PR会社の裏技!プレリリースを最大限活用する秘訣は読み手の6種類の感情にあった
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2024.12.11

PR会社の裏技!プレリリースを最大限活用する秘訣は読み手の6種類の感情にあった

この記事では広報・PR担当者の皆さんに向けて、プレリリースを書く際に意識するべき読者の感情や、それへの寄り添い方などに関して解説していきます。

「どことなく無機質なプレリリースになってしまう」「自分でも淡々としすぎていていまいちに思える」とお悩みの広報・PR担当者に特におすすめの内容となっています。

本記事では、プレリリースと読者の感想についての3つのポイント、そしてプレリリースの読者が抱きやすい6種類の感情と、それに寄り添う方法などについてお伝えします。

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プレリリースと読者の感情に関するポイント3つ|広報・PR

それではプレリリースと読者の感情に関するポイントについて順番を追って解説していきます。話題は「感情」のことですが論理的な内容ですのでわかりやすいと思います。

①:大前提として読み手の感情を動かす必要がある

まず大前提としてプレリリースなどを書く場合、その内容によって読み手の感情を動かす必要があります。

逆にいうと感情がほとんど動かない無機質なプレリリースでは、メディア担当者にも採用されにくいです。メディア担当者自身の心が動かなければ、「これは読者の心にも響かないだろう」と判断されてしまいます。

②:読み手がどのような感情を持つのかイメージする

そして読み手がどのような感情を持つのかイメージすることも大事です。「これでとにかく感情が動くはずだから後は手を抜いて書けばいい」と思っていると質の高いプレリリースにはなりません。

感情の種類としては、プラスの感情として「喜び」「楽しさ」「プラスの驚き」など、そしてマイナスの感情として「不安」「怖い」「嫌だ」「悲しい」「怒り」「マイナスの驚き」などに分けることができます。

③:読み手の感情に寄り添う

そして読み手が抱いているであろう感情に寄り添います。

プラスの感情であれば例えば「楽しいですよね」「もっと楽しくなる情報があるのです」というつもりで情報をプレリリースに書いていく。

マイナスの感情であれば例えば「このままでは不安ですよね」「弊社はそれに注目して新サービスの○○を始めました」などと書くことで、その感情を軽減するようなプレリリースにしていきます。

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広報・PR担当者がプレリリースで意識するべき読者の6種類の感情と寄り添い方

それでは広報・PR担当者がプレリリースを作成する上で意識するべき読者の6種類の感情と、その感情への寄り添い方について解説していきます。例えば「とにかく情報を余さず書けばOK」とだけ考えていると、不思議と感情への寄り添い方がおろそかになりやすので気を付けてください。

①:喜び・嬉しさ・楽しさ

例えば「アイスクリームの新商品が出ます」という情報を見た読者は、「新しいアイスクリームなんて嬉しい!」という感情になることでしょう。

そして「嬉しいですよね」「しかもこのアイスクリームには変わった特徴があるのです!」と畳みかけることで、さらに喜びや嬉しさを引き出しつつ、情報を見せ続けることができます。

これ以降で解説していく「感情」にも同じことが言えますが、プレリリースを書きながら「たった今これを読んでいるメディア関係者はどのような感情になっているか」「どうすればその感情に寄り添えるか、揺さぶれるか」などを想像・計算しながら書き進めましょう。

②:不安・怖い

プレリリースに限らず広報・PRにおいてよくある手法ですが、例えば「10年以内に○○(良くない自体)が起こる確率が80%」「それにもかかわらず対策をしている人は20%」などと書いて、まずは不安や恐怖を引き出します。

そして「その点に注目し、誰でも簡単に対策できる商品を開発しました」などと書くことで、「良かった、この商品を使えば大丈夫かもしれない……」などと安心してもらいます。

ポイントはあくまで「その恐怖を軽減するために弊社は○○をしました」というスタンスを取ることです。

例えば「でも弊社の商品を買えば大丈夫です!」という態度が強すぎれば質の低いセールスにしか見えませんし、「弊社の商品を買わないと大変なことに!」では恐怖をさらに強めるだけで寄り添えておらず、好ましくないので気を付けてください。

<h3>③:悲しい</h3>

こちらについては「社会にはこういった悲しい現状があります(データ、実際の出来事などを並べる)」という内容を書いて、まず読み手の「悲しい」という感情を引き出します。そして例えば「だからこそ弊社は○○(ボランティアなど社会に貢献する活動)という取り組みをしています」などと続ける。

するとメディア関係者などに「この悲しい現状を変えるためにも記事で取り上げてみようか……」「読者も共感して活動を始める人が増えるかもしれない」などと思わせることができる可能性があります。

ポイントは基本的にほとんど「事実」だけを伝えて、不必要に悲壮感を演出しないようにすること。例えば「弊社はこの現状を非常に悲しいと感じて~」などと書いてしまうと、(言い方は悪いですが)かえって鼻につくかもしれません。

④:プラスの驚き

こちらについては例えば「実は弊社の過去の○○という商品はこれほど売れたのです」などと書いて、読み手に「この商品がこんなに!」と驚かせます。そして一例として「今回はこれのグレードアップ商品をさらに発売します」などと続けてさらに驚かせます。

イメージとして、「こんなに驚かせてくれるなんて、楽しくなっちゃうなあ!」とメディア関係者などをハイテンションにさせるくらいの意識でプレリリースを書くのがポイントです。

