Youtubeの動画広告は全6種類!「再生回数」と「登録者数」はどちらが重要かも解説
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2022.07.30

Youtubeの動画広告は全6種類!「再生回数」と「登録者数」はどちらが重要かも解説

Youtubeの動画広告の収益は後から考えれば十分

収益化に成功してから報酬について考えればいいのか?これは本当なのでしょうか。

他にも細かな条件はありますが、大雑把に言うと「動画の総再生時間4000時間&チャンネル登録数1000人」をクリアすると、Youtubeチャンネルを収益化できます。収益化のハードルは決して低くなく、適切に活動していても達成するまでにかなりの時間を要する可能性があります。

そのため、「収益化に成功してから報酬額について考えればいい」「いきなり報酬のことを考えるなんて時期尚早」と感じている人もいるかもしれません。

ですが動画のジャンルによっては、どれだけ努力しても目標金額に届かないということもあり得ます。そのため、チャンネル設計の段階で「目標金額」と「目標金額をどう達成するか」は考えておかなければなりません。

*記事を書いた人:わずか2年で登録者20万人の現役ユーチューバー

*こちらも人気:1再生いくら?人気ユーチューバーが本音で解説

 

「チャンネル登録者数」と「再生回数」はどちらが大事?

たまに「チャンネル登録者数が多いほど報酬金額も高くなる」と捉えている人がいますが、その認識は基本的に間違っています。極端に言えば「チャンネル登録者数100万人/平均再生回数1000回」のチャンネルがあったとして、十分に利益を出すことができるでしょうか?できませんよね。

反対に「チャンネル登録者数1000人/平均再生回数10万回」のチャンネルがあれば、こちらのほうが稼げています。とにかく「チャンネル登録者数が、報酬金額に直結する」ということはありません。そして、「チャンネル登録者数」よりも「再生回数」のほうが大事です。「登録者数が多いチャンネルのほうが稼いでいる傾向にある」のは確かです。ただ、「登録者数が多いチャンネル」のほうが、安心感がありますし、もちろん再生回数も多くなる傾向にあります。

ですから、ユーチューバーとして活動するにあたって「登録者数を増やそう」という方向性で動くのは間違っていません。そもそも、「登録者数を増やすための活動」と「再生回数を増やすための活動」には共通する部分も多いですからね。

また、顔出しをしないユーチューバーにはあまり縁のない話ですが、いわゆる「企業案件」の報酬金額も、登録者数の多いチャンネルのほうが高くなる傾向にあります(もちろん再生回数も考慮されますが)。

 

ユーチューバーの収益に繋がる広告は6種類

そして、ユーチューバーの収益は「動画再生」だけでは発生しません。「広告」がクリックされたり、視聴されたりすることで利益が出ます。その広告には主に6種類あります。

1.ディスプレイ広告

動画の枠の外に出る広告のことです。パソコンであれば画面右上、スマートフォンなら動画の下部分に表示されます。ディスプレイ広告がクリック・タップされることで、ユーチューバー側の収益が発生します。

2.オーバーレイ広告

再生中の動画の画面下あたりに、横長で表示される広告のことです。視聴者側としてはかなり邪魔だと思いますが、広告の右上にある「×」をクリックすれば消すことができます。ちなみにオーバーレイ広告が出るのはパソコン視聴時のみ。スマホで観ている場合は出ません。

3.スポンサーカード

「動画に出てくる商品・サービスの紹介」「動画に関係のあるコンテンツの紹介」が出る形式の広告です。ただ、スポンサーカードが表示されることはほとんどありません。ちなみに「カード」という動画投稿者が利用できる機能もあり、こちらは視聴者を関連サイトや関連動画に誘導するために使います。「カード」を広告のために利用しているのが「スポンサーカード」ですね。

※1~3までは「クリック・タップされることで報酬が発生する広告」です。報酬が発生しやすいですが、そのぶん単価は低め。

4.動画広告(スキップ可能)

