RFPとは?SEO対策のシステム開発担当者とはRFPを使ってやりとりしましょう
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2020.07.17

RFPとは?SEO対策のシステム開発担当者とはRFPを使ってやりとりしましょう

SEOには技術的なルールが存在します。

そのため、開発担当者とはRFP(提案要求書、提案要件書)を使ってやりとりをしていきます。その手法について学びましょう。そして、検索エンジンのビジネスの仕方から、技術要件の重要性について理解をしていきましょう。

SEOには守るべき技術的なルールがある

SEOの設計も終わり、サイト構造も決まった段階まで来たら、デザインと開発のフェーズとなります。

Web担当者として開発も自分で行いますか? 別の人に依頼することが多いですよね。開発担当者が社内にいる場合も、外注する場合もありますが、いずれにせよSEOには独自の、守らなければならない技術的なルールが存在します。

「訪問者の目的に合わせて、ベストなサイトを作ればそれでよかったんじゃないの?」と思うかもしれませんが、実は検索エンジンというのはまだまだ完成度が低く、どんなサイトでも正しく評価できるとは限らないのです。

Webサイトも検索エンジンも、コンピュータやソフトウェアの塊です。ソフト同士をきちんと会話させ、皆さんのサイトの価値の高いコンテンツを、わかりやすく検索エンジンのシステムに伝えることが必要なのです。

 

技術要件のやりとりはRFPを使う

とはいえ、SEOに必要な技術要件は非常に細かいものも多く、エンジニアではないあなたには理解できないかもしれません。ちんぷんかんぷんのものもあるでしょう。

そこで、「RFP」という文書を使ってうまく技術部門・エンジニア・外注開発会社に要件を伝えることを提案します。RFPは「Request For Proposal」の略で、提案要求書、提案要件書と呼ばれる文書のことです。

あなたはサイトのリニューアルにあたって、エンジニアに対して、開発の工数や金額などの見積もりを依頼することでしょう。その際に、見積もりの前提条件としてSEOの技術要件をすべて含めてもらうように、文書で依頼するのです。すでに開発会社用のRFPが存在している場合は、SEO要件をそのRFPに追記してもらいましょう。

 

RFPが開発会社との約束になる

RFPを使うことにより、開発会社は必ずSEO要件を守らなければならなくなります。

もし守っていなければ、それは瑕疵(バグ)ということになり、開発会社としては瑕疵担保期間中(通常は納品から数ヶ月程度)に露呈すれば、開発会社は無償で修正しなければなりません。これによりWeb担当者は安心して、マーケティング活動に集中できるのです。特に外部の開発会社に委託する場合には、必ず、SEO要件の入ったRFPを作成し、RFPにもとづいて提案してもらいましょう。

■検索エンジンも顧客満足度とコスト削減を追求している

日本では、なぜか検索エンジンは公平な基準に従って順位を決めている、と考えている人が多いように思います。

ですが実際そうでしょうか? Googleも例外なく、ほぼすべての営利企業は、自社の利益の追求が最も重要なミッションです。そして、どんなビジネスでも、利益を上げるためには、顧客満足度の追求と、コスト削減のバランスを取ることが必要となりますよね。

では、検索エンジンにとって「顧客」とは誰でしょうか? 広告を出してくれる広告主でしょうか?

もちろんそうなのですが、広告主がたくさんいれば安泰というわけではありません。検索エンジンを利用する「ユーザー」そのものが、検索エンジンの最大の資産です。ユーザーがたくさんいれば、広告主は探さなくてもどんどん集まってきますよね。ユーザーがいない検索エンジンに広告を出す人はいません。

■検索にはコストがかかっている

もし、マイクロソフトの検索エンジンBingのほうが、Googleより圧倒的にいい検索結果を表示するようになったらどうしますか?

