BtoB企業の広報やPR活動のコツとポイント!思い込みを捨て企業広報として成長しよう
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2023.04.13

BtoB企業の広報やPR活動のコツとポイント!思い込みを捨て企業広報として成長しよう

広報になりたての方や、まだ自信を持つことができていない人、経験のある方でも、悩みは様々だと思います。そのなかでも、共通の悩みとして挙げられるのが、「自社のことをより広く知ってもらいたい」「メディアへの露出を増やしたい」「効果的なプレスリリースを出したい」ということだと思います。

ただもう一つ、以外と見落としがちなのが、広報はこうあるべきという思い込みです。広報としてもう1歩成長できるようになるために、まずは、思い込みを捨てることから始めてみましょう。

BtoB企業はメディアに取材されにくい?

BtoB広報

まずは、なぜ、BtoB企業はメディアに取材してもらえないという思い込みがあるのでしょうか。このあたりから詳しく解説してきましょう。

そもそもBtoBとは

BtoBは、ビジネス・トゥ・ビジネスの略で、企業に対して、商品やサービスを提供している企業のことです。新聞や雑誌、テレビ、インターネット、SNSなどの、視聴者や読者は個人です。そのため、メディアは個人がお客様となっている、BtoC企業を取り上げることが多いです。

なぜBtoB企業は取材してもらえない思い込みが生まれるの?

広報担当者の間では、まことしやかにBtoBだから取材してもらえない、という思い込みが生まれてしまいます。しかし、メディアは、BtoB企業であるかどうかはあまり気にしていません。

BtoB企業は専門的で高度な知識を持っている

BtoB企業は、その企業が属している業種や業界には、専門的で、高度な知識を持っています。広報担当者は、この利点を、メディア関係者に売り込みましょう。その利点を生かして取り上げてもらうことで、その知識が、視聴者には興味喚起されたり、社会に貢献できると知ることができる情報となります。そして、企業側は、会社のことを知ってもらえてWin-Winとなれます。

 

経験豊富な広報担当ほどメディアに信頼されるわけではない

正直言うと、広報担当者の経験も、メディアとのリレーションにはあまり関係がありません

実はメディア関係者はそれほど、広報担当者の経験を気にしません。何年働いているかを気にするのではなく、謙虚で丁寧な担当者が信頼されます。なぜなら、メディア関係者にとっては、信頼できる広報こそが、最も重要な情報源だからです。

 

リリースをたくさん出せばよいわけではない

プレスリリースを多く数を出すことが目的になってしまう、ということが最終的な到達地点にになってしまうことも良くあります。そんな時には初心に戻り、プレスリリースの本来の目的を思い出しましょう。そこで大切なのが、広報活動自体の、目的を思い出すことです。

広報・PRの目的は、メディアでの前向きな記事の掲載を通じて、自社の知名度・信頼度を向上させたり、イメージアップを図ったりすることです。決して、数多く出せばいいというわけではありません。取り上げられなければ意味がないのです。
プレスリリースを出すことは、とても大切ですが、それ以上に出す数にとらわれず、質の高い掲載で、メディアで取り上げてもらえる数を意識しましょう

 

プレスリリースはまったく意味がないと思われている

広報関係者の一部には、プレスリリースを出すことには、まったく意味がないと思っている方もいます。この思い込みも大きな誤解です。なぜでしょうか。

そう考えられてしまう理由

プレスリリースを出した時点で、ニューズリリースとなり、メディア関係者には、既知のニューズとして扱われてしまうことや、プレスリリースのほとんどは、ごみ箱行きとなっている現状があります。

リリースの中にも取り上げられるものもある

確かに、せっかく苦労しても作ってもほとんど相手にされないことは、よくあります。しかし、プレスリリースの中にも、取り上げられる記事はあります。独自ニュースだけでは、すべてのメディアを埋めることはできません。そして、締め切りもあります。

そんな時、広報担当者が、プレスリリースを送信して、電話で短時間の説明してくれた中には、ちょうどほしかった情報だということで、掲載が決まることもあります。
そのために、メディア関係者との、普段からの良好な関係を築いておくことや、地道なリスト作りも大切です。

BtoB企業に広報は無理という思い込みを捨てよう

ここまで、広報担当者が抱えがちな「思い込み」について解説してきました。

なぜ、このような思い込みがるかというと、そもそもBtoB向けの広報のやり方がわからない、という問題が根底にあるようです。BtoCと違って、BtoBは、商品が身近でないことが多いです。BtoCであれば、商品が店頭で多くの人の目に触れて、自然と身近に感じられます。しかし、実はそこがチャンスなので、BtoBこそ広報に力を入れましょう。

そこで最後に、広報担当者が必ず知るべきBtoB広報の4つのコツについて詳しく紹介してきます。

 