「5秒経過するとスキップできる動画広告」がありますよね。早いタイミングでスキップされてしまうとダメですが、飛ばさずに長時間視聴されれば報酬が発生します。

5.動画広告(スキップ不可)

スキップできないタイプの動画広告もあります。長いものだと15~20秒くらいですね。なんとも言っても飛ばせませんから報酬が発生しやすいです。とはいえ、「スキップ不可の動画広告が表示されたら、ブラウザバックをして入り直す」というYoutubeユーザーも少なくないようです。

6.バンパー広告

こちらも「5」とほとんど同じですが、最長6秒までとなっています。ただ、「スキップできる動画広告」と連続して流れるケースが多いため、秒数の割にはイライラしてしまうユーチューブユーザーが多いのではないでしょうか。

※4~6の動画広告は本編動画の前後や途中で流れます

 

Youtube動画広告に関する2018年以降の変更点2選

Youtubeの動画広告に関して、近年大きな変更点が2つあります。

1.Youtubeプレミアムの導入

2018年にYoutubeプレミアムという、視聴者向けの「動画広告が表示されない有料プラン」がリリースされました。これに関して「動画広告が出ないということはユーチューバーの報酬が減るのでは?」という噂もありました。

ですが、このプランに加入している視聴者が動画を再生した場合、視聴時間や視聴回数に応じて、ユーチューバー側に報酬が発生する仕組みとなっています。(ただし、どのような集計で報酬が入るのかは明らかになっていません)

2.収益化されていない動画にも広告が入る場合がある

2021年6月から、収益化されていない動画にも広告が入る(可能性がある)ようになりました。ですから、「自分の投稿した動画に広告が入った=収益化できた」と勘違いしないようにしましょう。


執筆者・監修者
上岡正明
経済記者・経済コメンテーター
戦略PRプランナー・著書26冊累計105万部のビジネス作家
登録者25万人のYoutuber
上岡正明

MBA(多摩大学院経営情報学修了)
テレビコメンテーター
多摩大学客員講師(18,19)
帝塚山大学客員講師(19)
登録者24万人のビジネス系YouTube

「スーパーJチャンネル」「めざましテレビ」「王様のブランチ」「クイズミリオネア」等の元放送作家。日本を代表するPR戦略の専門家で、企業広報のスペシャリスト。未上場から上場企業まで戦略PRを手掛けたクライアントは300社以上。

広報ブランディング、新規事業構築、外資系企業の国内イベント、海外プロモーション支援のコンサルティング会社代表。現在まで約20年間、実業家として会社を経営。これまでに三井物産、SONY、三菱鉛筆、日本瓦斯など200社以上の広報支援、スウェーデン大使館やドバイ政府観光局などの国際観光誘致イベントなどを行う。

代表的なコンサルティング案件としては、日本中の女性たちの心を動かした「表参道のパンケーキブーム」、1年で200万台以上を売り上げた「ふとん専用掃除機レイコップ」、世界が注目する食イベント「肉フェス」、1カ月で6000万人(日本の約半分)にバズらせた「ジャポニカ学習帳“昆虫の表紙が変わった?”」がある。

経営と並行してMBA(情報工学博士前期課程)取得。東京都中小企業振興公社講師。成蹊大学、多摩大学、帝塚山大学の客員講師。東洋経済新報社、ダイヤモンド社、朝日新聞出版社、PHP出版、総合法令出版社、アスコム社、大和出版、すばる舎、宝島社から累計21冊80万部の著書を上梓。

日本神経心理学会、日本行動心理学学会、行動経済学学会、一般社団法人日本行動分析学会、日本社会心理学会、一般社団法人日本小児心身医学会、認知神経科学会の各学会員。

日経ヴェリタス・東洋経済オンライン・ダイヤモンドオンライン・プレジデントの4大経済メディアで専門家として記事連載もおこなっております。お読みになりたい方はこちらからご覧下さい。

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