⑤:マイナスの驚き

上で解説した「不安・怖い」と構造は少し似ていますが、例えば「歯磨きを毎日している人は90%、でもきちんと磨けている人は10%です」などと驚かせてから、「そこで歯磨きをしやすくするための商品を発売します」などと読み手に寄り添います。

もしくは「人間は人生の3分の1を無駄にしています」などと驚かせてから、「3分の1とは睡眠時間のことであり、眠りを深くして人生をより充実させるために~」などと展開して、読み手を「なんだそういうことか……」と安心させる、もしくはクスっとさせるイメージです。

✅「意外な文章」と「種明かし」のうちの、「意外な文章」をメールなどのタイトルにしない

「意外な文章」で引き付けてから「種明かし」をする手法を使う広報・PR担当者は多いですが、この「意外な文章」の部分をメールのタイトルにしないようにしましょう。

メールのタイトルは「メールを開いてもらうため」にもシンプルでわかりやすいものにする必要があります。例えば「新商品情報のご紹介|株式会社○○広報・PR担当□□」など。

ただ、メールを開いたら、本文には目を通してもらえる可能性が高いので、「プレリリースが入ったメールのタイトル」を意外な文章にするのはNGですが、「開いてから読むプレリリースのタイトル」に意外性を含めるのはOKです。

<h3>⑥:嫌い、嫌悪感</h3>

こちらも「不安・怖い」に構造は近いですが、例えば「○○地方の家1軒あたり平均○匹のゴキブリが潜んでいます」などと書く。そして「ゴキブリって本当に嫌だな……」と嫌悪感を抱いてもらってから、「そこで弊社はゴキブリ駆除のための商品を……」などと書いて安心させます。

もしくは「犯罪の件数は~」などから書き始めて、同じような構造で書き進めていくなど。

このように「誰もが嫌いなもの」という「共通の敵」を出して文章を書くことで、「確かに嫌いだ」「だからなんとかしたいよね」などの共感を得やすくなります。

読み手の顔を具体的に思い浮かべながらプレリリースを書きましょう

そして読み手の顔を具体的に思い浮かべながらプレリリースを書くと、さらに読者の感情に寄り添いやすくなるためおすすめです。「さすがに感情論が過ぎる」と感じるかもしれませんが、やってみて損はないので試してみてはいかがでしょうか。

読ませたいメディア関係者を知っているならその人を想像する

面談したことがある、何回かプレリリースをメディア採用してもらっているなどの理由で、「プレリリースを読ませたいメディア関係者」の顔や人となりを知っている場合は、その人のことを想像しながらプレリリースを作成するとより効果的です。

そういったメディア関係者がいない場合は、「なんとなく思い浮かぶ想像上のメディア関係者」や「好きな創作物に出てくる新聞記者」などでも構いません(アニメなどに出てくるあまりにも特殊な性格のメディア関係者を想像するのは考え物ですが)。

プレスリリースの読み手が持つ6種類の感情活用法(まとめ)

ベテランの広報・PR担当者でも、プレリリースなどの読み手の感情を完全にコントロール・想像することはできません。しかし、それでも「ここでこう感じるはず」「だからこのような表現で寄り添って……」などとイメージしながら書けばメディア関係者からの反応も良くなりやすいです。

一歩間違えると感情の部分を忘れて、「とにかくウケる要素を盛り込む」「フックとなる表現を大量に入れて……」などと考えがちですが、人の気持ちを大事にしながらプレリリースを作成することをおすすめします。そうした方が広報・PR担当者としても楽しいですよ。

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執筆者・監修者
上岡正明
経済記者・経済コメンテーター
戦略PRプランナー・著書26冊累計105万部のビジネス作家
登録者25万人のYoutuber
上岡正明

MBA(多摩大学院経営情報学修了)
テレビコメンテーター
多摩大学客員講師(18,19)
帝塚山大学客員講師(19)
登録者24万人のビジネス系YouTube

「スーパーJチャンネル」「めざましテレビ」「王様のブランチ」「クイズミリオネア」等の元放送作家。日本を代表するPR戦略の専門家で、企業広報のスペシャリスト。未上場から上場企業まで戦略PRを手掛けたクライアントは300社以上。

広報ブランディング、新規事業構築、外資系企業の国内イベント、海外プロモーション支援のコンサルティング会社代表。現在まで約20年間、実業家として会社を経営。これまでに三井物産、SONY、三菱鉛筆、日本瓦斯など200社以上の広報支援、スウェーデン大使館やドバイ政府観光局などの国際観光誘致イベントなどを行う。

代表的なコンサルティング案件としては、日本中の女性たちの心を動かした「表参道のパンケーキブーム」、1年で200万台以上を売り上げた「ふとん専用掃除機レイコップ」、世界が注目する食イベント「肉フェス」、1カ月で6000万人(日本の約半分)にバズらせた「ジャポニカ学習帳“昆虫の表紙が変わった?”」がある。

経営と並行してMBA(情報工学博士前期課程)取得。東京都中小企業振興公社講師。成蹊大学、多摩大学、帝塚山大学の客員講師。東洋経済新報社、ダイヤモンド社、朝日新聞出版社、PHP出版、総合法令出版社、アスコム社、大和出版、すばる舎、宝島社から累計21冊80万部の著書を上梓。

日本神経心理学会、日本行動心理学学会、行動経済学学会、一般社団法人日本行動分析学会、日本社会心理学会、一般社団法人日本小児心身医学会、認知神経科学会の各学会員。

日経ヴェリタス・東洋経済オンライン・ダイヤモンドオンライン・プレジデントの4大経済メディアで専門家として記事連載もおこなっております。お読みになりたい方はこちらからご覧下さい。

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