広報PRの内製化に必要な3つの覚悟とは? 外注すべきだったと後悔しないコツと対策
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2023.07.02

広報PRの内製化に必要な3つの覚悟とは? 外注すべきだったと後悔しないコツと対策

広報PR業務を行っていく上で、多くの企業の課題の一つに「広報PR業務を内製化するか」「それとも、部門を作らずに外注をするか」という悩みを多く耳にします。

そこで今回は、広報PRの内製化に必要な3つの覚悟についてお伝えしていければと思います。

まず初めに、

・広報PRを自社でするべきか(内製化するべきか)

・広報PRをアウトソーシング(外注)するべきか

という定番の疑問に関してですが、特に中小・ベンチャー・中小企業の場合、最初は外注して、ゆくゆくは「内製化」をおすすめします。その主な理由を見ていきましょう。

*記事を書いた人:「めざましテレビ」「王様のブランチ」元放送作家

 

広報やPRを内製化すべき3つの理由

2)そもそもコストがかかりすぎる

広報PR会社を使うと月々50~100万円、格安の業者を探しても30万円以上はかかります。「広報」そのものは非常に重要なことですが、ベンチャー・中小企業がいきなり払える金額ではないはずです。

2)コストをかけても成果が出るとは限らない

それでも「お金さえかければ上手くいく」というのであれば、思い切ってアウトソーシングするのもいいでしょう。
ですがご存じの通り、どんな広報PR活動にも「成果が出る」という保証はありません。

3)自社に「ノウハウ」を蓄積させていくべきです

PR活動を内製化するとなると、右も左も分からない状態からコツコツと外部メディアとの繋がりを作ったり、諸々のノウハウを蓄積させていったりすることになります。そのため目に見える成果が出るまでにかなりの期間を要する事になるかもしれません。ですが、

・外部メディアとの繋がり

・蓄積させた諸々のノウハウ

は確実に自社の財産になります。もちろん「PR活動以外の部分」でもなにかと役立つかもしれません。

 

広報やPRの内製化のための3つの覚悟

しかし広報PRの内製化するのであれば、それなりの覚悟が必要です。

1)「100%本気」でないとお金の無駄になります

しつこいようですが、

「お金さえかければ成功する」

「時間さえかければ上手くいく」

「がむしゃらに取り組めばいつか成果が出る」

というものではありません。そのため、「100%本気」で広報PR活動やその勉強を継続しないと、「お金・時間・労力」を全て無駄にすることになります。

2)社員全員が「広報PRの価値」を理解する必要がある

実際に広報PR活動を進めていくと分かりますが、社員全員の協力がないとやりにくいです。「広報部なんてコストがかかるだけで、特に意味なんてないだろう」という空気が社内に漂っているようでは論外ですね(実際にそういった会社は少なくありません)。

全ての社員を「広報PRの価値を完璧に理解し、積極的に協力する人」にまで育て上げなければなりません。そのためには、自社内で説明会などをする必要性が出てくるかもしれませんね。

3)すぐに成果が出なくても全力で活動し続ける必要がある

先ほども言いましたが、「広報PRを内製化して、すぐに成果が出る」というのは稀です。

ですが先ほどもお伝えした通り、「だんだんとノウハウを蓄積させていき、会社としての財産を作ることができる」のですから、途中で投げ出さないようにしましょう。

もちろん「成果がないのに費用をかけるなんてムダ」と考える社員がいないように、意識作りをしておく必要がありますね。

 

内省化かしたら目標設定をして着実なPR活動を

脅かしてしまいましたが、「もともとの業務と広報活動の兼任」という形であっても、軌道に乗れば毎月数件のメディア取材を受けることも可能です。そういった状態を目指すためにも、

●「最初の1か月で○○をする」

●「半年で◇◇をする」

●「1年で△△をする」

などの目標を明確に立てましょう。そして2~3年程度で、「もう広報部門として大きく成長することはなく、通常の広報業務を継続すればいい」という状態を作り上げましょう。

 

広報PR活動の「内製化+アウトソーシング」という方法も

広報PRの何が一番難しいかというと、「最初のシステム作り」です。ゼロから社内の体制を整えたり、メディアとの人脈形成をしたりしなくてはなりません。

ですから、「最初の1~2年だけアウトソーシングしつつ、自社では『人材育成』をメインとして内製化を進める」というやり方も検討してみてはいかがでしょうか。

外注しますからもちろんお金はかかりますが、この方法であれば無理なく23年で「広報PRの内製化」を完成できることでしょう。

*こちらも人気:PR・広告・宣伝の違いって?現役記者が解説


執筆者・監修者
上岡正明
テレビコメンテーター・経済記者
戦略PRプランナー・著書26冊累計105万部のビジネス作家
登録者25万人のYoutuber
上岡正明

MBA(多摩大学院経営情報学修了)
テレビコメンテーター
多摩大学客員講師(18,19)
帝塚山大学客員講師(19)
登録者24万人のビジネス系YouTube

「スーパーJチャンネル」「めざましテレビ」「王様のブランチ」「クイズミリオネア」等の元放送作家。日本を代表するPR戦略の専門家で、企業広報のスペシャリスト。未上場から上場企業まで戦略PRを手掛けたクライアントは300社以上。

広報ブランディング、新規事業構築、外資系企業の国内イベント、海外プロモーション支援のコンサルティング会社代表。現在まで約20年間、実業家として会社を経営。これまでに三井物産、SONY、三菱鉛筆、日本瓦斯など200社以上の広報支援、スウェーデン大使館やドバイ政府観光局などの国際観光誘致イベントなどを行う。

代表的なコンサルティング案件としては、日本中の女性たちの心を動かした「表参道のパンケーキブーム」、1年で200万台以上を売り上げた「ふとん専用掃除機レイコップ」、世界が注目する食イベント「肉フェス」、1カ月で6000万人(日本の約半分)にバズらせた「ジャポニカ学習帳“昆虫の表紙が変わった?”」がある。

経営と並行してMBA(情報工学博士前期課程)取得。東京都中小企業振興公社講師。成蹊大学、多摩大学、帝塚山大学の客員講師。東洋経済新報社、ダイヤモンド社、朝日新聞出版社、PHP出版、総合法令出版社、アスコム社、大和出版、すばる舎、宝島社から累計21冊80万部の著書を上梓。

日本神経心理学会、日本行動心理学学会、行動経済学学会、一般社団法人日本行動分析学会、日本社会心理学会、一般社団法人日本小児心身医学会、認知神経科学会の各学会員。

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