BtoB広報を効果的に高めるコツ4選

ここからは、より効果的な広報のコツを4つ紹介していきます。

① 秘訣はネタ作りとメディア関係者への信頼関係

面白いネタ作りや、メディア露出のための、メディア関係者と信頼関係構築には、ある種のコツがあります。いくら広報担当者に熱意があっても、やみくもにプレスリリースを送るだけでは、メディア関係者から興味を持ってもらえる可能性は低いです。

その解決策となる1つの効果的な方法として、メディア側のネタ切れの時期を狙うことです。典型的なネタ枯れの時期は、企業が夏休みに入りやすい8月です。この時期に、ここぞというネタを持ち込んでみましょう。

もちろん、普段から電話を重ねて、ある程度名前も覚えられていたり、この広報担当者は、いつも面白いネタを持ってきてくれる。という印象付けができていれば、さらに成功確率は上がります。

② 成功のカギは相手の立場になって考えられるか

新任の広報では、代表電話から、なかなか、繋いでもらえなかったりすることも多いでしょう。そんなときには、メディア関係者は常にネタを欲しているという、相手側の立場になって考えてみましょう。

あらかじめ伝えるべきリリースのセールスポイントを箇条書きにしておき、「こんなネタがあるのでつないでください」と言ってみると、意外と繋いでくれるともあります。PR活動もセールスだ、という気持ちを大切にしてください。

③ 広報担当者につないでもらえなかったら、冷却期間をおいて再チャレンジ

電話をしているなかで、担当者に繋いでもらえないこともたくさんあります。本当に不在だったり、軽くあしらわれてしまうこともあります。

そんな時には、冷却期間をおいて、再度チャレンジしてみましょう。2週間程度空けたら、担当の受付が変わっていて、繋いでくれるなんてこともあります。

④ まずは行動しよう

最初の一歩がなかなか踏み出せない、という方は、まず、大きな書店に行ってみましょう。そこで雑誌や新聞コーナーを見て、実際に手に取って、ぜひ、このメディアに自社の記事を掲載してもらいたい、という気持ちを強く強く感じてみてください。

メディアに掲載してもらう、というイメージが湧き上がり、掲載してもらうためには何が必要か、具体的なプランが見つかるかもしれません。

あるいは、広報PRの書籍をいくつも読むのも効果的です。最初の一歩を踏み出す前に、書籍をいくつか読んでおくと、同じ量の努力をしても、より多くの成果と、高い効率を出すことができます。ぜひ試してみてください。

 

まとめ

広報・PRで自信を持つための「陥りやすい思い込み」は、知っているだけでも事前の対策ができたりと、大きな結果の違いを生みだします。

知らないことは、まず、気が付くことができません。よくある思い込みと対策のコツを、この記事でマスターして、行動することから始めてみましょう。


執筆者・監修者
上岡正明
経済記者・経済コメンテーター
戦略PRプランナー・著書26冊累計105万部のビジネス作家
登録者25万人のYoutuber
上岡正明

MBA(多摩大学院経営情報学修了)
テレビコメンテーター
多摩大学客員講師(18,19)
帝塚山大学客員講師(19)
登録者24万人のビジネス系YouTube

「スーパーJチャンネル」「めざましテレビ」「王様のブランチ」「クイズミリオネア」等の元放送作家。日本を代表するPR戦略の専門家で、企業広報のスペシャリスト。未上場から上場企業まで戦略PRを手掛けたクライアントは300社以上。

広報ブランディング、新規事業構築、外資系企業の国内イベント、海外プロモーション支援のコンサルティング会社代表。現在まで約20年間、実業家として会社を経営。これまでに三井物産、SONY、三菱鉛筆、日本瓦斯など200社以上の広報支援、スウェーデン大使館やドバイ政府観光局などの国際観光誘致イベントなどを行う。

代表的なコンサルティング案件としては、日本中の女性たちの心を動かした「表参道のパンケーキブーム」、1年で200万台以上を売り上げた「ふとん専用掃除機レイコップ」、世界が注目する食イベント「肉フェス」、1カ月で6000万人(日本の約半分)にバズらせた「ジャポニカ学習帳“昆虫の表紙が変わった?”」がある。

経営と並行してMBA(情報工学博士前期課程)取得。東京都中小企業振興公社講師。成蹊大学、多摩大学、帝塚山大学の客員講師。東洋経済新報社、ダイヤモンド社、朝日新聞出版社、PHP出版、総合法令出版社、アスコム社、大和出版、すばる舎、宝島社から累計21冊80万部の著書を上梓。

日本神経心理学会、日本行動心理学学会、行動経済学学会、一般社団法人日本行動分析学会、日本社会心理学会、一般社団法人日本小児心身医学会、認知神経科学会の各学会員。

日経ヴェリタス・東洋経済オンライン・ダイヤモンドオンライン・プレジデントの4大経済メディアで専門家として記事連載もおこなっております。お読みになりたい方はこちらからご覧下さい。

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