Googleを使っていた多くのユーザーは「Bingを使おう」と思うでしょう。そうすると、広告主はあっという間にGoogleから離れ、Googleの売り上げは20~30%くらいは減少してしまうかもしれませんよね。

さらに、われわれは検索エンジンを無料で利用できますが、運用にはコストがかかります。実際に2016年度のGoogleの総コスト$66556(単位百万ドル)を、ちょっと乱暴な計算ではありますが、YouTube(120億ドル)とGoogleディスプレイネットワーク(156億ドル)の売り上げシェアを除いてから年間検索回数の2兆回で割り算してみます。

そのように計算すると、1回の検索あたり約2.4円のコストがかかっていることになります。思ったより高いですよね?

このコストにはクローラーやインデックス、検索を実行するコンピュータの費用や電気代、スタッフの人件費も含まれます。

■技術要件を満たしてクローラーに避けられないサイトを目指す

さて、なぜ今さらこんな話をするのかと思う人もいることでしょう。

Googleにとって、訪問者のニーズに合致しないページや中身のないページ、ほかのページと中身が重複しているページなど技術要件が満たされていないページは、インデックスしても検索されることはないため、処理するだけ無駄になってしまいます。

ヒットしない、ヒットさせるべきではないページは、Googleにとって無駄なコストになるのです。当然、そのようなサイトはクローラーに避けられてしまいます。つまり、クローラーに回避されないために、技術的に対応しておく必要があるわけです。

 

検索エンジンも営利企業 まとめ

「SEOってずいぶんサイトの構造に影響を及ぼすんだな」と感じていただけたでしょうか?

難しく感じる部分は、技術部門やエンジニアに質問し、相談してみてください。

また、SEOの技術要件を理解するために、「検索エンジンのビジネス面」をしっかりと理解しておく必要があります。検索エンジンも営利企業です。すべてのサイトを公平に評価し公平なサービスを広く提供するということは「ない」ということを学べたと思います。


執筆者・監修者
上岡正明
経済記者・経済コメンテーター
戦略PRプランナー・著書26冊累計105万部のビジネス作家
登録者25万人のYoutuber
上岡正明

MBA(多摩大学院経営情報学修了)
テレビコメンテーター
多摩大学客員講師(18,19)
帝塚山大学客員講師(19)
登録者24万人のビジネス系YouTube

「スーパーJチャンネル」「めざましテレビ」「王様のブランチ」「クイズミリオネア」等の元放送作家。日本を代表するPR戦略の専門家で、企業広報のスペシャリスト。未上場から上場企業まで戦略PRを手掛けたクライアントは300社以上。

広報ブランディング、新規事業構築、外資系企業の国内イベント、海外プロモーション支援のコンサルティング会社代表。現在まで約20年間、実業家として会社を経営。これまでに三井物産、SONY、三菱鉛筆、日本瓦斯など200社以上の広報支援、スウェーデン大使館やドバイ政府観光局などの国際観光誘致イベントなどを行う。

代表的なコンサルティング案件としては、日本中の女性たちの心を動かした「表参道のパンケーキブーム」、1年で200万台以上を売り上げた「ふとん専用掃除機レイコップ」、世界が注目する食イベント「肉フェス」、1カ月で6000万人(日本の約半分)にバズらせた「ジャポニカ学習帳“昆虫の表紙が変わった?”」がある。

経営と並行してMBA(情報工学博士前期課程)取得。東京都中小企業振興公社講師。成蹊大学、多摩大学、帝塚山大学の客員講師。東洋経済新報社、ダイヤモンド社、朝日新聞出版社、PHP出版、総合法令出版社、アスコム社、大和出版、すばる舎、宝島社から累計21冊80万部の著書を上梓。

日本神経心理学会、日本行動心理学学会、行動経済学学会、一般社団法人日本行動分析学会、日本社会心理学会、一般社団法人日本小児心身医学会、認知神経科学会の各学会員。

日経ヴェリタス・東洋経済オンライン・ダイヤモンドオンライン・プレジデントの4大経済メディアで専門家として記事連載もおこなっております。お読みになりたい方はこちらからご覧下さい。

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