せましょう(SNSや公式サイトなどにも載せておくべきです)。

また、企業ロゴとブランドロゴなど複数のロゴがあってルールが異なる場合は、それぞれのルールを誤解のないように書く。旧ロゴと新ロゴでガイドラインが大きく変更するのであれば、変更点をわかりやすく記載しましょう。

注意点④:ロゴのダウンロード素材を用意する

ロゴのダウンロード素材がないとメディアなどに取り上げてもらいにくくなるので、新ロゴの利用開始日より前に準備しておきましょう。一応プレリリースから無理矢理画像保存すればロゴを使えるかもしれませんが、メディア側もそれは避けたいはずです。

ダウンロード素材ですが、少なくとも「印刷用素材(雑誌や新聞用)」と「デジタル素材(インターネット記事などに使う)」の2タイプを用意しておくことをおすすめします。

注意点⑤:プレリリースのタイトルに注意

プレリリースのタイトルだけで、「どの企業が」「どのような理由で」「ロゴを変更した」までわかるようにしましょう。ロゴ関連のプレリリースもメディア関係者にたくさん届くので、タイトルの段階でハッキリ明かして埋もれないようにした方がいいです。

「プレリリースのタイトルを読んでもらえる」という時点で、「プレリリースが添付されたメール」は開いてもらえています。そのため「タイトルには意外性を持たせてすべては説明しない」という手法もありますが、ロゴ関連のプレリリースではおすすめしないやり方です。

なお「プレリリースが添付されたメール」についても、やはり「どの企業が」「どのような理由で」「ロゴを変更した」までわかるようにするべきです。

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執筆者・監修者
上岡正明
経済記者・経済コメンテーター
戦略PRプランナー・著書26冊累計105万部のビジネス作家
登録者25万人のYoutuber
上岡正明

MBA(多摩大学院経営情報学修了)
テレビコメンテーター
多摩大学客員講師(18,19)
帝塚山大学客員講師(19)
登録者24万人のビジネス系YouTube

「スーパーJチャンネル」「めざましテレビ」「王様のブランチ」「クイズミリオネア」等の元放送作家。日本を代表するPR戦略の専門家で、企業広報のスペシャリスト。未上場から上場企業まで戦略PRを手掛けたクライアントは300社以上。

広報ブランディング、新規事業構築、外資系企業の国内イベント、海外プロモーション支援のコンサルティング会社代表。現在まで約20年間、実業家として会社を経営。これまでに三井物産、SONY、三菱鉛筆、日本瓦斯など200社以上の広報支援、スウェーデン大使館やドバイ政府観光局などの国際観光誘致イベントなどを行う。

代表的なコンサルティング案件としては、日本中の女性たちの心を動かした「表参道のパンケーキブーム」、1年で200万台以上を売り上げた「ふとん専用掃除機レイコップ」、世界が注目する食イベント「肉フェス」、1カ月で6000万人(日本の約半分)にバズらせた「ジャポニカ学習帳“昆虫の表紙が変わった?”」がある。

経営と並行してMBA(情報工学博士前期課程)取得。東京都中小企業振興公社講師。成蹊大学、多摩大学、帝塚山大学の客員講師。東洋経済新報社、ダイヤモンド社、朝日新聞出版社、PHP出版、総合法令出版社、アスコム社、大和出版、すばる舎、宝島社から累計21冊80万部の著書を上梓。

日本神経心理学会、日本行動心理学学会、行動経済学学会、一般社団法人日本行動分析学会、日本社会心理学会、一般社団法人日本小児心身医学会、認知神経科学会の各学会員。

日経ヴェリタス・東洋経済オンライン・ダイヤモンドオンライン・プレジデントの4大経済メディアで専門家として記事連載もおこなっております。お読みになりたい方はこちらからご覧下さい。

①:東洋経済オンラインでの連載記事
②:ダイヤモンドオンラインでの連載記事
③:プレジデントでの連載記事
④:日本経済新聞での連載記事